名作と名高い「遙かなる時空の中で3 Ultimate」をクリアした後のネタバレ感想記事です。
こんばんは。
いつもご訪問いただきありがとうございます。
また、やる気ボタンを押していただき感謝致します。
念願の遙か3をプレイしてきました!
2023年11月に始めて、こんにちまでの2ヶ月間頑張りました。
スチルもVitaのトロフィーもコンプリートしたので、めでたくゲームクリア!
ということで全ルートの感想を書きました。
キャラクターもEDも多くてかなり長い記事になっております。
気になるところだけでもお付き合いいただけると嬉しいです。
プラットフォーム | Vita |
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メーカー | コーエー(コーエーテクモゲームス) |
発売日 | 2月23日 |
CERO | B(12才以上対象) |
シナリオ | ルビーパーティー |
イラスト | 水野十子 |
キャスト | 三木眞一郎/関智一/宮田幸季/高橋直純/井上和彦/中原茂/保志総一朗/石田彰/川上とも子/他 |
公式サイト | https://www.gamecity.ne.jp/haruka3ultimate/ |
女子高生である主人公は、ある日不思議な少年との出会いによって「白龍の神子」に選ばれる。
公式サイト
少年に導かれ時空を越えた先は、源氏と平家が激しい戦を続ける異世界。
そこで主人公は仲間の八葉たちや白龍と協力し怨霊を操る平家と戦うことになる。
ともに戦い危機を乗り越えるうちに、深まっていく主人公と彼らの絆。
しかし、やがて戦乱がふたりの仲を引き裂いて、時に彼の命さえ奪っていくことも……。
あるできごとがきっかけで「時空を越える力」を手に入れた主人公は決意する。
過去へとさかのぼり、悲劇の運命を変えて大切な人を助けようと──。
ここから、時空を越える主人公の本当の戦いが始まる。
機能名 | 有無 |
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既読/未読スキップ・オートモード | 〇 |
クイックセーブ/ロード | 〇 |
バックログ | 〇 |
チャプター(√又は章毎の途中プレイ機能) | △ |
フロートチャート | 〇 |
選択肢又は未読箇所までのジャンプ | × |
ヒロインの名前変更 | 〇 |
デフォルト名呼びボイス | 〇 |
ヒロインフェイス表示 | 〇 |
ヒロインボイス | △ |
キャラクター立ち絵の動作(目パチ・口パク等) | 〇 |
ステータス(パラメータ)画面 | 〇 |
アイキャッチ | 〇 |
フォント変更 | × |
チャプターはゲームの「運命上書きシステム」の特殊性ゆえに章を戻ったりできますが、選択肢の選び方により行ける章が常に変化します。
都度セーブデータを作っていれば、任意の場所に飛ぶことも可能です。
セーブロットは全部で36個です。
バックログからは前のシーンには戻れません。
ヒロインは部分ボイスです。
ほとんどのセリフはボイス無しですが、アニメーションや戦闘の掛け声などはボイスがあります。
アニメーションは移植前に比べて、Vita版はほとんどカットされています。
このゲームにはコマンド型の戦闘があります。
キャラクターに指示を出して戦ってもらうタイプのものです。
レベルはありませんが、スキルや術などを習得して強化していきます。
また、五行(火、水、土、木、金)と呼ばれる属性があり、それぞれに有利/不利もあります。
シナリオに関係するキャラクターのパラメータは3種類あります。
ひとつはヒロインとの絆メーター(★10段階)
シナリオ中に最大値を開放しつつ、会話の選択肢や戦闘で上げていく仕様です。
神子とキャラとの合体技仕様や、イベントの発生にもかかわってきます。
次に、キャラクター同士の絆メーター(◆4段階)
パラ上げしたいキャラクター同士を戦闘に出すことでメータが上がっていき、協力技を習得できます。
3つめは、蜜月という月が満ちていくメーターがあります。
十六夜EDというアナザーEDの攻略に必要なものになります。
つまり、ノベルゲー+戦闘が基本の作品だと思っていただければいいのではないでしょうか。
今作「遙かなる時空の中で3 Ultimate」は、PS2版「遙かなる時空の中で3」と「遙かなる時空の中で3 十六夜記」、PSP版「遙か3 with 十六夜記 愛蔵版」をフルボイスリメイクしたものです。
遙か3は源平合戦の時代をモチーフとした作品です。
ヒロインたちのいる世界と、異世界の平安時代末期を舞台に史実とファンタジーを混ぜ合わせた物語が展開されます。
歴史的に有名な人物もいれば、オリジナル、人外など様々なキャラクターとの恋愛が楽しめます。
シリーズ物ですが、前作までをプレイしていなくても問題なく遊べます。
ヒロインは春日望美(CV.川上とも子)
明るく前向きな普通の高校生でしたが、白龍の神子に選ばれて異世界に召喚されます。
異世界の龍脈の五行を正すことを目的に、最初に出会った梶原朔たち―源氏側に身を置いて平家の怨霊と戦います。
考え方や発想がめちゃくちゃ男前です。
みんなの精神的支柱でありつつ、自分も剣を手に大切なものを守るために戦う勇ましヒロインです。
攻略キャラクターは、四神の加護をうけた「八葉」呼ばれる8人+αです。
四神とは、四方を司る霊獣の青龍、朱雀、白虎、玄武のことで、それぞれの方位に天と地の役目をおった2人の八葉がペアで選出されます。
神子のいる源氏側に限らず、色んな立場の八葉がいて、助けとなってくれます。
以降はネタバレ回避のため【▽ネタバレ】ボタンを設置しています。
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閲覧後の苦情等はご容赦ください。
よろしくお願い申し上げます。
1周目は絶望EDです。
ここから時空を超えて、運命を上書きしていきます。
やり直し巻き戻しじゃないんです、上書きです。
なので、ハッピーな世界線に行った時空は上書きしない限りハッピーなまま!(と言う解釈でOK?)
そんな調子で、全員分のハッピーエンド時空を作り上げ、尚且つ十六夜という別ものEDも全員分クリアし、最後の一人まで救っていくタイムリープゲームです。
史実も結構入っているので、その通りかな~とと思って進めたいたら、まさかの源平合戦で平家に負けてびっくり!
史実では平家が負ける側ですからね。
望美も初手全滅EDを見て、自分しかできないからってひとりで死の運命を靴返しにいこうと立ち上がるのがかっこよすぎ…。
メンタルが鋼だし、さっそく勇ましヒロインで好きになれました。
ここからの攻略は、攻略サイト様を頼りに進めました。
ヒノエ恋愛→将臣恋愛→譲恋愛→九郎恋愛→ヒノエ十六夜→敦盛十六夜→リズヴァーン恋愛→景時恋愛→弁慶十六夜→弁慶恋愛→朔→リズヴァーン十六夜→敦盛恋愛→白龍→将臣十六夜→譲十六夜→九郎十六夜→大団円→景時十六夜→十六夜共通→銀→知盛。
Name:ヒノエ
Age:17
Status:天の朱雀
CV:高橋直純
熊野で出会った男の子。
最初から望美を気に入って口説こうとするナンパ男ですが、素性を隠したまま龍神の神子の助けとなってくれます。
ヒノエくんはチャラ男くん!
初周の初対面からキザなセリフはもちろんのこと、望美と2人になろうとする王道の女好きな子でした。
でもやっぱりネオロマなので、フェミニストの範囲?
望美を丸め込んだりからってきたりするけど、嫌がることはしないし女心をよくわかった上で大事にしてたと思いますキュン
望美も鈍感ではなさげで、上手い受け流しを天然でやってる感じでヒノエとの会話もテンポ良く回していて好感が持てました。
鈍感だったらヒノエの怒涛の持ち上げに勘違いしちゃうたぶん…!
それを「ヒノエくんは悪い男だね」ってつっこんでいけるコミュ力が良かったです。
望美は自分から剣の鍛錬をして戦に出るようなヒロインなので、「守られるだけじゃ嫌」という意見も、そんじょそこらの姫君と違ってヒノエの心を掴んだんじゃないかと思います。
ヒノエは「女性は花」という自論を持っていて、花は散っていく儚いものと思っていました。
でも、望美のことは風に乗ってどこまでも舞い上がれる花と評したので、他には無い力強さを感じ取って気に入ったんじゃないかな?
ヒノエくんは得意の話術で会話の主導権を握るタイプに思ったんですけど、望美には油断すると陥落しちゃうくらい心を奪われていてニヤけちゃいました!
あと、ヒノエは熊野別当という特別な地位に着いています。
熊野水軍の大将で、熊野を守る使命を持っていたんですよね。
だから源平合戦においてずっと中立の立場にいて、勝ちそうな方に着く…。
ちょっと卑怯に見えますけど、天下分け目の戦いをやっている一大勢力と上手くやっていくのは当然なので別当として有能だなって思いました。
まぁヒノエ個人としても出生的に平家も源氏も親戚なので、どちらについても血縁者を敵に回さなければならないキツい道になるので、相応の覚悟も必要だったのも中立の理由にあったんじゃないかな?
1周目では味方になりませんでしたけど、ヒノエルートでは望美とお互いに信じ合うことが平家に勝つトリガーになっていて大興奮でした。
ちなみに先に信じてくれたのはヒノエくんです。
一ノ谷や福原で、良くて勝率7分という微妙な局面で(源氏側にいる)望美に協力すると言って熊野を動かしてくれたんですよね。
そして、ヒノエくんが平家に奇襲をかけるまでの日々を信じて待つ忍耐が望美に問われました。
作戦の期限をすぎちゃって、熊野トリオの敦盛たちまで「これ以上待つのは…」みたいなことを言っていた中、最後までヒノエを信じ続けた望美はメンタル凄かったです。
ヒノエは信じて待っていてくれて嬉しかったろうなと思います。
屋島、厳島、壇ノ浦(6章~最後)くらいまではもうヒノエくんから好きが滲み出ていてめちゃくちゃ楽しかったです。
「惚れた女」とか普通に言ってて、本気をチラつかされてずるい…ってなりました。
当社比1番やばかったのは「おいで」攻撃です!
会話でポンッと入っているのはなんとか冷静に読めましたが、戦闘中の合わせ技で「さあ、おいで」はもうダメでした。
戦闘どころじゃないです、萌えた。
知盛を倒したあとも、望美が元の世界に帰るのを仄めかしたら即答で「帰さねえよ」もかっこよすぎました。
しかもチャラ男くん照れないかと思ったら、照れ立ち絵で普通に「好き」と言ってくれるもんだから、本当に変な声が出ました。←
「うぇっぷ!?チャラ男の本気の好きストレートで殊勝!優勝!」
…語彙力も破壊されてますね(笑)
ED後はヒノエくんが望美を熊野にお持ち帰りしてました(言い方)
1周目が絶望EDすぎて、シリアスな予感がしていましたが、めちゃくちゃ乙女ゲームができて楽しかったです。
ヒノエくんのキャラクター性や2人の信じる心の繋がりなど、色々なところで萌えさせて頂きました。
十六夜ED
望美が元の世界に帰還し、ヒノエが会いに来てくれるEDでした。
帰る前に、ヒノエが一夜の思い出を作ってくれます(言い方)
CERO:Bなのでいかがわしい展開はありませんが、邪な心を持った私には全部18禁のセリフ・シチュエーションにしか思えなくて大熱狂でした!
夜の船の上に2人っきり!
ヒノエのテリトリーで「お前の知らない夜の海をみせてやるよ」「…途中で疲れて眠ったりするなよ?」「忘れられない夜にするからさ」
何をおっぱじめるのってセリフのオンパレードで楽しすぎました。
いやらしいことはしてないはず(ヒントCERO:B)
でも、ヒノエもちょっとセンチメンタルなところもあって、望美を思ってい気ができなくなるほど、苦しくなる恋をしているのが萌えでした。
EDのちょっと前に、熊野別当の自分、八葉の自分、望美と共にいる自分を選べないで憂い顔をしてる時があったんですよね。
今までの自分なら迷わず熊野を選んでいただろうけれど、望美が絡むとすんなりは行かない…。
ヒノエの本気が伝わってきてズキュンです。
夜が明けたときには、ちゃんと望美を元の世界に返します。
望美の方がヒノエと離れたくなくて「帰っちゃうよ?」って引き止めの言葉を待ってるのが良かったです。
戻ったあとも望美はヒノエに似てる人を目で追ってしまうほどどっぷりで、日々ちょっと切ないのが私のへヘキでした!
「永遠のお別れかな」って思ったところで、ヒノエが龍の逆鱗を使って現れるので「感動を返せ」のご都合主義ですけど、嫌いじゃない。
ヒノエは熊野と望美、どちらか一方を選ぶなんてできなくて、大事なものは全部選び取る選択をしたってことですよね。
そして自信家らしく、時空を超えるお願いは叶えたから次のお願いを頂戴ってなってるのがさすがすぎました。
姫君のお願いはなんでも叶える男、自分からハードルを上げていくー!
二足のわらじってだけで大変そうだけど、好きな人のためになんでもヒノエがかっこよかったです。
Name:有川将臣
Age:17→21
Status:天の青龍
CV:三木眞一郎
望美の幼馴染みで同級生。
時空を超えるときにはぐれてしまい、将臣だけ3年半早く異世界に飛ばされました。
将臣ルートは悲恋まっしぐらな展開から、望美の平和や大切な人たちを思う強い心がみんなを救った大団円的な物語でした。
序盤は天の青龍で、メインっぽい感じなのに夢でしか会えないってどういうこと?ってなりつつ、飄々とした将臣をつかめずに進みます。
いつも「何とかなるさ~」みたいなノリでくるので、1人だけ3年分成長した余裕かなって思いましたけど、あとで誤魔化されていたこともわかってコノコノ!ってなりました(笑)
振り回してくる男は好きですけど「恋愛的に」「ギャップで」って枕詞を次からつけた方がいいかもしれません。
将臣は全然違う部類で、結構自由気ままなので私のストライクゾーンではなかったです。
「八葉だし味方になるでしょ」と私の油断もあったので、まさか、敵大将・還内府の平重盛の成り代わりをしてます、なんて奇想天外な事態になっているって思わないじゃん!
還内府って源氏側にいると怨霊を操る恐るべき敵みたいな感じで語られるので避けては通れないのは察せたし、勝手知ったる仲で敵っぽくない敵ってやりにくいな~って思っちゃいました。
実際、三木さんの美声に「いい声~!」ってうっとりすることも多かったですが、スチルが悲壮感漂うものが多くて切なかったです。
甘いのも欲しかったですね。
乙女ゲー的キュンが足りなかった…。
一番テンションが上がったのは最終決戦前に知盛が還内府に嫉妬したところでした(笑)
「還内府のことばかり考えて妬けるぜ、俺のことも忘れるなよ」
強粘着なお言葉が最高でした。
望美と将臣の恋愛は、恋という言うよりは2人の唯一無二の関係が完成される過程でしたね。
2人の目指すところは同じで「争いの無い世の中に…」を願っています。
でも、源氏の神子と平家の武将で敵同士。
双方とも自分の仲間を大切にしていて、「世界が2人を引き裂いている」という意見まで出てきて遙かの時空が2人に厳しすぎました。
しかも、望美から将臣が気になっている風な心情はありましたが、将臣は平家のことを考えている時間が圧倒的に長かったです。
幼い頃からずっと一緒だった望美とは過ごした時間や綺麗な思い出もたくさんのはずなんですが、将臣だけ先に時空を飛ばされた3年間が勝っちゃってるんですよね。
望美のことを蔑ろにしているとかではないです。
戦いたくないとか、ちゃんと言ってましたから。
でもプレイヤーからしたら、将臣の3年間を知らないので「幼馴染みや実弟を敵に回すほど平家に恩ができたの?平家での時間ってそんなに濃かったの?」となっちゃうんですよね。
もっと詳細が語られたら良かったんですけど、敦盛がちょっと話してくれたくらいで将臣本人は流したので私は腑に落ちなかったです。
(好きに妄想し放題とも言う)
将臣的には「過去を振り返っても意味はない」という言葉が全てなのかな?
前向き発言は好きですが、今回に限り思い出を切り捨てるニュアンスがある気がして「将臣の一番大切なものって何?」って問いただしたくなっちゃいました(喧嘩腰)
望美もいったんは同じ見解に至って、将臣からもらった懐中時計を捨てたりもしたのですが、敦盛のファインプレイで持ち直してくれました。
将臣のことを考えれば考えるほど望美に負荷がかかりまくりで、朔にも眠れない夜に女子トークで癒してもらいましたしね。
大事な人を悲しませるなってシナリオ内で何度思ったことか…。
将臣は、敵同士になっても望美がひとり戦い以外の道を模索したことや、時空を超えても将臣を変えられないとわかって刀を握った勇ましさには一生感謝した方がいい。←
そして敵対する中で望美が将臣の苦しみに気が付き、お互いに譲れない立場にいることを自覚していくのがかっこよかったです。
源氏の精神的支柱として、平家の将として、背負うものの重さや苦しみを敵の立場で理解し合えたときは、やっと今の将臣と同じ気持ちになれて嬉しかたんじゃないかな。
マイナス方面での共感なので悲恋感が凄かったですが、嫌いじゃないです!
世界は残酷だけど、幼馴染みとして以外の絆が発生していることはエモいの一言に尽きました。
だからこそ最後に何の邪魔も入らない南の島(沖縄?)で暮らすEDに行ったのかなと思います。
初見は「このED急にどうした?」ってなりましたけど、まぁ将臣からしたら3年も孤独に戦い抜いてるし平家の人たちをかなり失っているし好きな人が敵だったし、楽園的なところで心穏やかにしたいってことでいいのかな?
私は譲の「兄さんは勝手だから」に賛成で、ひとりで勝手しようとして被ってしまったキズなのは否めない=自己責任もあると思ってます…。
好き勝手(自由)と責任は表裏一体。
受け止めてついていける望美にはなれなかったですね、望美のこと尊敬します。
将臣は源氏側じゃないからそんなに源氏に肩入れする理由とかもないでしょうけど、望美が仲間や元の世界の家族と離れて南の島についてきてくれることにはもうちょっとケアがあっても良かったのかな。
ちなみに源平合戦は清盛の強大な怨霊と、怨霊をも食らう荼枳尼天(北条政子)の妖怪大戦争でうやむやになるので、ご都合~って感じでした(笑)
十六夜ED
こちらは将臣も望美もやるべきことを果たし、元の世界へ帰還します。
正直、本編とは見違えるほど将臣が丸くなっているので別物って感じです。
でも、個人的には望美への気持ちや行動は絶対に十六夜の方が好きにでした。
まず、変わらないのは将臣が平家に感じている恩義です。
源平合戦をくぐりぬけて、安徳天皇や平家一門を安全な場所へ逃がすという目的は最後までやってのけました。
清盛は壇ノ浦で置いてけぼりを食らっていましたけど(笑)
たぶん清盛の平家への執着心が平家にとって良くないから見捨てたか、あとから正そうと思ったのかな?
望美が「将臣の障害になる」と言って倒しちゃいましたけどね!
望美とは前日の夜に夢の中で会っていたんですけど、やっぱり将臣は湿っぽいのや未練たらしいのは好きじゃなく、過去は引っ張りたくないタイプ。
でも、本編のように切り捨てる感じはしなかったのが一番丸くなったと感じた部分ですかね。
それでも平家と行く覚悟は決めているので、戻ってこない可能性もありましたけど、望美が帰還したら目的を果たしたあと帰ってきてくれたんですよね。
しかも、元通りの高校生の将臣で!
最後に会った夢でも制服姿でしたし、将臣も星の一族血を引いているから、元の世界の学校で会えるという予知夢だったのならロマンチックだなって思います。
将臣が異世界に流された時に望美と離れて敵同士になってしまった運命は変えられない。
元通りなので異世界の痕跡も一切ないんですけど、でも過ごした4年ちょっとで果たせたものとか失ったとのとか心の中で育った想いとか、変化したものもあって。
その中で僅かに残ったものを大切に、もう望美と離ればなれにならないように、と強く思っていることを伝えてくれて切ないけどハッピーでした。
明らかに平家を取った本編とは違いましたね。
源平合戦の世では何事も無かったように振る舞う将臣でしたけど、たぶん望美と離れてしまったことはずっと気にしていたのかもと思います。
望美に対してだけは「忘れられない」と言うくらいなので、素直に自分の気持ちを受け入れての帰還なら嬉しいかな。
将臣も平家の人たちをたくさん失ったりして悲しい思いもしているので、望美と一緒にこれから心を癒していけたら良いなと思います。
本編の時は将臣に振り回されているのがハマれなかったし、行動とかも好きになれなかったんですけど、十六夜EDは見直しました!
Name:有川譲
Age:16
Status:天の白虎
CV:中原茂
望美の幼馴染みで将臣の弟。
軍師並みに賢く、弓も料理も土いじりも得意で、異世界でも多方面から望美を支えてくれます。
インパクト絶大の譲劇場(激情)のルートでした。
個人的都合でも、3回もやり直して強制的に思い出深いルートになっちゃいました(笑)
「あなたのことを諦めれば、幸せになれるのだとしても一一俺はあなたを想ったまま、不幸になった方がいい」
16歳のセリフとは思えない!
和歌の現代語訳のような彼の恋心が爆発して病む前に、譲の気持ちに気がついてあげることが救いになる物語です。
譲の最初のイメージは博識で頭もよく、学年一の優等生って感じの子です。
望美のことをいつも心配しているし、自分から心配はかけまいと頑張っているしとっても健気。
そのくせ、望美を朝起こしたり料理を作ったり、年下から年上の先輩にちょっと世話を焼けるタイミングは得意そうな言い方をしているのがツボでした。
頼られることや望美が喜ぶのが嬉しいのを照れ隠ししてるのがもう可愛すぎ…!
「しょうがないな」って満更でもないセリフが全てで、プレイヤーにとっては譲から望美への好意が筒抜けでにやけました。
時が経ってもこの譲らしさは変わらないですけど、幼い頃から望美への好きが積りに積もっているので、かなり情緒不安定で…。
先輩に置いていかれないように、と必死になっている感じが隙間隙間で伝わってきて応援したくなります。
でも、望美の方は譲の深刻な状態には事が起こるまで気が付きませんでした。
多分、幼い頃から一緒にいるから、色んなことが当たり前すぎて気がつけなかったんだと思います。
それが文字通り命取りになるのが悲しかったですね…。
譲は神子に仕える「星の一族」の末裔でもあります。
「夢見」という未来を見る能力が備わっていて、頻繁に悪夢を見ていました。
望美を守れず自分が死ぬ夢…異界に飛ばされた16歳男子に過酷すぎます(泣)
この悪夢と日々戦いつつ、大好きな先輩のことになると嫉妬しまくる自分を抑えていたと思うと、ね…メンタルゲーなんですよ!
なのに、望美が譲との約束を忘れてヒノエとお守りを探しに行ったので譲の嫉妬心が爆発してしまい、告白シーンはまるで修羅場(その場にヒノエはいないけど)
恋愛的には深い谷底ですけど、私にとっては1番の山場でリピート案件でした。
もう、譲の本音が激重で大歓喜!
「あなたにないがしろにされて」とかなり強めのセリフを言うくらい好きを拗らせていて好きでした。
日々悪夢を見て死の覚悟を決めているからこそ現状維持で我慢できたけど、望美が誰かのものになるのを見たくないっていう悲痛な思いも入っていて、片思いの辛い部分が集約されていた気がします。
譲的には言うつもりがなかった「好き」らしいですけど、自分が先輩に相応しくないと思っていたからかな?
「嫉妬深いし優しくない」と自称したし、望美から「好き」と言われた時はしばらく信じられるずにいたし、ED後も奇跡と言っていましたし…。
センチメンタルな16歳の男心萌え~!
そしてそんな危ういBIG LOVEを野放しにしていたなんて、望美ギルティ…。
その後、譲は屋島の戦いで望美を庇って本当に亡くなってしまいます。
譲は望美を「守れればよい」と恋愛の方は諦めた感じでしたけど、実際は諦めたとしても誰も幸せじゃないんですよね。
でも、転んでも起き上がるのが望美。
気がつけるのが望美。
時空を超えてからは譲との修羅場の前に自分から歩み寄って行ったのは良かったなと思います。
心なしか2周目の譲は穏やかでしたし、諦めずに悪夢の運命を乗り越えることを考えていてかっこよかったです。
好きな人と両思いになれることが譲の力になるのがとても素敵。
死を回避して、ED後に現代に戻った時に「こんなに幸せそうに微笑む人だったんだ」と言われるくらい、譲が望美との幸せを欲していたのがわかってさらにBIG LOVEを感じました。
「あなたは俺のことをどう思っているんですか」って修羅場とED後で同じ問いがあるんですけど、激情と穏やかさのギャップが比較しやすかったです。
当然後者が好き!
望美を好きになったタイミングがタイミングなので、他ルートでは失恋し続けるわけですからこの時空ではめいっぱい幸せにあってくれ~と思いました。
十六夜ED
譲くんありがとう。
望美への激重感情を持っていることを踏まえて進めた十六夜EDでしたが、期待以上の展開でした!
2人ともお互いを守りたいと強く思っているけどままならなくて…。
自分にできることは無いか、もっと強くなればいいのか、と日々模索していました。
戦に出れば怪我をします。
誰もがそうなんですが、望美は譲が自分を庇って負った傷を見て、龍神の神子としての強い力を欲してゆきます。
彼を守りたいがための気持ちで、負の要素なんて何も無いんですけど、求めてはいけない力っていう雰囲気が出ていてプレイ中は「やめとけ」って思いました。
一方、譲くんも春日先輩を守りたいと思っています。
戦場で望美を庇うこと自体はごく普通のことなんですけど、自分なんてどうなってもいいと思って無茶をしていました。
本編では1回死んじゃいましたしね…。
これだけでもクソデカ感情なので、丸ごと情緒を待っていかれる案件です。
そして、譲の場合はもっとあるような気がしました。
八葉の「神子を守る使命」を無茶をする口実にしているといいますか…。
春日先輩を守れない自分を許せない子なので、とにかく先輩最優先で何でもしちゃいそうな危うさがあるんですよね。
クソデカ感情男は好物でしかないので、定期的にぶち込まれる譲ルートは私のいいエサになりました(笑)
お互いに相手のことを優先で守りたい気持ちが強いのはもう両想いと言っても過言ではないので尊い…。
でもそこを残酷についてくるのが遙か3!
清盛との最終決戦で、彼の呪詛を止めるためには望美が龍神に身を捧げなければならない状況に追い込まれます。
譲はもちろん望美を止めます。
普段は聞かないような声で叫ぶのはすごく揺さぶられますし、「世界なんてーっ そんなものどうなったってかまわない!」などなどパワーワードを連発でこちらは大興奮でした!
世界を守って望美は虚空へ消えてしまうのですけど、譲はずっと望美を探してさまよっていましたね。
めちゃくちゃ悲痛な感じで心が痛かったです。
「あなたのいない世界なんて意味はない」と、決戦の日の出来事に囚われて立ち直れない様子が本当に悲しかったです。
でも、譲の悲痛な「先輩会いたい」という気持ちが叶ってED後に虚空の望美を連れ戻しに行く展開があって良かったです…。なぜそんなことができたのかはわからないとされていましたので、私の妄想が大爆発!
星の一族である譲の願いに、残った白龍の逆鱗が応えてくれたんじゃないかと。
「あなたに会いたい」と譲が願いを言い、ED曲が流れはじめるんですけど、最初に白龍の逆鱗が光る映像からED曲に入っていくんですよね。
それが譲の願いに反応した様にしか見えなくて…。
全ルートで同じED曲が流れるんですけど、このルート専用に作られた演出としか思えなくなりました。
ずるい…。
私はヒロインより年下のキャラクターって滅多にないのに、譲はハマりまくりです。
BIGLOVEしか勝たん!
Name:源九郎義経
Age:22
Status:地の青龍
CV:関智一
源氏の御曹司で、望美が身を寄せる源氏軍の大将。
真面目で真っすぐな性格ですが少し口が悪く、望美とは衝突しがちの喧嘩相手です。
九郎の性格がよく出ていて、作中1番清々しいルートでした。
恋愛と言うよりは、今まで戦場で生きてきた九郎の新しい生き方の中に望美が一緒にいる、みたいな感じです。
九郎はすごく真っ直ぐな人なので融通が効かず、望美と意見が食い違うこともあるけれど、最後にはちゃんと仲直りするケンカップル。
九郎が恋愛事に慣れていないのも可愛かったです。
戦闘後に照れながら「よく、頑張ったな」と言ってくれるのは毎回キュンしまくってました。
1番お気に入りなのは後白河法皇から庇ってくれたシーンです。
舞を披露したことで気に入られて、望美が白拍子として召し抱えられそうになったのですが、九郎が「俺の許嫁」と言ってその場を凌いでくれたんですよね。
2人して顔を真っ赤にしているスチルに萌えました。
九郎は全然そんな気は無かったと思いますけど、ストーリーを進めると「俺の許嫁」が割と真実になるのがまた…(語彙力)
言葉には気が無いけど、九郎が望美を女として意識するきっかけにはなったんじゃないかなと思いましたニヤニヤ
上書きする前に九郎が捕らえられた時は、望美と離れ難い気持ちをストレートに言ってくれましたし、結構異性の好きもあったはず…。
望美の方は恋心を自覚するイベントがあります。
北条政子と九郎が一緒にいたのを目撃した人の話を信じて、九郎に好きな人がいると勘違いしちゃうんですよね。
「仲間」のひとりとしか見られていないことに落ち込みますけど、いつも自分を労わってくれる九郎にしょうがないなってなったのかな。
次の日から普通に接しようと頑張って、大切な仲間として共に笑って信頼しあっているのが1番いいと結論を出しました。
ちょっと糖度が足りませんけど、前向きな感じは好きでした。
それに、九郎が望美のいた世界に行ってみたい、と戦が終わったあとも一緒にいてくれる発言があったので、信頼し合っているなら九郎の言葉を信じて実現するのが最善かなって思いました。
実際にED後は九郎が望美の世界に来て、源氏では無い自分として生きているし、望美の笑顔を見て満たされているので、血の呪縛からは解放できてました。
九郎がいたわってくれた分、今度は望美が力を貸すと言っているので、適度な距離感と強い信頼度が彼との恋愛の形なんでしょうね。
めちゃくちゃ綺麗だなって思いました。
日頃えろシーンやリップ音にキャッキャしてる自分を恥じました(笑)
それから源九郎義経と切っても切り離せないのが兄の頼朝。
「兄上の治世のために」と、盲目なほど源氏のために働く九郎でしたけど、頼朝の方は九郎を良いように利用していてイラッとしました。←
源氏の血が流れていると言うだけで火種や脅威になると言うなら血を憎むのはわかりますけど、事ある毎に九郎を処刑する理由をこじつけてくるのは八つ当たりすぎました。
野望は勝手に叶えてもろて…。
九郎も後に、戦場でしか生きてこなかった自分が源氏の敵になるんでは無いかと不安を抱きます。
自分の存在が不安要素って悲しすぎます…。
九郎の戦い以外で腰が低くて殊勝な考え方は好きなんですけど、兄と道を違えるのを1番怖がっていたので早くその固執を抜け出してくれ、と恋愛過程よりもイジイジしながら見てました。
(EDを見たら吹っ飛びました)
なので、最後に頼朝の御前で堂々と「俺の許嫁だ」と言って望美を助け出すシーンはかっこよすぎました。
頼朝は結局倒さずに終わったので、異世界がどうなってるのかわからないのがちょっと気になりますけど…。
九郎の後日談を見るとまだ追われていて、自分が新しい世界に飛ぶことで戦を無くそうって感じでした。
なのでその後、残った景時がいい方向に解決したのかなって考えてます。
十六夜ED
九郎の十六夜は精神面でとてもしんどかったです。
壇ノ浦の戦いのあと、史実のように頼朝に追い詰められていく物語。
景時が頼朝に付いたために八葉も欠け、兄や元仲間に狙われる九郎を思うと私まで息が苦しくなってしまいました。
頼朝嫌いです(大事なことなので何度も言う)
でも行動原理は理解はできます。
覇道のために危険因子の芽が出る前に摘む…天下を取るには必要なことですもんね。
まぁだからといって九郎を処刑することに賛成できる点は何も無かったです。
一方で、九郎は何より兄上を「敵」と認識することを拒んでいました。
だから最後まで対話の道を考えていたのに…。
景時を流浪先の平泉まで差し向けてきたときは死ぬほど腹が立ちました。
九郎にとってもすごいストレスだったと思います。
それを表すように道中ではヤケを起こしたりもしました。
でも、頼朝みたいに身内を蔑ろにするようなことはなく、仲間のために自分が先頭に立つような考え方からくる行動なのでかっこよかったです。
弁慶が九郎を止めるためにぶっちゃいましたけどね(汗)
シナリオが九郎を悩ませることばかりなんですけど、その九郎が立ち直るきっかけはいつも望美でした。
鎌倉との一触即発の状況でも、どんな無謀な作でもやってのける自信や気力を望美からもらっていたのが印象的でしたね。
そんな感じの望美の支えがあって九郎が前を向ける…という展開が何度もあり、「九郎たんだいぶ神子のこと好きだなぁ」とにやけました。
一緒にいたいと口走りそうになるくらい、望美を大事に思っているし、早くくっついてくれとしか…!
その九郎の真っ直ぐさが功を奏したのか、戦争は回避できましたし、何より九郎が頼朝を信じることを諦めなかったのが望美と同じメンタルだなと思えて、もうお似合いとしか思えませんでした。
誰かを信じる強さは望美のいいところですから、九郎もしっかり学んでいてにっこり。
酷い仕打ちを受け続けたのに禍根を残さない九郎の潔さも好きでした。
圧倒的光属性!
源義経に誰もが着いて行こうという気になるのがわかる気がしました。
最後は着いて来られる仲間たちと大陸にわたって、平和に暮らしていました。
幸せそうで良かったですし、後日談で船旅の途中に九郎の求婚の様子が描かれていて爆萌えです!
いい雰囲気になったと思ったら痴話喧嘩を始めるから周りも呆れていて…でもこれまでしんどさを思うとほっこりエピソードに癒されました。
そして銀までいたのはびっくり!
この時はまだ彼の正体などは知らず、泰衡の郎党としか思っていないので「なぜ?」でした。
Name:平敦盛
Age:18
Status:天の玄武
CV:保志総一朗
平家の公達。
戦場で望美に助けられたのをきっかけに平家を捨て、九郎の軍につきました。
平家の愛ゆえに生じてしまった悲しい運命の物語でした。
でも、敦盛が望美と出会ったことで、このシナリオで少しでも彼に救いをもたらすことができたのかなと思います。
敦盛は平家で最初に生まれた怨霊でした。
平家が一族を愛しているがゆえに、敦盛を失いたくなくて復活させてしまった、というなんとも責めがたい理由で…。
でも、死すら覆す執着があるわけですから、一度禁忌を犯せば歯止めがききません。
ゼロといちの違いは大きいですね。
経正も維盛も、平家の一門ら次々と現世に怨霊として呼びもどされ、平家は歪んでいきました。
特にトップである清盛は、封印しなければならないラスボスとしていろんなルートで登場してきます。
そんな歪みだらけの平家を、源氏に与した敦盛が救っていくのが今回の源平合戦でした。
最初はすごく大人しそうな儚げな少年って感じなんですけど、八葉として望美のために頑張ってくれます。
源氏が良かったからじゃなくて、たぶん望美の力と怨霊の悲しみに寄り添うような言葉が敦盛を変えたのかなって思います。
平家と戦う覚悟は九郎たちと行動を共にする時からできていましたし。
平家を恥じたのではなく誇りにかけてこれ以上悲しみを広げないようにという矜持が感じられて心が震えました。
頼朝を前にしても堂々と「平家を誇りに思っている」と言っていたのはかっこよかったです。
それでも兄の経正と袂を分かつことには涙していてこちらまで貰い泣きしました。
平家の陣の中で経正が弾く琵琶と、外で敦盛が吹く笛の音が重なるシーンは切なすぎて優勝です…。
そうして、物語の中で源氏なり八葉なりの仲間として敦盛とも絆ができていくんですけど、彼はいつも一歩引いていました。
怨霊であることをいつも気にしていて、望美を好きでもその気持ちを口にすることは一切なかったんですよね。
途中に望美のピンチを敦盛だけが助けらた場面もあって、怨霊の力を「神子を守る力」と卑下しなくなったのは良かったんですけど、悲しい存在であることは変えられなくて虚しい…。
望美を崇高な存在みたいに思っていた対比もあるのかな?
純粋な性格もそうですけど怨霊を唯一浄化できる人でもありましたからね。
清盛との決戦でも、自分のことを「最後の怨霊」と言って端から消える気満々でしたし、いつも自分より世の理を優先していて立派と言えばいいのか寂しいと言えばいいのか、最後までわかりませんでした…。
ただ、白龍の言ったように怨霊も龍脈に戻ることができます。
そして龍脈は巡るので生じて消えるの繰り返し。
朔ルートの黒龍とはちょっと違いますけど、敦盛も巡って戻ってきてくれたので、めでたしめでたし。
そして、ずっと口にできなかった神子への「好き」も聴けて良かったです。
先が長くないらしいので、望美との幸せな時間をできるだけ長く過ごして欲しいです。
あと、知盛が好きなのでどうしても言いたい。
血の滾る戦い以外興味のない人なのに、平家一門を逃がすために壇ノ浦で盾になっていて情緒が狂いました。
真意は知盛しかわからないとされましたけど、最後に敦盛のことを気にしていたのはこのルートだけなのでハズレでもないと思います。
全私が滾りました。
十六夜ED
敦盛を生かしても浄化してもちゃんと「結末」になっているEDでした。
個人的には浄化EDが好きです。
…悲しいですけど、ちょっとしんみりが残るのが敦盛の良さなのかなと!
敦盛は自分の家名と身の上から、いつも一歩引いているし神子のことを神聖視する言葉が多いです。
でも、十六夜手前になると望美自身を見てくれるようになっているのが恋心を感じられてキュン。
望美の優しさに甘えて、「できればひとりでいたくなかった…」って珍しく本心を見せるくらい好きが溢れていて最高でした!
戦いの後に、望美への感謝と好意を伝えるところも良かったです。
「罪深い想いとは知っている」ってちょっと背徳感のある言い方がまたヘキにきました。
で、その背徳感の元凶である怨霊である敦盛を浄化するかどうかの究極の選択を強いられます…。
望美が自分の気持ちを貫き通せば、敦盛が折れてずっとそばにいてくれてハッピー!
敦盛が望美からもらった「好きな人がいるという幸福」を感じられているのが何より嬉しいと思いました。
でも、急に現代?南の島?に飛んでいて展開は微妙でしたね。
セリフや状況から推測できるのは、怨霊は老いも成長もせずにそのうち招待バレするから人目のない場所に移ったかな?
考え続けると悲しい理由しか思いつかなくて途中で考えるのはやめました(笑)
敦盛の願いを聞いて浄化するEDは、そのままお別れとなる悲恋EDです。
でもシナリオの流れが自然だし、敦盛が満足しているから救えて良かったと思いました。
敦盛自身、自分が怨霊であることは常々気にしていたし、平家と戦うことに苦しんでいたし、もう苦しまないようにするひとつの手段としてありかなって。
幸福な方が好きですけど、流れとか総合的にみて浄化EDが優勝でした。
Name:リズヴァーン
Age:34
Status:地の玄武
CV:石田彰
鬼の一族の末裔。
九郎と望美の剣の師匠です。
リズヴァーンこと、リズ先生は運命の男!
時空を往来する中で望美とリズ先生が出会えたことは幸福でも悲劇でもありました。
そのどうしようもない運命を、望美がしぶとく食いついて変えていくお話です。
ゴリ押しでまかり通るヒロイン、なかなか稀にまぬパワータイプです(笑)
このルートに入ると、望美がリズ先生にほんのり気持ちを持つと同時に先生が仲間の輪から離脱してしまい単独行動します。
何を聞いても「答えられない」と一掃され、「私を追うな」と理由も分からないまま逃げ続けられるのでてんやわんや。
先生が守ってくれているのは感じますが、一度最終章まで行ってみて初めて全てが理解できる…そんなストーリーでした。
当該攻略キャラに一番会えないって結構しょっぱいですけどね。
途中では本当にリズ先生の様子がわからないので、望美が暴走一歩手前で…。
周りが見えなくなって、私の苦手な展開がきそうでヒヤヒヤでした。
ヒロインが仲間の制止を振り切って猪突し、仲間が大損害を被る展開はダメなんですよね~。
誰のことも嫌いにならない展開で安心しました(汗)
真相は、リズ先生はひとり孤独に望美が生きている未来を目指して歴史の上書きをしていました。
子どもの頃に怨霊の襲撃にあい、たまたま時空を超えた望美に助けられて白龍の逆鱗を手にしたんです。
でも、リズ先生ルートはどう足掻いても望美が死んでしまう未来にしかたどり着かない…。
「あの時助けてくれた女の人を助けたい」と思ったリズ少年がいまも健気に頑張り続けていたというとても泣ける運命でした。
ずっと望美の死を見続けてきたなんて、某ヴィルシュの絶望EDでしかないです。
望美の死を書き換えられないことを「変えられない運命」と悲壮感たっぷりに言うのもわかります。
突き放してくるのも、自分が望美に関わったのがいけないと思っているからなのかな。
「淋しい守り方」と朔には言われちゃいますが、私は遠ざける守り方も大好物なので、ヘキに刺さりました。
八葉は神子を守る存在で、守り方もそれぞれあって面白いなと思いました。
リズ先生の願いは「望美が生きていること」ですが、勇ましヒロインはそれだけではハッピーエンドと認めず(笑)
運命を打ち破って一緒に生きることを望みます。
リズ先生も自分の願いを曲げないから、戦闘して勝った方が押し通るというなんとも不器用なやり方になっちゃうのが2人らしかったですね。
最後の最後にはお互いに生き残れた実感が湧かなくて、望美の手を握っちゃうリズ先生に萌えました。
ただもうちょっと「好きだ」みたいな、リズ先生からの直接的な会話やセリフも聴きたかったなと思います。
リズ先生の事情を知った望美は先生の気持ちをくみ取れるようになるんですが。
「答えられない」の連呼をぽんぽん意訳していっちゃうんですよね。
プレイヤーもリズ先生のことを察せますけど、せっかくCV.石田彰の美声を聴けるゲームなので、もう一声欲しかったです。
十六夜ED
こちらは「遙かなる時空の中で」「遙かなる時空の中で2」の龍神の神子と鬼との関係性を踏まえた上でのシナリオ展開が面白かったです。
前作までは、龍神の神子と鬼は敵同士だったんですよね。
結果は龍神の神子が勝ち、鬼の一族は敗退。
でもリズヴァーンは過去の因縁に捕われることなく、望美の八葉として傍にいてくれます。
「人と絆を結ぶことができる」と言ったように、望美と出会った時から協力的だし、その前から九郎の師をしていたし。
憎んだり争ったりすることに意味が無いことをリズ先生はよく理解しているんだなと思いました。
ただ、「鬼」である事実は重く受け止めていて、望美がどんなにせがんでも一緒にいることは許してくれませんでした。
今でも「鬼は人間を惑わすもの」と異種族の隔たりがあるのをわかっているから、鬼の業に望美を巻き込みたくなかったんですよね。
リズ先生はいつも望美が幸福であることを優先してくれるので、例えそれで自分が幸福じゃなくても全然譲らない…。
やっぱり淋しいやり方なのがリズ先生らしくて好きでした。
もうね、神子の八葉であった思い出を胸に生きていくみたいなことを言うんですよ。
ずっと好きだけど叶わない好きをひとりで続けていくのかと…!
当然そんなのを望美がOKするわけもなく、最後はゴリ押しでリズ先生を頷かせるパワープレイでした(笑)
でもリズ先生も望美の八葉だったことに囚われすぎていたと考え直してくれて、望美と過ごす毎日の幸せに喜び、翻弄されながら生きることに満たされているようでよかったです。
まぁ、遙かのアクラムとかもあとから神子と恋愛できるようになっちゃったんですけどね!
人間と人外との恋愛は意外と可能ですが、リズ先生には内緒ということで(笑)
Name:梶原景時
Age:27
Status:地の白虎
CV:井上和彦
源氏軍の戦奉行で、頼朝の腹心。
陰陽術や自らの発明で助けとなってくれます。
景時は元平氏側だったにもかかわらず、頼朝に源氏の戦奉行を任されている重要人物。
かと思いきや、朔に「小心者」と言われるほどで、武士らしさはあまり感じられない人です。
望美側からみると穏便で、いい意味でちゃらんぽらんでした。
九郎が生真面目で血気盛んな感じなので、景時の慎重なところは上手く作用していたと思います。
ただこの性格が頼朝に利用されて、景時を長年苦しめていたのが物語で明かされ、裏切者が生きる厳しさを痛感しました。
裏切ったというか、景時が脅しに屈したからなんでしょうけど、守るべきものがあるからこそ自分を追い込んでいるのが凄く辛かったです。
九郎よりも景時の方が頼朝に重用されている、なんて話題も共通章で出たりしますが、正味は人質を取られて言うことを聞いていたが正解でした。
鎌倉の梶原屋敷は常に荼枳尼天に見張られているし、頼朝から景時に暗殺依頼がちょくちょく届くし、北条政子も福原や壇ノ浦まで圧をかけに来るし…。
景時をいじめすぎ…!
逃げ出したいって思うのも当然だと思います。
武家に生まれたけど武芸者としては大成しないと言われ、陰陽道に入ったけどやっぱり中途半端。
暗殺者となってからは、自分を危険にさらさないように銃を作ったりしました。
たぶん、正々堂々としていないところが時代の男子としてそぐわない=ダメな人みたいな感じなんでしょうけど、やりたくない暗殺業から逃げたいと思いつつ逃げずに一人で頑張ってて嫌いじゃなかったです。
暗殺用の銃で、望美たちを楽しませる花火を打ち上げてくれたエピソードもありましたし!
洗濯をしたり、朔と香袋の調合なんかも一緒にやりましたし!
家庭的な作業が向いてる人なんだろうな…。
そうやって血塗られただけの手ではなく、誰かを喜ばせて笑顔にできる力を景時も持っているので、あとは「心の強さ」があれば…って思いました。
そしてそれをくれたのが望美です。
景時は頼朝との関係を隠して、嘘でのらりくらりとやってきて、時には源氏を危険に晒しもしましたが、本音は穏やかに生きることを望んでいました。
一度景時が単騎特攻して武士として死んでしまう時空でも、望美は自分の気持ちの問題だとしつつも景時の真の望みを叶える道を選んで時空を戻ったのはさすがでした。
源氏の神子の暗殺を言いつけられていたので、景時にとっては苦しい時間が続いたと思いますけど…。
自分を信じられない景時を最後まで信じ続ける望美に景時が応えることで、頼朝の脅しに屈しない力を発揮できたのがスカッとして良かったです。
景時の機転と望美の信頼とで、幻術を使って目くらましする合わせ技も絆を感じて良かったですし、景時が頼朝に真っ向から交渉を仕掛けていくのもかっこよかったです。
それにしても頼朝は敵方の平家より悪役っぽくて味方にいてほしくないですね(笑)
源氏の神子の暗殺を言ってきた時はキレそうになりました。←
荼枳尼天が強すぎてチートだから頼朝が好き勝手できてるだけなので、頼朝の力って実は大したことない説…?
景時がそんな人の元を脱して、平穏な生活を手に入れてくれて安心しました。
十六夜ED
このルートでは、景時が一人で戦っていることをどれだけ理解してあげられるかでシナリオの楽しさが変わってくる物語でした。
壇ノ浦の戦いの後、源氏の戦奉行として九郎を討伐する側になっちゃうんですよね。
なので望美とは追う側と逃げる側の関係。
玉(ぎょく)が景時を八葉から外す事態まで起きます。
九郎十六夜とこのルートくらいしか八葉が欠けてしまうなんて無いので、平家側に将臣や敦盛がいた時より余程「敵」という感じがしました。
まぁ蓋を開ければ頼朝との約束で、平泉を落せば九郎たちの処遇を景時の自由にできることになっていたので、そのために頑張っていたんですけど…。
九郎の親代わりの藤原秀衡が暗殺されちゃうし、泰衡も景時に撃たれましたし、流石に水には流せないでしょって展開でした。
本編では梶原家を人質にとられていたから、まず頼朝の命令に逆らうことができないのもありますけど、仲間か許しても平泉がどうかな?
九郎みたいに禍根を残さない考え方をしてくれれば良いですけど、EDを見る限りはわかりませんでした。
でも、結構恋愛方面は物悲しいけど好きでした。
今まで頼朝の命令に従って汚れ仕事もしてきた景時が、月に望美を被せて「手の届かない存在」と思っていたシーンは一番切ないです。
諦めモードなんですよね。
望美に笑っていて欲しい、と景時なりに好意を寄せているのが見えていただけに心苦しい…。
それもこれも頼朝と荼枳尼天のせいなので、ますます私の頼朝嫌いが加速しちゃいました(笑)
でも、八葉とか関係なしに景時を見放さなかった望美の優しい心に景時も少しは救われていると思います。
ED曲後は望美との約束通りに彼女を追って、望美の世界で幸せそうにしてきました。
それで良いと思います。
もう誰かに無理強いされる理不尽はいらない。
頼朝や平泉との問題はどうしたのか不明なのが惜しいですけど、頼朝が悪いので責任を取らせて良いと思います。←
月とは思わず望美と普通に恋愛できているのを見てすごく安心できたので、そのまま幸せでいてください、です。
Name:武蔵坊弁慶
Age:25
Status:地の朱雀
CV:宮田幸季
九郎の昔からの戦友で、源氏の軍師であり薬師。
物腰柔らかですが、軍師として冷然と判断を下すことも…。
弁慶は色んな意味で罪深い人でした!
最初は物腰穏やかで、こちらをドキッとさせる言葉を不意にかけてくるずるい大人。
小鳥を比喩に使って神子を「かわいい」と褒めてくるあたりしっかり熊野の遺伝子を感じました。
というかヒノエといい弁慶といい、熊野はフェミ男の英才教育カリキュラムでもあるんですか(笑)
言葉で翻弄してくる系男子、油断ならない!
でも、弁慶も望美に困らされることもあり、その度に「いけない人ですね」と言ってくるのがヘキでした。
それから源氏の軍師として優秀ですが、望美の純粋さとは反対を行く人でした。
人を利用することはもちろん、望美に対しても優しい嘘をついて目的を優先させてきて、味方だけど悪って感じです。
過去に若気の至りで、清盛を倒すために平家に潜入したり、手段を選ばなかったことで京を加護する応龍を消してしまったり…。
誰よりも平和のために悪いことをしていてびっくりでした!
でも、罪の自覚はあって、贖罪のために罪を重ねて戦を終わらせようと画策する負のスパイラルが悲しいかったですね。
「これしか方法がない」と弁慶は言っていました。
一度罪に手を染めたら元には戻れないんだろうなというのが弁慶を見ているとすごく伝わります。
蛇の道は蛇なんでしょうね。
そもそもこのルートの清盛は黒龍の逆鱗と呪詛でめちゃくちゃ強くて望美ひとりの力では封じられないくらいでしたから、余計に正攻法はダメだったんだと思います。
だから弁慶がひとりで勝手に清盛を倒すことを考えていて、最初の時空は弁慶も犠牲になって沈められました。
戦を終わらせるために利用された九郎たちは可哀想でしたけど、弁慶が自分の罪に誰も巻き込まないようにしたのもあったと思います。
目的が最優先事項でしょうけど、仲間意識があればこその単独行動にみえたんですよね。
望美のことはいつも生かそうとするし、九郎にも十六夜では弁慶から友情を示すようなシーンもありますし、ミリも意識していないことは無いはず。
裏切ったからと言って全然弁慶は嫌いじゃなかったです。
そして、2度目の時空はハピエンなので生き残りますけど、決着が着くまでの過程がめちゃくちゃ面白くて好きでした。
源氏を裏切った弁慶を誰もが信じられない中、望美は最後まで信じ抜くんです。
相当の強さがないと無理だと思います。
弁慶からすれば、望美は純粋すぎて理想を語る子だったかもしれませんけど、ピンチの時も意志を曲げずに貫けるのはやっぱりすごいなって思います。
望美は自分でも戦うし、他の人任せにせずに運命を切り開いていくので本当に好きです。
弁慶もそんな強く信じることのできる望美だからこそ好きになったんじゃないかな。
初めはなぜ望美が裏切った自分を信じてくれるのかわからなかったそうです。
でも、日々望美の純粋なところを見て自分にないものを持っていると惹かれてゆき、同じ気持ちになってやっと大切だから信じてくれたことを理解できました。
罪を犯す弁慶を封印するほど、望美の強い気持ちが彼を変えられるなんて最高じゃないですか!
最後は望美が元の世界に帰らないように囲いこもうとしていて、めちゃくちゃ好きになっていてにやけました。
それから仲間たちも、裏切った弁慶を最終決戦で助けに来るんですよね。
九郎が「助けるのは当然」のような事を言っていたので、ちゃんと弁慶との間に友情みたいなのが培われていて良かったです。
十六夜ED
弁慶の十六夜EDは唐突な展開により、自分の妄想と解釈を広げる結果となりました。
自己満ですが、そういう意味では満足度の高いシナリオでした。
壇ノ浦の戦いで平家を倒した後、史実のように頼朝が九郎の討伐にきます…。
それを先読みしていた弁慶が望美を元の世界に返すように仕向けてきました。
いつも言葉巧みなので、優しい嘘をつくこともできたはずが、嫌われるような言い方で遠ざけてきました。
「君に嫌われたくない」ニュアンスの事はしょっちゅう口にしていたので、それを引き換えにしてでも望美を残酷な現実から守りたかったのだと思います。
そして、同じくらい望美と一緒に居たいと葛藤してたようでめちゃくちゃ切なくなりました。
そしてまさかのここでも弁慶が引き留めようとしてくるなんて…。
BIG LOVEが感じられて泣けました。
望美が帰った後は、頼朝に追い詰められていき平泉へと流れ着きます。
ここでも得意の嘘で九郎を逃がしてあげるのが、また…。
九郎との友情にも彼なりの応え方は変わらないんですよね。
最後まで正道を行く者を陰から支える弁慶って感じでした。
「軍師は冷静でいなくてはならない」と戦意の無い敵の討伐をした時に言っていましたが、九郎がピンチの時の自分の役目をわかりすぎているのが逆に悲しかったですね。
で、弁慶が頼朝軍の無数の矢に射抜かれてるスチルが出てきて、「もうダメかもしれない」と言うところで望美が目の前に現れます。
弁慶を助けるために白龍の逆鱗で戻ってきたんだとは思うんですが…。
頼朝の軍に1人で向かって行って、EDムービーが流れ始めます。
色々ぶち壊すようで申し訳ないですけど、ED後に現代で望美と弁慶が穏やかに過ごす風景が見られますけど、最後のシーンからED後のシーンが結びつかないんです…。
奇跡的に2人とも生き残って、望美の世界へ行って幸せに暮らしている可能性もあるでしょうけど。
というか、たぶん正解なんでしょうけど、自分のなかでうまく処理できませんでした。
なので私の妄想が大半ですが、望美がピンポイントで弁慶の前に現れた時点で、走馬灯のようなものが始まっていたんじゃないかな~というのがしっくりきてます。
スチルを見る限り弁慶は助からないと思いますし、望美もひとりで軍隊を倒せるとは思えないんですよね。
現代に戻っていたのに龍神の力が今あるかもわからないですし、何より「源氏の神子」ではなく個人的に戦う意思を示していましたし…。
遙かで正規EDが悲恋ってまずないので本当に勝手なこじつけですが、ED後みたいに幸せになりたかったな~という弁慶の未練的なEDが十六夜だったのかなって解釈しました。
それか、夢オチED?
Name:梶原朔
Age:18
Status:黒龍の神子
CV:桑島法子
物静かな尼僧で、景時の妹。
望美とは対になる存在、神子同士で唯一無二の親友となりました。
完全に朔がヒロインの黒龍との悲恋ルート!
深い愛ゆえに、離ればなれの2人の関係がとても切なくて、でも好きなシナリオでした。
泣きました。
朔は望美が時空を超えた時に一番最初に出会った女の子。
すぐに仲良くなって、大切な親友として、龍神の神子どうしとして、平家との戦の最中をずっと支え合う八葉とはまた違った絆の形を持つ人です。
兄の景時には手厳しい感じですけど、気が利くし頼りになるしめちゃくちゃかわいいです。
普通に友だちになりたいキャラでした。
そんな朔には夫婦仲にまでなった愛する黒龍がいました。
龍脈の乱れによって消滅してしまい、それ以来朔は深い悲しみに暮れていました。
ふとした時に悲しみをのぞかせるのを見ていると、いつも気丈に振舞っていたのかなって思って泣けます…。
尼僧になった理由も、無理やりにでも黒龍を忘れるためでしたが。
深く愛した人を忘れられるわけもなく、最終手段として心を凍らせようとしていて痛ましすぎました。
おのれ弁慶くらいは言っていいと思いますけど、朔には真実は語られませんでしたね…。
いつも自分の気持ちは控えめな朔だけど、黒龍のこととなると全く余裕がなくなって、イベントでは望美にあたるくらい激情を抱えているなんて…。
でも、男からヒロインへのBIGLOVEはいち乙女ゲームで1人は拝んでるので無限大に知っていますが、親友キャラの深い愛情って結構新鮮でしたね。
望美は朔ほどの恋愛をしたことがないから、朔の痛みを真に理解はできないかもしれないけれど、親友として朔を何度も奮い立たせたり前を向かせたりと献身的だったのが好感度爆上がりでした。
朔も望美の勇姿にはいつも賞賛を送っていたし、その強い意志に助けられて最後には前を向けたのが良かったです。
望美は愛することの経験がないから知らない、朔は黒龍のことを諦めかけていた…。
シナリオが進む中でお互いに足りないものを相手から学んで強くなっていく2人がとても好きになれました。
女の子はタフじゃないとやっていけないんだ…!
結局、黒龍は清盛の呪詛に縛られて無理やり消滅を止められていた状態なので、消える運命だったのですが…。
最後の最後に朔と再開できたシーンはボロボロに泣きました。
唯一の形見である黒龍の逆鱗を砕くようにお願いされた時は絶望EDかと思いましたよ本当に。
でもED曲後、望美たちが元の世界に帰ったあと、朔は生まれ変わった黒龍と幸せそうに暮らしていてまた泣けました。
もう会うことのない親友へ語りかける朔だけど、めちゃくちゃいい笑顔のスチルが出てきたので望美と会えない寂しさも強く乗り越えてるのかなって。
支えたのは望美だけど、ちゃんと自分の力で朔が運命を掴み取っていて良いエンドでした。
Name:白龍
Age:???
Status:龍神
CV:置鮎龍太郎(大人ver.)/大谷育江(子どもver.)
ヒロインを白龍の神子に選び、異世界へ連れてきた張本人。
力の回復と共に、人間を模した体も成長していきます。
白龍と神子の禁断の恋物語。
神様と人間の関係なので、世の理である白龍が望美のことだけを考えるのは本当はいけないことです。
でも、白龍の本分は「人の願いを叶えること」らしいので、人である望美と、今まで持たなかった自分の願い両方を叶える夢物語のようで素敵でした。
このゲームには怨霊を倒していくことで乱れた龍脈の五行が正しい流れを取り戻し、白龍の力が復活していくという設定があります。
作中でも、初めは子どもの姿だった白龍が、大人の姿になり、応龍へと戻っていく展開が色んなルートに挟まれていました。
白龍ルートも基本はそうですけど、途中に白龍が力を自在に使えないことで望美に負荷がかかります。
そして浄化の力を使えなくなり、白龍の神子としての沽券に関わる事態にまでなります。
白龍に近づくと強すぎる力に当てられて望美が頭痛を起こしているところは痛ましくて見ていられなかったです。
白龍も望美を傷つけたくないから当然どうしようか、となります。
子どもの姿の時から望美のことが大好きで愛しているので、すごく辛かったと思いますね。
そこにつけ入る頼朝と政子は許すまじ!
たぶん、望美の不調は景時が告げたのかな?
景時も家族を人質に取られているので致し方なくなのは納得しているんですけど、ここではちょっとムカッときちゃいましたね。
あと朔と黒龍の悲恋を目の当たりにしたからこそ、望美が悲しまないように考えてくれたんでしょうけど。
頼朝にだけは報告しないで欲しかったです…。
浄化ができないのにわざと怨霊を差し向けてきて胸糞でした。
まぁ白龍が望美以外を神子に選ぶ心配はないのでその辺は何も心配してません!
白龍は自分で力の制御を覚えて望美への負担を軽減しましたし、何より好きなのに離れる理由なんてないのでそのままでいてくれると思っていました。
龍神様バンザイ!
でも、現実は龍神として世界に加護を与えなければならないので、望美との恋は難しい…。
望美もわかっているからこそ「戦が終わらなければいいのに」と願ってはいけないことまで思い始めます。
望美から相手のことを深く思っている直接的描写ってそんなに多くないので、このセリフは白龍への恋心がめちゃくちゃ感じられて好きでした。
どうなることかと思いましたけど、完全復活した白龍が自分を神と人間とに分けて、望美と人間の白龍が恋人になるEDが待っていました。
なんでも叶えられるのは神だから、で説明するとして(笑)
望美と自分の両方の願いを叶えて一緒にいるっていうのがロマンチックで良かったです。
しかも、白龍の子どもver.と大人ver.の後日談があって2度おいしい!
迷うなぁ セクシーなの キュートなの どっちが好きなの?(ね~え?)ってお話ですよね!?(違)
私は大人ver.が好きです。
望美に浄化の力が戻った時にぎゅっとしてくれたシーンがありましたが。
最後のスチルも望美を抱きしめている絵なので、また望美を抱きしめて白龍が満たさていたのがグッときちゃっいましたね。
Name:銀(しろがね)
Age:24
Status:泰衡の郎党
CV:浜田賢二
藤原泰衡に仕える青年。
過去の記憶はすべて失くしています。
銀ルートは彼の心を救う物語です。
平泉の藤原泰衡に仕える謎の青年。
記憶喪失で、知盛に激似です。
九郎義経一行が、壇ノ浦の戦いから平泉に落ち延びるときに登場するので誰もが「知盛では?」と疑念を持ちます。
将臣と敦盛は特に気にしてましたね。
その正体は、知盛の弟・平重衡。
福原の戦いで敗走したのち、源氏に捕らえられるまでは史実。
そのあと荼枳尼天が重衡の心を奪い、呪詛をしかけて平泉に送り込むというはるとき3史上最悪の卑劣さをかまされます。
荼枳尼天は倒せるルートもあるので怒りのぶつけどころがあってストレスはなかったんですけど、銀ルートで完全に無理になりました(笑)
それから銀が仕えている泰衡もこのルートでは結構な悪役でした。
自分の実力をよくわかっていて賢い印象ですし、己の信念の元に取捨選択をして荼枳尼天を撃とうとしている人。
西暦2000年代~って「選ぶんじゃねぇもう選んだんだよ」っていうすでに道を決めたCV.鳥海さんのダークヒーローがはやっていたので、泰衡は自分から悪役になったんでしょうね(偏見)
手段を選ばず源氏を殲滅するので、望美とは意見があわずどうしても悪く見えてしまうのはわかります。
でも私は後日談まで見るとツンデレ大魔王の気も感じたので嫌いまではいかなかったです。
銀を道具扱いはさすがに擁護できませんでしたけどね…。
銀は懇切丁寧な敬語で「神子様」といつも気にかけてくれて、敬語キャラが好きなら絶対にぶっ刺さります。
神子様を愛しています、の時の笑顔は最強です。
でも、荼枳尼天のせいで人形状態だから泰衡の命令だから優しく接するけれど、銀の意思でやってるわけではないのがもどかしかったですね。
心を取り戻すまではシチュエーション萌えはできませんでした。
望美も銀自身の願いがないことを悲しく思っていました。
記憶を取り戻したとて、京を火事にしてしまった罪が暴かれてしまうし、心を取り戻すと呪詛を解放してしまって望美が苦しむだけですし、救うのが難しいですね、平家の人は。
しかも1回、銀が廃人になって呪詛から神子を守る展開もあるので、しんどい。
救うには時空を超えることが必須で、まだ重衡であるときに出会って、望美のことを自分で思い出せるように布石を打つのは面白かったです。
序盤に十六夜月の日に言葉を交わしただけの存在を思い出してもらうって、なかなかハードルが高い気もしますけど、龍神の神子の雰囲気みたいなのが印象に残ったりするのかな?
「神子は清らかで~」と霊的なものを信じてる人とか仏道を納めてる人とかは結構言ってくるので、何かを感じ取れるってことでOK?
知盛もそうですけど、初対面で神子に落とされてるので平家の血って惚れっぽいのかもしれません(笑)
平泉で一緒にいる間に、銀は望美を愛するところまで好感度が上がっているので、自分の心を思う望美のために心を取り戻しました。
必死に泰衡に立ち向かっていくシーンは健気で泣けましたね。
ちゃんと神子と触れ合う機会があるので平泉での恋愛過程は良かったですし、好きな人のために銀が傷ついても頑張る姿に愛を感じました。
ネオロマンスらしい絆のストーリーが堪能できて満足です。
呪詛は神子が触れたら消せるという設定なので、そういうことで(笑)
Name:平知盛
Age:25
Status:平家の将
CV:浜田賢二
気だるげで戦い以外に何にも興味をもたない人。
望美の剣には興味を持ち、剣を交える時を待っていました。
遙かなる時空の中で3をプレイする前から推しになるって知ってました。
そして見事に推しになった知盛です!
最後の最後にようやくプレイ可能となるルートで、唯一確実に知盛を生かせます。
他のルートで幾重にも時空を超えてきた望美の思いも重なっていて、ラスボス兼ご褒美として納得のシナリオでした。
知盛は世捨て人のように何にも興味がない気だるげな人。
ただひとつ、戦いの中だけで高揚感を得ることができ、死を間近にしてやっと生を実感できる悲しい質をお持ちでした。
源氏の神子と言う強敵を得たことで、いつも戦いでは活き活きとしていて楽しそうでした。
喋るスピードが他のみんなの0.5倍速くらいなのをめちゃくちゃSNSでネタにしてたんですけど、プレイしたらその速さで良い(結論)ってなりましたね。
とにかく何を言わせても色気がすごい…!
神子の剣技に執着するねっとりした感じもあって好きでしかなかったです。
しつこい男は健康にいいです(笑)
そんな知盛だからなのか、どの時空でも望美と出会うのは戦場で敵同士。
源氏の神子の本気の剣が見たい知盛に望美は引かずに応えますが、いつもいつも知盛が入水して死んでしまいます。
その累積によってゲームの後半で望美が知盛の生に執着し始めるのが自己投影待ったナシでした。
知盛が死なない世界線が欲しいなと私も思ってましたからね。
知盛ルートだと、他のルートでは無かった知盛と共闘する場面とかもあるのでさらに嬉しさ大爆発です。
合体技まであるし、まだ好き同士でもないのに距離感が美女と野獣(近い)
一緒にいた時間があることで、望美は戦場で知盛と出会いたくないとまで彼の生への執着が強まるのもわかるなと思いました。
なので、知盛を生かすシーンではなりふり構わず貪欲に「全部が欲しい」と言っているのが印象的でした。
ヒロインがヒロインのセリフを全然言わなくて凄かったです!
「血、肉、骨、魂、あなたの全てを諦めない」とか何とか…。
野獣は望美の方でしたか…。
望美を知った知盛はいつも死んでしまうから、言葉ではなく剣を交わすのが知盛専用のアプローチって感じで良かったです。
舞とかもそうですけど、共に何かをすることで相手の存在を感じられる右脳派の感性なのかな?
最終的には「お前の剣が俺を縛った」と言っていたので、望美の思いが知盛を生に縛り付けることに成功したのだとは思います。
それにしても生かすのは上記でいいとして、時空を超えてまで自分を貪欲に追ってきた女を一夜で受け入れる知盛って結構変わり者なんじゃないかと思いました。
冷静に考えたら見知らぬ相手に時空を超えたストーキング受けてんだもんなぁ…(言い方)
それを戦いながら「美しい」と酔いしれてるんだもんなぁ…。
どう考えても特殊なヘキ(笑)
ルートが短いから知盛が望美を受け入れる恋愛過程がかなりすっ飛ばされていて微妙なんですけど、銀も十六夜の日に出会って落ちてるので、やっぱり平家の血筋が惚れっぽいのかなってことにしました。
OKの合図のように「来いよ」って言われた時はもう死ぬかと…嬉しすぎ…色すごすぎ(語彙力低下)
その後は知盛の方からアプローチがすごくて、「もっとお前を見せろ」と求めてくるたびにキャッキャできたので、自分の執着男好きを再確認できてハッピー!
ED曲後はより発言に色気が増していて、八葉もドン引きするほどで笑っちゃいました!
何回確認してもCERO:Bなんですけど、何回知盛のセリフを聞いても18禁?としか思えなくてニヤける…。
最後のスチルとか、同棲してる?彼シャツしてる?えろい行事もう済んでる?と、なんとでも妄想し放題でおいしかったです。
ネオロマンスにしては甘さもえろさもギュッと詰め込まれていてとても満足できました。
攻略が大変ですけど、何ものにも代え難くプレイする価値のあるルートだったと思います。
キャラクター専用のED以外にも帰還ED、十六夜共通ED、大団円など、各種EDがあります。
大団円は途中まで知盛ルートと同じでしたね。
戦いではなく和議で平和を取り戻す展開です。
荼枳尼天が暴れたせいで、全員で望美の世界に行くことになり、スケールが大きかったですね。
帰還EDは色々やり残したまま元の世界に帰るのでスッキリしなかったですね。
十六夜共通は一応ひと段落しましたけど、泰衡が殺されちゃうのがね…。
望美はそんな事を知る前に帰っちゃうのでどうしようもないですけど、もし知ったらこれじゃダメってなるんじゃないかなと思います。
十六夜共通は続きが見たかったです。
遙か3 Ultimateの感想は以上です。
運命を上書きするという時空を超えたスケールの大きいファンタジーを堪能できて楽しかったです。
ヒロインが守られる対象でありつつ、自分でも戦いながら大切な人を守ろうとしているのが勇ましくてとても好きになれました。
これ以上ないくらい中身が男前なヒロインでした。
八葉やサブキャラも見事にヘキに刺さる濃い人たちに出会えてとても嬉しいです。
ED付近が多少荒削りですけど、シナリオも良かったですしプレイできて大満足でした!
ここまで長々とお付き合いいただきありがとうございました。
いつもありがとうございます。
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