終遠のヴィルシュ-EpiC:lycoris-|ネタバレ感想

終ヴィルFDこと「終遠のヴィルシュ-EpiC:lycoris-」をプレイした感想記事です。

こんばんは。
いつもご訪問いただきありがとうございます。
また、やる気ボタンを押していただき感謝致します。

終ヴィルFDはファンディスクとは思えないほどの大ボリュームと絶望感!
感想も比例してかなり長くなっています。
絶望感を薄めないためにおふざけ少なめで書きたい(書け)

プラットフォームNintendo Switch各種
メーカーオトメイト(IF)
発売日2023年9月7日
CEROC(15才以上対象)
シナリオ中山智美/卯木悠里
イラスト
キャスト斉藤壮馬/平川大輔/堀江瞬/細谷佳正/八代拓/興津和幸/他
公式サイトhttps://www.otomate.jp/virche/fd/
敬称略
プロモーションムービー
オープニングムービー

あらすじ

四方を海と黒き災いの花――リコリス・ノワージュに囲まれた、死神に魅入られた国《アルペシェール》。
《死の呪い》によって23歳までに死に至る国民たちは、長年にわたる研究の末、あるシステムを創り出した。
23歳までに死を迎える肉体を捨て、記憶だけを生き永らえさせる――“記憶のダウンロード”。
“記憶のダウンロード”によって永続的に生き続ける人々は“リライバー”と呼ばれ、短命に抗い続けている。

時を同じくして、関わる者全てが不幸になることから《死神》と呼ばれる少女がいた。
自ら生を終わらせようとした少女の前に現れたのは、《死の番人》だと名乗る謎の男。
番人が誘うのは、この国に巣食う《様々な死の謎》。
その先に待ち受ける絶望と救済の果てに、何を想うのか。

死神に魅入られた国で綴られる新たな5つの物語――
それは、リコリスだけが知る叙事詩。

公式サイト

システム

機能名有無
既読/未読スキップ・オートモード
クイックセーブ/ロード
バックログ
チャプター(√又は章毎の途中プレイ機能)
フロートチャート
選択肢又は未読箇所までのジャンプ
ヒロインの名前変更
デフォルト名呼びボイス
ヒロインフェイス表示
ヒロインボイス×
キャラクター立ち絵の動作(目パチ・口パク等)
ステータス(パラメータ)画面
アイキャッチ
フォント変更

世界観とヒロイン

舞台はヨーロッパの島国アルペシェール。
海に囲まれた鎖国の国で、黒いリコリスに囲まれています。
国民は23歳までしか生きられず、「死神に魅入られた国」と称されています。
シアンがリライバー技術を完成させてからは寿命は延命されましたが、代償として人々は愛を失って生きていくことになりました。

セレスの画像
ヒロインのセレスは「死神」と呼ばれている少女です。
特殊な体質から誰かを不慮の事故に巻き込んでしまうことを悲観して自害を考えますが、死の番人アンクゥに出会ったことで、アルペシェールに巣食う「死」の謎に挑みます。

「終遠のヴィルシュ-Error:Salvation-」のネタバレはこちら

本編を通過した結果、救済を掴んだ後日談や、本編とは別の絶望など、FDでは様々な派生コンテンツが楽しめます。
また、本編では攻略できなかったアンクゥの攻略も可能になりました。

キャラクタールート別ネタバレ感想

Attention

以降はネタバレ回避のため【▽ネタバレ】ボタンを設置しています。
クリック・タップするとネタバレ感想が開きます。
都合により「終遠のヴィルシュ -ErroR:salvation-」のネタバレも含まれますのでご容赦ください。
よろしくお願い申し上げます。

Side Story -Interlude-感想

これは死神と彼らの、秘められた物語。
本編の幕間や【もしも】の物語、そして彼らの過去など、語られなかったストーリーを多数収録。

公式サイト

43本のSSが楽しめます。
1本が5分足らずで読める短いお話となっていました。
セレスが登場するものもあれば、その他のキャラクター視点での物語もあります。
一言二言ですが、すべてのSSの感想を書きました。
楽しいお話もあれば、辛いお話もある、バラエティーに飛んだコンテンツです。

セレスの画像
とある宴会の後始末

ブローをみんなで捕まえよう作戦の時のお話でした。
シアンが盛大に酔っていた酒盛りの翌日の出来事なんですが、全体的にキャラ萌えのための平和なSSって感じです。

二日酔いのイヴ、シアンはかわいいです。
シアンはベッドに寝たままセレスにスープをあーんしてもらうというベタベタなスチルも出てきて萌え転げました。
強い、乙女ゲームの男っょぃ。
そして全然酔わないリュカ先生は、大食漢を恥ずかしがっていて可愛かったです。
先生が犯人ですとか言いたくないくらい、守りたいこの笑顔を…な素敵スチルありがとうございました(涙)
酔ってもちゃんと家事をするアドルフは偉かったです。
セレスと一緒に掃除してるスチルは、甘いシチュを通り越して家族感がすごい。
安定というか、ひとりだけ大優勝の模様でした。
セレス込みで料理に興味を持ったマティスは、危ない包丁さばきをしてくれると思ったけど普通でした!
車の運転は最凶にデンジャラスだったからなぁ(遠い目)

本当に本編の序盤かな?と思うほど、終ヴィルにしてはみんな甘めで最高でした。

アドルフの画像
親友たちの出会い

アドルフ目線の、イヴと出会って絆されるまでのお話です。
出会って言葉を交わすまで1年間も我慢比べをやる2人の耐久性が優れすぎ…?
お人好しVS一匹狼で、アドルフの独り相撲みたいな感じでちょっと笑っちゃいました。

でも、アルペシェールでの自分の異質さと、国の異常性に共感できないからこその距離の置き方がアドルフと国との隔たりの大きさを表してるよなぁと凄く納得もできます。
特に自分の正体がバレないように保身には気を付けていていっぱいいっぱい。
なのに、どんどん成長していくイヴとヒューゴを見てちょっと劣等感が芽生えつつあるのがアドルフ性質が出てるな、って思いました。
「普通って尊いんだよ」と言ってあげたかったです。

結果的には、アドルフが嫌う国民性とイヴたちは違う者ということに気がつけたのはよかったですね。
最後の方は「絆されるか!」と思っているアドルフの意地で黙っている感じけど、私はそんな兄貴分がかわいくて全てを許しました(?)

サロメの画像
親子の役目

サロメ目線で、「親は子を守るのが役目、では子どもの役目は?」という問いです。
サロメの答えは「親よりも幸せになること」。

リアムとの死別があったからこそ、サロメは母親という役目に執着して施設の子どもたちのために親としてできることをいつも模索していたんだなと思います。
(生きてましたけどね)
セレスが施設に来たことによって、当時からくりのわからなかった「死神」の力によってセレスもアドルフも他の子たちも、誰かが誰かを責めてしまう中、みんなが幸せに暮らすにはどうしたらいいか…母には母の悩みがたくさんあったはずです。
だからこそ、アドルフとセレスが仲良くしてくれことにサロメも少し救われたんじゃないかと思います。
過去の出来事からも親の役目が全うできているかどうかも。
シアンへの斡旋という後暗いこともありますけど、サロメの子どもに向ける愛情は本物なので、特別に思っている息子・アドルフが成長して施設を出ていく様子は彼女が母親を全うできたことを実感できる瞬間だったのではないでしょうか。
そして子どもの幸せを願うサロメの言葉の数々…。
絶望に泣かされる備えはしてましたけど、こういうのはノーガードだったのでうるっときちゃいました。

ダハトの画像
頑張る少女と協力者

ダハト目線でナディアを支えてあげるお話です。
ダハトは「普通」にするためにアルペシェールを壊すという狂った感覚の持ち主です。
そんな彼でも、病で体が不自由で、立てないナディアが普通の人と同じように立って歩くことを諦めずに頑張る姿が、人としての正常に見えるんですよね。
眩しいと言うくらいなので、たとえ同じ考えを持っていても「普通」が憧れでもあり、自分は暗い方にいるという自覚が常にあったのは間違いないですね(確信)
ナディアから見たらお見舞いに来てくれるお友達+αくらいの気持ちだと思いますが。
ダハト側からはかなり重めの気持ちがかけられているのが、普通への執念に感じられました。
ナディアがいるからといってダハトの道は変わらないけど、ほんの一時でも「普通」に癒されている光景がなんだか悲しかったです。
微笑ましい場面しかないんですけど、リュカルートのことや真相・結末を知っちゃってるのでね…。

ジャンの画像
微睡みに愛しき影を見て

マティスが生み出される時のお話です。
ロザリーへの愛をこじらせて死を受け入れられず、死を凌駕しようとホムンクルスを作っている…。
世の理に反しているのは言うまでもないですけど、ジャンの場合は愛する人のためにやっているというのを勝手に免罪符にしているように見えて悲しいですね。
ロザリーの悲劇がショックなのはすごくわかります。
幸せな夢を見るくらいなのでジャンの思いは強いんだな、と。

でも、娼婦を殺しまくったり、ロザリーとの愛の結晶である子どもの細胞すら彼女の復活に利用するっていうのは倫理観がバグっているし、ロザリーの気持ちを一切考えてないんですよね~。
本編の感想でも言ったけど、「カミーユ」は誰に愛されたいの?って思っちゃいます。
ロザリーが生きていることが一番なんでしょうけど、一目惚れで熱烈な愛情を持っているのに、生きているロザリーが自分を愛してないってなるとそれはそれで狂いそうですしね。
自分の愛がおかしいと気がつける本編のマティス救済EDか第三幕がやっぱりジャンの最良の道かなと改めて思いました。
もちろんジャンには生きてやり直して欲しいです。

カプシーヌの画像
神を望む男の歪み

カプ死ーぬ…カプシーヌの内心の話です。
まぁ正直気持ち悪いですよね~。←
ナディアの遺伝子厨で、そこに究極の美を求めているやばい人ですからね。
花嫁にしようとする思考も理解できないし、本編リュカルートで奇形ナディアを爆誕させた罪を私はまだ許してないです。
当時も「虫唾が走る」って過激な感想を書いてました。

めちゃくちゃカプシーヌこと嫌いですね私(笑)

それくらい悪役としてインパクトがある人ですけど、改めてカプシーヌ視点で見ても、本編の時との印象はこの時は変わらなかったです(重要な伏線)
ある意味すごい。

ヒューゴの画像
英雄へ捧げる餞

これはシンプルにしんどい。
タイムトリップする前、アドルフがアンクゥになる前の時空のお話です。

長い時の旅に出るアドルフと、死出の旅に出るイヴをヒューゴが見送る立場。
2人の親友と表現していますが、ただの友だちではないんです。
リライバーであるヒューゴが同じ人と再び友だちになっている…それくらい深い絆があるということです。
だからこそ一人残されるのが苦しい…アドルフとイヴのいない世界で苦しみながら生きなければならないヒューゴの絶望EDですね。

友だち思い~とか、色々書きたいところではあるのですが、「ErroR:Salvation」のステラ小冊子でヒューゴのクソデカ感情を見ちゃったのでコメントが難しいのが正直なところです。
否定はしないですが、混ぜるな危険とは言いたい。

セレスの画像
男たちの戦闘事情

第三幕後の幕間です。
リコリスの聖女と呼ばれ、また誰かに襲われる可能性のあるセレスを5人でナイトするのですが、ほぼ武器談義でした。
シアンが「この5人がいれば~」とみんなのことを認めているのがとても好きです。
個々の戦闘スタイルと武器で色んな戦い方があるんだなぁと平和に話していたはずが…。
訓練で勝った人は負けた人になんでも言うことを聞いてもらえる権利をかけてシアンとリュカが全力で戦い始めちゃいました(笑)
おかげでアドルフのお庭はめっちゃくちゃ!
彼の鋭いツッコミで幕閉めしてコミカルでした。
まだ問題も残っているけど、雰囲気が明るいのがとても良かったです。

ダハトの画像
悲願に歩む道は赤に染まり

ダハトくんの内心その2です。
ナディアと一緒にいる時の穏やかさは無く、「普通」を求めて誰よりも狂っている悪の華って感じです。
「全ての悪意と執着は…ひれ伏せ」って自分で自分が一番悪いぞって名乗っていくスタイル(笑)
もはや清々しいです。

悲願のために王族を騙したり、支援者として利用できるものはなんでも利用していく…これが後々攻略キャラの絶望EDに繋がっていると思うとやるせないです。
まぁ王族の方は死と命に対して傲慢なのが多いからいい加減にしろとは思いますけどね(笑)
ダハトくんを完全擁護はできませんけど、人間見聞きして知ったものが世界ですから、国規模で変えるにはそれなりの痛みが必要ってコトでファイナルアンサーなのかな。

アドルフたちの考えが好きなので私はダハトくん側に適合できない遺伝子持ちですみません。←

セレスの画像
雨と便利屋と科学者と

イヴとシアンとセレスの日常の一コマ。
…本編ではお目にかかれない奇跡です(震え声)

雨に降られてずぶ濡れになったイヴとシアンが、濡れたことを構わずにいるから、セレスが2人の体調を思って着替えさせるお話でした。
大人しく着替える2人がかわいい。
スチルでラッキーすけべまでできてにやけが止まりませんでした!
シアンは元から半分裸のような着こなししてるので?少々はだけても通常運転にしか見えなかったですけどね(笑)
そして雨が止まないからと、3人で便利屋にお泊まり…。
微笑ましいですけど、あまりにもすんなりお泊まりの話が進んで「ん?」ってなりました。

ツッコミが不在って怖い(笑)

マムやアドルフはあとでお小言とか言いそうですけど大丈夫なのかな?

セレスの画像
君たちだけの特別授業

セレスとマティスがリュカ先生の授業を受ける平和なお話です。
恐ろしいオチも一切なし。
ただリュカ先生の出した問題を解いて、花丸をもらえるように頑張るだけです!
セレスは授業を受けたことがあるけど、マティスは初めてでした。
機会に恵まれて良かったですね。
セレスと2人でリュカ先生の教え子になれたことが嬉しそうで可愛すぎました。
私も年甲斐もなくリュカ先生の花丸が欲しい…って思っちゃいました(笑)
大人になったら誰かに褒められる機会はほぼ皆無になりますからね。
モチベのために自分で自分を褒めるくらいです(何の話?)

オチはありません(笑)

セレスの画像
彼女の迎え争奪戦

アドルフとアンクゥのいつもの喧嘩です(笑)
雨が降りそうだから、買い物に出掛けたセレスを迎えに行こうと2人が傘の争奪戦を繰り広げます。
BGM「鈍色の宣戦」まで流れて容赦ない取り合いをするんですけど、近所の人からは遊んでいると言われて笑っちゃいました。
…第三者から見ても仲良しに見えるんですね(笑)

そして、案の定2人でセレスを迎えに行きます。
男が2人罵りあいながら傘をさして向かってくる…想像したらシュールすぎて吹き出しました。
お茶返せ(死語)
男たちは願望丸出しですけど、反対にセレスは3人で傘をシェアできることは死神にはもったいないと謙虚で胸がジーンとします。
「大事な家族たちと」と表現されているのが尊すぎました。
アンクゥに聞こえるように言ってあげて…。

イヴの画像
三人目の便利屋さん

イヴが飼っているフグこと「フク」視点のストーリーです(笑)

冒頭の「吾輩はフグ」から大爆笑してしまいました。
普通に人間の子ども並みの知能があって、セレスやヒューゴまで覚えていてめっちゃお利口です。
毎日エサをもらえる快適な水槽での暮らしを気に入っていて左団扇ですね~!

イヴに捌かれる危険に脅えつつ、イヴを悪く言う客には水をかけて追い払うという忠誠っぷり。
でもイヴが抜けているからしっかりしなきゃと謎に上から目線でおもしろかったです。

全体的にフクが可愛くてほっこりしました。

サロメの画像
短き愛、生涯の愛

サロメ目線の回想です。
綺麗で切ない思い出ですごく好きでした。
サロメはクリスティーヌだった頃、イザックという旦那と相思相愛になり愛するリアムが産まれました。
「ずっと愛している」と言ったものの、リライバー化によって恋愛感情は失われてしまいました。

それでも記憶として愛が残っていて、サロメは生涯捧げる愛はイザックにだけと決めているんですよね。
施設に政略結婚と援助の申し入れがあっても、きっぱり断るのが本当にかっこよかったです。
楽をするわけでもお金に目をくらませるでもなく、自分の譲れないものと施設の子どもたちを思って選択していくのが「母」だなって思いました。

イザックへの愛と幸せだった時間を忘れないようにと願っていましたが、人の気持ちを大事にしているサロメなら思い出も記憶もずっと大切にしていける気がします。

セレスの画像
国立研究所所長の依頼

待っていました、みんなでわちゃわちゃのターンです!
シアンの依頼により、メインキャラ全員でシアンの部屋を掃除しつつパズルのピースを探すお話です。
リュカやアンクゥはシアンのことをよく思っていないはずですけど、セレスが心配でついてきたのかな?
それか、もはや何でもOKの世界線とか…?

シアンも手伝わないのかと思ったら、アンクゥと仲良く洗濯しているし平和。
部屋掃除の方はリュカが床を壊しちゃってましたけど、全然ノータッチでした。
パズルのピースさえ無事ならいいのかなシアン…?

また呼ばれたら掃除しにくるよって雰囲気だったので、それはぜひおかわりしたかったです。
平和な時間って本当に楽しい…(噛み締め)

セレスの画像
取り戻せ、自警団料理当番

イヴの地獄のクッキングの上達のためにセレスとダハトと特訓するお話です。

イヴと言えば、壊滅的な料理の腕(笑)
環によると環の祖国とアルペシェールの味付けは相性が悪いのに、どちらも中途半端に取得しているから~との事でしたが…。
庭を歩いていた得体の知れない生物をシチューにぶち込んでいて、次元の違うやばさでした。

スプーンが溶けるシチューってどうやって食べたらいいんでしょうね…?
仕舞いにはダハトが国立研究所から危険物処理半を派遣していてめちゃくちゃでした。
特訓を知ったアドルフひも「命に関わる危険行為」とまで言われるし散々(笑)

たぶん、イヴの先天的な才能でもうどうしようもないんじゃないかな(遠い目)

リュカの画像
若き当主は困りもの

リュカ先生から見て、マティスの金銭感覚が狂っているのが困ったなというお話です。

共通章でブローを追っている時なのですが、リュカもマティスがブローに復讐したがっているのは不思議がっていました。
真実は、ブローも復讐も関係ないので良いのですけど…。
ここで少しでもバックグラウンドがバレたら…みたいなやばそうな展開も見たいななんて妄想が捗りました(狂気)

リュカほマティスの勉強をみつつ、富裕区出身同士の話に花が咲くのですが、マティスの生活費がバカ高い!
富裕区でも2年は遊べる額を普段から使っているなんで、本当に富豪なんだねクロード家。
中身は偽の復讐のために情報を言い値で買ってるのが原因ぽかったです。
リュカも放って置けなくて、後日ジャンも混じえて本格的なお金の勉強まで考えていたのでマティスくんだいぶやばいのかなって思いました。

セレスの画像
彼女を染めたくて

…えっちな話かと思ったら違いました(絶望)
呪いが解けて攻略キャラ全員が生きているハッピーな世界線で、これから成長するであろうセレスに1人ずつ服を選ぶお話です。

みんなの服の好みも知れて面白かったです。
アンクゥは、派手死神衣装を着続けているせいか、趣味が変わってしまって絶句してました(笑)
アドルフを「どこにでもいる普通の男」とディスった手前、誰から見ても派手な服を提案するのは恥ずかしかっただろうなと思います。
笑いが止まらない!

そして、後日セレスにたくさんの服が届けられたそうです。
あれ、でも、気になる女性に服を贈るのは「脱がせたい」って意味だとシニョーレフランチェスカに習ったような…?
シナリオの続きを求む!

ジャンの画像
クロード家執事の一日

ジャンの1日です。
世話をされる側の人だったでしょうに、ロザリーのためとはいえ真面目に苦労して執事のスキルを身につけているのが少し健気でした。
そして振る舞いも執事らしく、と自分を律せるメンタルは素直にすごいと思いました。
お肉つめつめの美味しそうなサンドイッチを売ってたら、私ならすぐ買って爆食いを始めますね。←

とはいえ、マティスのことは人造人間として大事にしているので情がなくてしくしく。
「カミーユ」になると途端にゲス顔を発動してこられて笑っちゃいました(笑)

セレスの画像
巡る、愛しき日々へ花束を

セレスの誕生日を主要キャラ全員でお祝いするお話です!
全員光属性!ハッピー大団円!

誕生会に参加しそうにないシアンはサロメが脅迫状を送り付けて強制的に引っ張ってきました(笑)
危うく秘密裏に準備しているのを口にしそうになる面々もいたのですが、まさかシアンもそちら側だったとは…。
非協力的なのでバレても関係ないの精神だったんでしょうけど、サロメの手紙を読んで怯んだのが面白かったです。
「イヴさんの料理を届けてもらう」のは神・シアンでもNGでしたか(イヴ無念…)

セレスが街を一周して施設に戻ってくると、全員大集合でパーティーです。
わちゃわちゃも楽しそうでしたが、ナディアのセリフに全部を持っていかれました。
「この世界に生まれてーー。わたしのお友達になってくれてありがとう」はやばい。
忌み嫌われ虐げられてきて、自死まで至るほど辛い経験をしたセレスを全肯定する素敵なお祝いの言葉だと思いました。
そして、明るい言葉を自分を卑下せずに受け取れるセレスも鬱期を振り切っていて好きでした。

もうこれが正規EDで良いです。←

ナディアの画像
儚い少女の願い事

ナディアがリュカに感謝の贈り物をするお話です(涙)

ナディアって何をやっても健気で可愛くて天使!
いつもお見舞いにきてくれる兄様へって自分なりの感謝を伝えようとするのが尊すぎます。
セレスが協力者としてサロメも呼んでくれるんですけど、初対面のマムに緊張してセレスの後ろに隠れちゃうのも可愛かったです。
ああ、癒し癒し。

リュカもプレゼントをもらったら中身を見る前から泣いていて、ナディアのことを愛しているんだなって伝わってきました。
ifだから不穏な事とか何も考えずに感動できて凄くいい話だったなと思います。

イヴの画像
命あっての物種

1分くらいで終わる短い命、お話でした(笑)
自警団の規則に従って、食事の当番制で回ってきたイヴの料理を食べるか巡察に出て回避するか。
天国と地獄を決めるコメディです。

めちゃくちゃ呑気で平和で微笑ましかったです。
漂流者は日本人だから生の魚介を食べるけど、西洋はそういう文化がないからヤックデカルチャー!
漂流者さんは料理本も後世に残しておくべきだったかもしれませんね。
でも面白いからイヴはそのままの料理の腕でいて欲しいです(笑)

アドルフの画像
死神の少女は愛しき女へ

アドルフがセレスを「死神」と罵った直後のおはなしです。
義妹から「女」として見るようになるおいしいタイミングでもあります!
罵ったことへの自虐が止まらないのにめっちゃ好きになっててフフってなります。
しっかりイヴみたいな人がセレスに相応しいって思っちゃってるあたり、やっぱりアドルフ/アンクゥだなって思いました。

それからアンクゥにセレスを守るだけでは間違っていると指摘されるまで恋心はしまってたっぽいです(泣)
え、私、本編の時に義兄から邪な目で見られてるなら大興奮!って書いたんですけど?
アンクゥ出てくるまで本当に義兄(家族)に徹していたということです?

…変な願望を押し付けて大変申し訳ありませんでした土下座。

アンクゥの画像
とある死の番人の苦悩

初めて今のセレスに会ったあとのアンクゥのお話です。
死の番人を演じることを死ぬほど恥ずかしがっていてひたすらに可愛かったです。
恥ずかしいと言いつつ魂の友である漂流者の設定を変えずに忠実にやっているのが最高!

何で「アドルフ」と反対の設定?って思ってますけど、人相が変わろうが中身が全く違おうが、それでもセレスやサロメは「アドルフ」って気がついちゃうので、多分死の番人まだやさしい設定なのかなって思います。
セレスを救うためなら何でもやっちゃうアンクゥ…。

今作は救済EDがあって本当に良かったですね。

イヴの画像
Apres-紅きリコリス-

イヴ絶望EDで、セレスが生き埋めになったあとのお話です。
イヴも後を追い、戦犯のダハトが2人の眠る前で勝ち宣言をする場面。
2人のことを友だちと思っていても陥れることをするのだから凡そ「普通」とは言えないんですよね、ダハト。
1回破壊しないとダメと思うほどアルペシェールが普通と程遠いのはわかりますけど…。
やっぱりダハトの多大な犠牲を払う改革のやり方が良いとは言えませんし、その感覚の持ち主が果たして「普通の国」を作って統治できるのか、可能性は高くないと思うので救済は遠いEDだなぁって思いました。

リュカの画像
Apres-絶望への旅路-

セレスがリュカの妻を名乗り、罪人として処刑されたED後です。
セレスは天へ昇り、リュカは冥界へ落ち離れ離れになってしまいます。
天に導かれる光を「罰」と捉えるくらいにセレスはリュカと一緒にいたかったみたいで。
セレスにとっては救いがない展開でした。
リュカの意見だけが通っちゃってますもんね。
一方で、リュカは自分の罪に愛しのセレスを巻き込みたくない思考をずっと持っていましたよね。
なので、無事に天に召されてくれてリュカの心は救われていました。

…リュカルートは2人ともの心が救われるのが真の救済なのでこれではダメなんですけど、個人的にはリュカの他人を巻き込まない守り方は好きでした。

マティスの画像
Apres-配達人たち-

マティスルートの絶望EDで、ジャンに従ってセレスを蘇らせようとしていた一幕です。
マティスがジャンに協力的なのが、ね…。
配達人をやって娼婦たちを手にかけることをなんとも思ってないのが悲しすぎました。
セレスへの思いは本物でしょうけど、誰かを犠牲にすることをセレスは喜ばないのを思い出して、と何度も思っちゃいました。
しかも最後はジャンにしっぽ切りされちゃって結局セレスを甦らせるのは叶わなかったです。
最悪の一歩手前で止まった感じ、ですかね。
マティスはこれから罪に問われるのかな…辛い…。

シアンの画像
Apres-母の答え-

シアンルートの途中BADで、セレスがサロメに刺されて亡くなった直後のお話です。
シアンはまだセレスをちょっと特別な雑用係くらいに思っているので、感情を優先させることはないのですが…。
パズルを完成させられなかったことは後悔しているようでした。

短いので続きが欲しいところです。
王族を打倒して研究所に戻ったとして、雑用係がいない虚無をやっと実感するとか、そんな感じになるのでしょうか。
サロメも愛娘を手にかけるくらいで正常じゃないので、シアンが仕留めに行ったりするのかな?
妄想がめちゃくちゃ広がるSSでした。

アドルフの画像
Apres-コロシテ-

第三幕の、ダハトのせいでセレスの能力が暴走し、全身にリコリスを咲かせながら苦しみ続けるED後です。
セレスは「コロシテ」と懇願するのですが、狂ったアドルフとアンクゥがそれを許しませんでした。

めちゃくちゃ穏やかにアドルフの家で生活している風でいて、セレスを生かすことに執着している2人はやっぱり病んでいて好きですね。
穏やか~の中に滲む狂気が怖くて最高(褒めてる)
プレイしていてアドルフがヤンデレになるとか思わなかったので、悲惨ですけどコロシテEDは嫌いじゃないです…!

イヴの画像
頑張る君よ、今は穏やかに

セレスが便利屋として働き始めた頃のお話です。
依頼を受けてイヴたちに同行したり、便利屋の家事をしたり過去の依頼を勉強したり毎日頑張っていて偉い!
博愛のイヴもそんなセレスを見て「かわいい」と思っているのが可愛い(語彙力)

うたた寝をしてしまったセレスを見て、Loveの愛に目覚めつつあるのがにやけちゃいました。
男として庇護欲は既に全開!
両思いまで秒読みかな~このまま障害もなくくっついて欲しいなと思うほど、恋愛の始まりに萌えて大好きなお話でした。

リュカの画像
広い背中に鼓動が触れて

リュカ先生の手伝いをする中、足を捻ってしまったセレス。
落ち着くまでの間、リュカと2人で語らうSSです。

訪問授業を経験した感想会なのですが、リュカはセレスが生徒だった時から優しさにちゃんと気がついて、今でも褒めてくれてめちゃくちゃ良かったです。
生徒から教わることもあるとの事でしたけど、見事にリュカができなかったことで本編への伏線が凄かったです。
素直に感情を出すこと、自分の意見を持つこと。
誰かを傷つけるのは嫌だ、とセレスに甘えることでやっとできるようになりましたからね。
リュカって生身だと最年長ですけど、結構成長物語の側面もあったのかなって思いました。

セレスも、リュカにおんぶされた時に男性なのを意識していて恋愛要素も芽生えつつあって良い話でした。

マティスの画像
想いという隠し味

ブロー(の偽物)亡き後、クロード家のメイドとして働くセレスにマティスが紅茶の入れ方を教わるお話です。
紅茶を入れようと思った理由が健気で可愛い!
毎日頑張っているセレスに何かしたいと思ってチャレンジしたって…いい子すぎます…。
2人で仲良く紅茶を入れているのも微笑ましいし、あわあわしているマティスにもキュンでした。

で、いれたはいいものの、いつもと味が違うのは相手のことを思って入れたかどうかという気持ちの話になります。
お互いに「マティスくんのいれた紅茶大好きです」「セレスさんのいれた紅茶大好きです」ってなってるのが歯がゆい~!
紅茶じゃないところに大好きを付けられる展開が待ち遠しかったです。

シアンの画像
その名に少しの特別を

神から名を授かりたくば励め!のSSです(言い方)

セレスの利便性にメリットを感じて雇用したシアンですけど、ちょっとそれ以上の何かもあるかな~って思える展開でした。
あげた白衣や呼称を大事にしていることを「物好き」って言ってきますけど、多分褒め言葉ですよね。
そんなことをしてくれた雑用係は今までにいなくて、セレスが特別と言っているようにしか聞こえませんでした!
そしてセレスの労働意欲=気持ちの面まで考えるようになっているのが、しあえもんだいぶ人間に染まってきてる~って思いました。
効率も折り込み済みでしょうけど、1番近くにいるセレスが「シアンが少し変わった」と感じているので、少しずつほだされていてにやけました。

アドルフの画像
触れた指が熱を持つ

アドルフが久しぶりに施設に泊まりに来るお話です。
ただそれだけのはずが、私にとってはとんでもないSSで召されました。

アドルフはせっかく施設に行くならセレスのシチューが食べたいと照れながらご所望するの可愛かった、のに!
結婚相手は「美味いシチューが作れる女がいい」ですって?
めちゃくちゃ嬉しそうにしてて、遠回しにセレスが良いって言っちゃってるじゃないですか。
セレスはセレスで、全然気がついてなくて胸がズキみたいな少女漫画状態ですし!
なんですかこの義兄妹…… 爆萌えでした。

指の方は、セレスが裁縫中にうっかり針で指を刺しちゃうんですけど。
さも自分の指のように流れるようにペロリするアドルフ何事ですか!
ガキの頃からの習慣で~…つまり常習犯ってことですよね?
なんちゅう癖持ってるんですか。

義兄、久しぶりの実家帰省で全力出しすぎです(いいぞもっとやれ)

アンクゥの画像
未来にかける橋

雨の降る夜をアンクゥと一緒に過ごすSSです。
セレスは眠っている途中でアンクゥがいないからと探しに行きます。
雨の中リコリス・ノワージュにいましたけど、一緒にいたい口実が天然あざとくて好きでした。
「アンクゥがいないと眠れないんです」はもうイチコロですよ(頭抱え)

そして、翌朝に雨上がりの虹を2人で見ているスチルがめちゃくちゃ綺麗!
アンクゥの心にセレスとの思い出として刻まれているのが泣けましたね。
この先の未来でどのEDに行っても、アンクゥを苦しめない思い出として残っていて欲しいです…。

サロメの画像
母と娘の最初の物語

セレスがサロメに懐く時のお話です。
セレスの得意な料理を通して少し心の距離が近づき、サロメを「マム」と呼ぶようになりました。
すっごく嬉しそうにしてて可愛かったです。
サロメ好きなんですけど、スチルが出てきたのはこの回だけだったんですよね。
嬉しくて泣いちゃったセレスに戸惑っているおろおろサロメ(キュン)
貴重な1枚頂きました。

ヒューゴの画像
夕暮れの小さなお茶会

ヒューゴからセレスへの心象が少し変化するお話です。
ヒューゴは「死神」と呼ばれているセレスを少なからず怖いと思っていました。
でも施設にお菓子を持って言ったお礼にセレスのお茶を飲みながら身内の話をしたことで、ヒューゴにとって「いい奴」くらいには昇格しました。

本編でも、イヴのことで2人で意見をぶつけて喧嘩仲間になったくらいですし、セレスとヒューゴっていつも他人を挟んでやりとりする間柄ですよね。
今回もヒューゴはイヴが関わってるからとかアドルフの義妹だからとか、また聞きの情報でセレスを判断しちゃってたので、やっぱり直接接してみるのって大事だなと思いました。

ダハトの画像
オトモダチとの語らい

ダハトがクリスティーヌ復活のためにセレスを素体としてしまうお話です。
ダハトとしては価値観のおなじオトモダチですけど、リアムとしては母復活のための生け贄ってことですよね。
リアムが隠れ蓑として「ダハト」の仮面を被っているだけだから、オトモダチも表面上って事なのかな?
ナディアへのダハトの対応をみていたら、普通はオトモダチを犠牲にってならないと思います。
それだけナディアだけが特別とも取れますけど…!

サロメも血を分けた息子が愛娘を手にかけるなんて見たくないでしょうし、BADすぎました。

ナディアの画像
響く鐘に透ける純白

セレスとナディアの女子トークです。
アルペシェールでは珍しい結婚式を目の当たりにして、ナディアは憧れます。
結構恋愛に積極的で、おませ?
リュカとセレスが結婚したら~と望んでいて、もう家族としてセレスを見ているんだなぁと。

…絶望EDでも救済EDでもそれは叶わないので、平和な話なのに思わず悲しくなっちゃいました。

カプシーヌの画像
ガラス越しの冷たき愛

遺伝子厨カプシーヌがセレスの遺伝子に浮気するSSです(言い方)
リコリスの化身ということに気がついて、それこそ花嫁にする日を待ちわびている気持ち悪ーい展開です(n回目)
やっぱりカプシーヌは遺伝子に頬を染めてなきゃと思いつつ、スピネルとの良いエピソードを見ているので嫌いになれない体質になってしまってしんどいです(私が)

ジャンの画像
メイドと執事

セレスはクロード家にメイドとして勤め、ジャンとも仕事仲間としてビジネスライクな関係になっていくのですが…。
掃除の際にジャンの秘密の部屋にうっかり入りかけて背後からドアどんを頂けます(笑)

というかジャン、両親を屠った痕跡をそのまま残してるのって大丈夫なのかな?
ロザリー復活の研究を秘匿しなきゃなのに、犯罪の証拠を残していたらやばいのでは?
無自覚の内に気が抜けていたんでしょうか。
でもロザリーのことを思うとスッと悲願達成に意識が戻るのが凄いです。
ブレない男のブレない愛、本当に普通の国に生まれて全うしてるのを見たかったです。

漂流者の画像
彼岸の花と百合

アドルフと出会う少し前。
漂流者タマキと、後に妻となるリルのお話です。

リルは、タマキがアルペシェールに来ていちばん最初にお世話になったユーグとナタリアの娘でした。
ユーグたちとの別れは最悪でしたけど、ナタリアがリルに込めた思いがタマキを生かすことになって感動でした。
ずっと迫害に耐えて、寂しさで死にそうだったタマキをリルが持ち前の明るさで近づいてきてくれて、孤独を救っていたんですね。

2人には歳の差とか寿命とかたくさんのハードルがあってリルの告白を断っちゃいましたが、それを越えてでもタマキは寂しさから抜け出したかったのかなと思います。
16年ひとりぼっちって想像しただけで辛いのに、普通に誰かと添い遂げて子育てして親孝行してという生き方もできず、タマキの絶望は凄まじかったはずですし(涙)
いやーリルといいアドルフといい、タマキに素敵な出会いがあって本当に良かったです。


傭兵だった女の物語

「Virche de La salut -Ankou-」のスピネル視点のSSです。
スピ姉の全てが詰まっていて最高のストーリーでした。

人身売買をしている夫婦の間に長姉として生まれた生い立ちから、弟や妹を大人から守りたいという庇護欲は幼い頃からあったようです。
売られるために生まれた、みたいな環境にいたのでスピ姉は自分の存在意義をキョーダイたちを守ることに見出していたんでしょうね。
だから頼りになる姉御肌な性格なんですね、かっこいい!

でも、キョーダイたちのことは結局守り切れなくて、ずっと後悔があったみたいです。
愛する人とも敵として生き別れて、もう生きる希望も尽きかけていたところで、末弟(アドルフ)のことを思って死の海域に来ていたのが凄く家族思いで泣けました。

そしてアンクゥの流した黒いリコリスが届いて、スピ姉がアルペシェールにやってくる…。
導かれて家族を守る最後のチャンスが巡ってきている伏線が凄くて震えました。

アルペシェールについたらついたで、末弟が2人もいたのにびっくりしていたのは可愛かったです。
アドルフもセレスを守るために誰もやったことのない無茶をしていますからね。
懐に入れている人に対してどこまでも庇護欲全開なのが血筋だなって思いました。

で、スピ姉はアンクゥ救済EDで異形からセレス達を守って亡くなるのですが…。
寸前でまさかのカプシーヌ登場!
「死を恐れることができる人間らしさだけは神サマ(シアン)より好き」とスピ姉に言われてズキュンしたのは言うまでもなく。
臆病なカプシーヌに、瓦礫に潰されて死ぬという選択をさせるほどぶっ刺さっていました(驚愕)
命を捨ててでもスピ姉に会いに来て一緒にいようとするのが恋でなくて何だというんですか!
スピ姉も悪事も込みで必死に生きてきた人なので、最後の最後に同じ悪人に認められたのを満更じゃないと思っていたのが良かったです。
来来来来来来来世くらいなら会ってもいいくらいの距離感ですけど、カプシーヌは友人から始めたそうだったので多分前途多難かな(笑)

スピ姉の裏話が良すぎて、FDはスピネル大優勝でした。

Side End -Encore-感想

これは新たな永遠の終焉へ向かう物語。
死神の少女と5人の男性たちが紡ぐ新たな道。
辿り着くのは新たな絶望か、それとも――。

公式サイト

本編の個別ルートの途中から分岐するifルートです。
いわば絶対EDおかわりの章で、ハッピーな展開はありません。
人によってはError Salvationよりも絶望的な展開が詰め込まれいます。
御覚悟を。

イヴルート

イヴの画像
Profile

Name:イヴ

Age:18歳

Status:便利屋(クルーン)・自警団

CV:斉藤 壮馬

イヴルートは、ヒューゴが死んだ後からifが展開していきます。
「英雄の章」「博愛の章」BAD ED…とタイトルは色々ついていますが、一つ言えるのはイヴは助かりません(涙)
どう転んでも、その身を犠牲にしてアルペシェールを救ってしまう悲しきヒーローでした。
私はアルペシェール民の倫理観や民度についていけないので、「なんでイヴが…」って思っちゃいます。

でも、EDに至るまでのイヴの過程や心境はその時々で違うのは面白かったです。
4つEDがあって、私は見事に4回苦しみました(醍醐味)

シナリオはざっと、漂流者の血筋であるイヴとアレロパシー効果をもつセレスを、シアンがアルペシェールの呪いに打ち勝つ実験に使うまでの猶予期間のお話ですかね?
半年は時間があるはずでしたが、ダハトがリュカの寿命に間に合わずナディアを悲しませたくなくて、実験を早める強硬手段に出ちゃいます。
リコリスを燃やして毒素をばら撒き、国民の余命を2ヶ月にしました。
で、やりすぎたので、シアンの研究が完成するまでの時間を稼ぐ&死を恐れて暴徒化した国民感情を抑えるためにイヴかセレスがモルモットになるしかないという鼠講に追い込まれます。

英雄の章が1番好きですね。
イヴとセレスが離ればなれにならなかったことと、ED曲後に個人的に1番しんどいなって思ったのが大きいです。

リコリス・ノワージュの燃え広がりを止めるために、常人より丈夫なイヴが決死の覚悟で花畑に向かうんですけど、ずっと血反吐を吐いて苦しそうで泣きました。
でもイヴは前向きに国を救うことを考えていて、本当に強くて尊敬します。
そして死期迫る中で、本当の死の恐怖に比べたらセレスの死神の力はどうって事ないと思えちゃうのがすごい!
むしろ「普通の女の子」と思えることを嬉しがっているのが、良い人すぎて言葉にならなかったです。
で、わざわざ危険を冒してイヴを迎えにきたセレスに、男としてグラっときて「……一緒にあがいてくれ」と隣にいることを当然のように言えるのがかっこよすぎました。
セレスが近くにいる=毒素で苦しむことになるんですけど、好きな子には弱いんですね…18歳の男の子だぁ…。

最後も、2人ともがシアンの実験体となって国のために命を落とすことになります。
2人一緒というのが守られているし、これから死ぬ人とは思えないほど2人ともラブラブで嬉しそうでしたね。
むしろ死ぬ2人よりも、アドルフとアンクゥの方が苦しそうなのが印象的でした。
アンクゥはもう荒ぶって「アドルフ」に戻っちゃうくらいでした。
でも結局笑顔で送り出しちゃうのが、もうしんどくて見ていられませんでした。
イヴセレCP強火担最後まで貫いてえらい…!
2人が幸せそうなんだから外野が勝手に悲しむのは違うってプレイヤーに向けての無言のメッセージだったのかな?

でもED後に私のメンタルはへし折られました。
リライバーとして量産されたイヴの1人とセレスの1人が出会っているシーンがあるのですが、当然恋愛感情は喪失しています…。
リライバーにはならないと言っていた2人だし、すごく相思相愛だったのが震えるくらい無機質になっていて無理でした。
もしまた恋愛できたとしても、メモリークラッシュで死んでしまうだろうし、イヴとセレスは永劫生きて恋愛できないの?って泣き散らかしました。←

博愛の章は、イヴがリコリス・ノワージュに行った時のもう一つの大事なセリフ「君を生かすためにーーこの命を使いたい」が果たされる感じかな?
イヴだけが犠牲になってアルペシェールが救われます。
セレスが実験体になるときに「私を裁いてください」と言うので、愛する人と一緒に生きられないことが裁きなのかなって思いました。
でも、68歳まで寿命を全うしたのはイヴの最後の願いを聞き届けられて良かったです。
今際の際のセレスをイヴが迎えにきたのも素敵でした。
BADはセレスが自害しちゃいますからね…無益な死はダメです(byシアン)

リュカルート

リュカの画像
Profile

Name:リュカ・プルースト

Age:22歳

Status:訪問教師

CV:平川 大輔

リュカルートは、セレスが死刑執行人(ブロー)=リュカだったことを知ったところからスタートします。
スタート地点でもうすでに私は絶望でした。
リュカの罪と寿命はやっぱり変えられないと確定しちゃていますのでね…。
それでも、どこかに1ミリでも救いがあるのかと思いながらプレイしました。

シナリオは、いつもナディアのために頑張りすぎるリュカに、頑張りすぎなくていいんだよ、と言ってあげる物語ですかね。
リュカとセレスの過去が描写され、その記憶が鮮明になっていき今と過去で2度リュカを救って恋をする…そんな感じです。
(ナディアは一切悪くないです)

反リライバー思想の幼いリュカがナディアを連れて両親から逃亡している時に、現在とは違う孤児院にいたセレスと出会っていました。
辛くても泣けないリュカの我慢の紐をセレスが解いてあげて、リュカの心は救われました。
そして今、エクソシスト教団の啓示でリライバーの浄化(殺戮)を不本意にやらされているリュカに「嫌だ」と本音を引き出させて、1人で頑張らせないようにする…。
まさにリュカの心をいつも救ってくれていて、「天使」なんだなと思いました。

でも、リュカの罪と寿命は変えられないから、罪の中で元凶の遺伝子厨カプシーヌを始末してナディアの未来を作ることと、寿命の限られた時間の中で愛する家族と穏やかな時間を過ごすことが最善の道になってきます。
その全部が叶うのが「贖罪の章」です。
完全なハッピーではないですが、リュカが自分で運命を選んで欲しかった幸せを感じられたのは良かったと思います。
リュカは許されることは望んでないので、来世に色々託しているのが私は切なかったですね…。
生まれ変わったら生まれた瞬間からずっとリュカが幸せであって欲しいです(涙)

そしてナディアも、リュカが死ぬからといって不幸のどん底ではないのが安心しました。
ダハトの作った車椅子で自力で頑張れる方法を見つけましたし、リュカを看取るという希望も叶いました。

ただ、広い目で見るとカプシーヌを裏で利用していたダハトもリュカとナディアの人生を狂わせた原因でもあるんですよね。
計算外にカプシーヌがナディアの遺伝子に目をつけてしまったのが悲劇の始まりなんですけど、ダハトもその頃はナディアと出会っていませんでした。
責任を感じたのか、ダハトも自分の計画にナディアを巻き込まないようにけじめをつけましたけど。
ナディアとダハトがお友達というのはなんとも複雑です。

殺戮の章は、個人的に何もいいことがなかったです。←
本編リュカルートのトラウマが呼び起こされてにっこり(げっそり)
リュカが完全に狂って、エクソシスト教団の職員だけをバッタバッタと倒していっちゃいます。
倒す相手だけは自力で選び取ったとされていましたが、リュカの本望ではないんですよね。
そもそも、リュカは力を振るって誰かを傷つけること嫌がってますからね…。
狂っているから、ナディアやセレスが自分の行いで絶望することもわかっていないですし、BADと変わらないくらい辛い章でした。

マティスルート

マティスの画像
Profile

Name:マティス・クロード

Age:17歳

Status:クロード家当主

CV:天﨑 滉平

マティスルートは、ブローが生きていたと知り、復讐する人格となっているマティスが姿を消したところから展開されていきます。
他人の心と記憶、作られた人造人間の体。
何者でもないマティス・クロード(たち)をセレスが丸ごと愛するという流れは本編と同じです。
しかし過程が異なりました。

1番大きいのは、マティスがジャンの身代わりにされたことですね。
ロザリーへの愛を拗らせたジャン(カミーユ)は、娼婦を攫って実験に使う犯罪者「配達人」をしていたわけですが。
それをシアンに暴かれると芋蔓式にカプシーヌやダハトの計画もバレるので、マティスに殺戮衝動を持った人格をダウンロードして偽の配達人に仕立て上げました。
悲しいかな、配達人マティスもしっかりセレスへの「愛」は持っているので、殺すことが彼女への愛情表現という危険人物になってしまいました。

ただ、セレスは自分のことを死神だと思っているから、そんな自分を愛してくれるのはマティスしかいないと思っています。
いつも人びとに避けられるし近づかないセレスにとって「一緒に」と言ってくれる人はそれだけで大事な人なんですよね。
個人的に暴愛は理解に苦しむので、それも受け入れるセレスはすごいなの一言です。
また、マティスも自分たちを愛してくれるのはセレスだけと思っているので、相思相愛(泣)
貧弱遺伝子ゆり子さんは、シナリオの良さに適合できずダメでしたが、EDによって愛が深いのか狂愛なのか、ちょっと見え方が違ったのは面白かったです。

配達人の章では、マティス自身が配達人マティスを断罪します。
サロメの助言通り「マティスくんが自分で罪に向き合うべき」が果たされた結果、デフォルト?の小説の大好きなマティスが戻ってきたのだと思います。

でも生きてはいるんですけど、光を失って一生牢屋生活です…。
イヴやリュカのように全部死ぬEDのもきついですけど、生きていてもこれはしんどい。
でも、小説を大好きなマティスはセレスが一番最初に出会って好きになったマティスなので、戻ってきたこと自体が大きかったと思います。
嬉しそうに、マティスの口にする物語をメモするセレスは「一緒に」できることが幸せなんでしょうね。

囚われの章は、カミーユニキの一人勝ちEDです(笑)
ロザリーが復活を遂げて、カミーユの目的が達成されました。
良いか悪いかは置いておいて、何を犠牲にしてでも成し遂げたカミーユが、少しマティスとセレスを認めていたのが印象的でした。
「俺とロザリーの次に」って上から目線なのが元おぼっちゃまらしかったです。
愛については他人事でも否定しないのが、愛に生きている人って感じでその点はカミーユ好きなんですよね~。

でもこの章の、配達人マティスとセレスが愛し合うところは私はダメでした。
セレスの、マティスが自分だけに愛(殺意)を向けてくれて嬉しいという感覚が凄いと思いつつも感情移入できなかったです。
マティスの愛を受け入れる=刺され続けるのが痛くて「あ、もう結構です〜(A連打)」でした。←
セレスみたいに強くて立派なメンタルはないです(普通アピールry)

BAD EDも全部、配達人マティスに刺されてオワリで、うん、って感じでした。

シアンルート

シアンの画像
Profile

Name:シアン・ブロフィワーズ

Age:23歳(肉体年齢)

Status:研究者・国立研究所所長

CV:細谷 佳正

シアンルートは、恋心が芽生えつつあるセレスにシアンが現実を突きつけたところからifが始まります。
呪いに打ち勝つという信念があれど、やっていることは「罪人」だと。
それでも歩みを止めないシアンが、その先で神になるのか、悪魔になるのか、人間になるのか、というシナリオでした。

何がやばいって、本編シアンルートでは回避できた「シアンがセレスの体質を知る」のが現実になったことなんですよね。
カプシーヌがセレスの血液検査をしたせいで…私利私欲のために面倒ばかり起こしてくれます(おこ)
いざこざでアドルフが亡くなる運命もそのままで、これもしんどかったです。
まぁ、シアンルートでアドルフの正体まで知れたらアドルフルート無くなっちゃうから苦渋の死で割り切りたい(割り切れない)

シアンのことなので、正体を知ったらセレスを「実験体」として消費し、呪いを解く研究を進める一択です。
なのでセレスが贄となる未来は確定なのですが。
実験を始めるまでの4日間、シアンとセレスが仲睦まじく過ごしているシーンは笑っちゃいました。
そういえば「感情はバグ」って一度も言いませんでしたね…?
色ボケする気満々でにっこりしちゃいました(笑)

章の分岐は、シアンの向き合う敵とセレスに対する姿勢の違いがそれぞれのEDにあるのが良かったです。

信念の章は、シアンとダハトの考えの違いから始まった喧嘩(戦争)です。
セレスが惚れたシアンの視線が入っているのが大興奮でした。
誰もが嫌う死神を区別することなく平然と雑用係にした、という小さなことでしたが、国民を俯瞰的に見るところにも出ていて好きです。
ダハトの場合は普通の人以外を殲滅してから国を救うというド偏見込みでしたからね。
呪いを必ず消すという約束と「無益な犠牲は出さない」という信念の入ったシアンの国民救済は、ありなのかな。
シアンが救い方の間違いを認め、セレスが納得しているのはこの章だけなので、最善では無いけど悪いとは言いきれない形だとは思いました。
誰かの犠牲の上に生があることが当たり前~の倫理観に切り込めなかったことが悔やまれます。

そしてシアンはセレスに恋はしてないものの、恋愛自体は受け入れていて私が大歓喜しました。
セレスが死んだ後、予定になかったセレスのリライバーを恋愛すること前提で作りましたからね奥さん!
本編シアンルートではシアンが「最初に恋をするのはお前がいい」と言いましたが、今回はセレスに「お前が初めて恋をする相手は俺」って決めつけてるのが最高。
セレスといる時だけは「人間」のシアンが拝めるのかと思うと楽しくなっちゃいました。
次は恋愛過程の研究でも進めるんですかね(笑)

悪魔の章は、その名の通り犠牲を厭わずに高みへと昇っていく狂った神のお話です。
実際は悪魔に堕ちているんですけどね。
ここでは、最初の時空のようにノワージュであるイヴがシアンを止める形になります。
結果も今回はシアンの勝利。
セレスが「犠牲を出さないで」と訴えているのに、「セレスの前では負けられない」という意地を発揮しました。
セレスを特別に思っているのは良いんですけど、それを失う悲しみを凌駕して高みを目指すという方向性が狂ってるのが悲しい…。
BADに行ったときは本編のタイトル「Error Salvation(間違った救済)」が回収されていて、この世の終わりみたいな感じになってました。

でも、悲しみを吹き飛ばす特大インパクトのスチルが印象に残りすぎて全部もっていかれました。
後世に語り継がれるレベルのシアンさんの顔芸(笑)
本気で内容が頭に入ってこなかったです…!

そして最後に紫のリコリスが咲いてるのがもうダメでした!
シアンのイメージカラー紫で、紫色の花の成分のアントシアンって神が言葉遊びでもしたのかな(綴りは違いますけど)
信念の章の「面白い色(のリコリス)」の伏線回収していて熱かったです。

アドルフルート

アドルフの画像
Profile

Name:アドルフ

Age:21(25)歳

Status:自警団リーダー

CV:八代 拓

アドルフルートは、セレスに正体がバレたところからスタートです。
「辛苦の章」「離別の章」と、プレイ前から進む先が真っ暗なの確定でメンタルが死にそうでした(死にました)
アドルフは本編でスーパーハッピー大団円を見てますから、ハッピーをアンコールしたいところですが、Encoreの中でも特にしんどい選択が待っていました。

生きるか死ぬかを選択させるなんて普通の神経じゃとてもできないでしょっ…!

カプシーヌの実験によって、人間じゃなくなることが確定したセレス。
シアンなら治せたのですが、ダハトがアルペシェールを半壊させ研究所のデータも全て消したので、セレスの応急処置しかできなくなります。
セレスは息をすることすら辛い状態でしたが、アドルフを絶望させないために足掻いて生きることを決意します。

ちょっと個人的に好きではない展開があってモヤッとはしましたけどね。
ヒロインが制止を振り切って特攻し、余計にピンチにさせる的な、ね。
セレスが悪いわけではないです、悪意を持ってる奴が悪いんです…。

アドルフも、イヴやリュカやセレス本人を犠牲にしてもなお何も解決できなかった無力な自分を責めるのですが。
セレスの意志を受け取って最後までそばにいる約束をしてくれました。
口先だけじゃないとか、守るだけの騎士役に徹しないとか、色々今までの自分を省みたりもしてましたが、マムの「あなたはは悪くない」が私は全てだと思いました。
悪くないので、アドルフの守るために閉じ込める癖は私の得意分野なのでそのまま見たさもあります。
矯正しないと絶望ルートしかいけないですけどね(やめとけ)

で、半年後にセレスの限界がきたので、運命の分かれ道を(プレイヤー)が選びます。
人としての尊厳がわからなくなっても生きるか、充分生きたから引導を渡してもらうか…。

生きるを選んで辛苦の章にいくと、アドルフと行方をくらませてひっそりと息をしていくことになります。
アドルフを物理で傷つける毎日を送ることになるんですけど、「生きていて偉い」と褒めてくれますし、いつも「生きたいか?」と意思確認もしてくれます。
むしろアドルフもちゃんと生きてて偉いですよ(泣)
セレスが辛い思いを…って言うけどそっくりそのままお返しします、アドルフが幸せになってくれないと困る…。
最後にアドルフの「愛してる」も聞けますけど生き地獄じゃないところで聞きたかったなぁと思いました。

死ぬを選ぶと、別離の章に入り、そのままアドルフの手で殺してもらえます。
大事な人に1番苦しいことをさせる、BAD EDと言っても過言ではない展開です…。
でもセレスが最後の力を振り絞ってアドルフへの愛を伝えたことで、彼も返事をするために後を追ってくれるんですよね。
悲しいですけど私はもう苦しまなくていいこちらの方が好きでした。

あとBAD EDですけど、アドルフがその身を実験体としてシアンに差し出し、セレスに普通の人間としての生を与える展開もあります。
セレスと交わした約束を破ってるからBADなのかな?
でもアドルフの愛が深くて好きでした。
どういう展開になっても役立たずだの無力だの責め苦を受けるので、いっそ保身を捨てたアドルフなりの守り方でセレスを守らせてあげるのもありだと思っちゃいました。
潔くてかっこよかったですし!
セレスも1回制止を振り切って凸したからおあいこおあいこ!(謎理論)

Virche de La coda -Émotion-感想

これは絶望と救済へ至った【先】の物語。
救済に辿り着いた未来で彼らは何を思うのか。
待ち受けるものは幸福か、誓いの未来か、永遠の救済か。
そして『終遠のヴィルシュ -ErroR:salvation-』の限定版に
同梱された小冊子に収録されていた絶望エンドの後日談をお届け。

公式サイト

イヴルート後日談感想

イヴの画像

ノワージュとブロフィワーズの因縁を乗り越えた後、イヴは短い寿命が尽きるまでセレスと静かに暮らしています。
国を救う贄になるはずだったセレスを奪い去った悪魔として指名手配されてしまいましたが。
2人はお互いに「死神」と「悪魔」を唯一愛して、どんなに苦しくとも生きていく覚悟を決めました。

前作の救済EDで、救済だけどイヴの残り時間が少なすぎて全然幸福度が足りないと思ったところからの続きです。

国を救う方法を絶やしても愛を貫くとても壮大な物語でしたが、イヴもセレスも国民から責められるいわれはないと思うんですよね。
犠牲を出す救済は間違っている主張を、誰一人として賛成する民がいなくて悲しい限りです。
イヴルートのアルペシェールの民度は一番ダメかも…。
イヴみたいに明るくて性格も良い子が、生きるには苦しみを我慢しなきゃいけないなんて、もう世界が終われと思いました(過激)

でも、当の2人はとてもらぶらぶで、アンクゥの住処だったところで幸せそうにしているのに泣けました。
救済EDなのにイヴの死期が近い描写がたくさんあって、束の間の幸せ~な感じが消えなくてしんどかったです。
時間が無い分、尊さも増すんですけど、この時は悲しい雰囲気に囚われてプレイしていた気がします。
イヴが動けなくなる前に触れ合って、目覚めなくなって~の流れは、「まだ絶望EDご用意されてる?」と焦りましたね。
セレスの「愛してる」はイヴに届いているけど、返せないイヴは見ていられなかったです。
…絶望ED後日談でイヴの絶望が何なのか知っちゃってたので。

イヴの昏睡状態から続く運命の愛の証EDは、数ヶ月後にイヴが亡くなりセレスが後を追って冥界で結婚する予定でしたが、新しい命が宿ってまだセレスは生き続けるという展開でした。
悲しいんですけど、前作からイヴの時間は短いだろうと覚悟していたので納得は納得。
シナリオの流れは自然で好きなEDでした。

もうひとつの永遠EDの方は、イヴが持ち直して最終的に赤いリコリス・ノワージュでの挙式までたどり着きました。

昏睡状態のイヴを冥界から現世に戻させたのが、アドルフとヒューゴなのがとても良かったです。
イヴの生きる苦しみの中には2人への罪悪感とかもあるんでしょうけど、2人が背中を押したことでセレスと一緒にやりたいことをやるようになって私は嬉しい。
2人の前では弟になっちゃうイヴがかわいかったです。

それからアンクゥも、大嫌いなシアン・ブロフィワーズと手を組んで救済の導き手になってくれました。
イヴセレ強火担なのでにっくき相手であろと、血を提供しているのが健気…。
ただ、この時のシアンはイヴとの決闘で「人間」にされているので、根拠のない発言とか感情的なことも口にしていて好きでした。
出来上がった薬でイヴも延命できましたし、最後は国も「普通」にできたので結果的には良かったのかな。

シアンはきまぐれか贖罪かわかりませんけど、イヴの汚名を晴らす計画も練っていて。
でも、イヴはセレスを過ごすことを優先して個人としては英雄に名乗り出なかったのが愛されているな~ってキュンしました。
シアンさんが英雄にされていたのはちょっと笑っちゃいましたけど、ノワージュ家とブロフィワーズがアルペシェールを救った「ヴィルシュ」と語り継がれているのは、前作で漂流者がヴィルシュに込めた願いが叶って報われたと思います。

ED曲後に赤いリコリス・ノワージュで、黒リコリス色の衣装を着たイヴとセレスが愛を誓いあうシーンはいい意味で涙腺崩壊でした。
冥界でしか結婚できないと思っていたので本当にもう…(涙)
博愛をばら撒いていたあのイヴから「唯一愛している」って言葉が聞けるのが最高でした!

絶望ED後日談は、消し炭になったイヴに奇跡的に最後の意識が残っていて、狂気に染まったセレスを見て絶望のまま死んでしまう悲しい結末です。
苦しんでも生きると約束した2人ですけど、セレスが亡くなったイヴを愛して生きる虚無の愛に目覚めてしまって、イヴは本位じゃないんですよね。
博愛じゃない「あい」を教えてくれた人が、ひとりで全然違う方向に行ってしまったら確かに嫌だなって思います。
セレスは、アレロパシー能力の暴走で毒素をまき散らし続けているから、消し炭のイヴなら苦しめなくて済むって思うんですけど。
イヴは生きるも死ぬも「一緒に」と思っているのにセレスに示せなくて、諦めない不屈の心が絶望に飲まれているのがしんどかったです。

リュカルート後日談感想

リュカの画像

エクソシスト教団の洗脳が溶け、セレスに看取られてリュカは冥界に落ちました。
「もう頑張らなくていい」と言われ、心は救われましたが。
その後を追ってきたセレスと共に償いの旅に出ることになります。

リュカルートは総じて、正直救済とは?(哲学)

ストーリーは墓石EDの続きです。
リュカとセレスは冥界で償いをし、アルペシェールでは2人が転生して幸せになるのを見届けるためにアンクゥが待っている状態です。

リュカ先生に関しては、過去を変えない限り自分も周りも現世でのハッピーは無理なので、救済と言えど暗くて重くてしんどいの3拍子でした。
個人的には前作のステラ小冊子で転生後を見たので、そんな感じの甘くてもの悲しいのを待っていましたが、それはED曲後のほんの少しだけ。
終ヴィルは色んな意味で甘くなかったです(爆)
ナディアのために頑張りすぎてしまうリュカを、冥界の裁きにおいても頑張り過ぎないないようにセレスが彼の罪を一緒に背負う展開なのですが…。
獄ストのように明るく軽快な地獄の沙汰ではないので、効果音はぐろいしずっと苦しくて痛々しいし、本当に自分は乙女ゲームをプレイしているのかわからなくなりました!
誰かファンディスクの定義を教えてください…。

私は基本的に甘い展開やハピエンなどの光の展開ありきで、過程のしんどさや苦しみ、BAD EDも甘受できる・楽しめる質なので、永遠と苦しみの割合が圧倒的に多いのは萌えられなかったです。
セレスのリュカを支えようとする思いが凄いとか、リュカがセレスを償いに巻き込まないようにする思いやりが良いとか、キャラクターたちの内面には好印象なんですけどね。
突き放そうとしたとき「リュカさんのばか」と怒ったセレスに動揺したリュカをもっと微笑ましく眺めたかったです…。
適合できなくて申し訳ない…。

でも、苦しくともこの償いの旅は途中止めにできない理由もあります。
アンクゥが待ってくれているので、転生しないとアンクゥを苦しめ続けることになるんですよね。
ナディアが見せた、全てが上手くいっている世界に閉じこもる「永遠に続く夢ED」と多分そうなります。
だから何度も私は過去を変えない限り無理of無理…って言っちゃうんですよね~。

それも乗り越えてのED曲後の転生で、アンクゥに会えたところは良かったです。
…黒いままのリコリスさえ目に入らなければ(泣)
ブローの所業を思うと、転生には気が遠くなるほど時間がかかるはずですが、戻ってきてもアルペシェール自体も最後まで救済できてないなんて思わなかったです。
もうお腹いっぱいです、タスケテ。

絶望ED後日談は、セレスを殺したことで洗脳が溶けたリュカのお話です。
死ぬまでの一時なんですけど、愛する人に何もしてあげられないリュカの後悔が滲んでいてやるせなかったです…。

マティスルート後日談感想

マティスの画像

シアンによってリライバーとして転生したマティス。
以前のマティスの大部分の記憶と恋愛感情はなくなりましたが、セレスとの新しい恋をはじめました。

リライバーとして蘇ったマティスとの恋物語です。
前作でセレスがどんなマティスくんでも愛すると言ったのに対し、マティスもリライバー化してもセレすと恋をしているのがとても素敵です。
でも、救済ED後にBAD EDがまだあるって聞いてないですよ!
マティスがセレスに対してBIG LOVEを持っている証明ですけど、死ぬのはさすがに勘弁してと思いました。
正直あまりスッキリしないし、しんどいストーリーでした。

まだまだ問題を抱えるアルペシェールなので、マティスは失踪したジャン(カミーユ)に変わりクロード家の当主となります。
お飾りではなく元々王族に仕えていたクロード家の権限を戻したりして、しっかり貴族の役目を果たしてるのが偉い!
セレスとの恋愛も凄く初々しいしくて、一緒に腕を組んで歩くのもままならないところから始まるのが微笑ましくてキュンでした。

でも、リライバーと言えば激しい恋愛感情を抱くと心臓が壊れてしまうメモリークラッシュがあります。
さすがクロード家と言いますかカミーユの血が入っていると言いますか…。
シアン自らが復活させたにもかかわらず、余命1年を宣告されて泣いちゃいました。
せっかく素敵な恋愛をしているのに1年でリライバー化を繰り返すか、そのまましぬかの選択を迫られます。
思いの強さが恋愛の障害になるってどんな乙女ゲームですか!
…楽しく恋愛をさせてください土下座。

すぐには答えを出せないからと、愛を知るためにカミーユとロザリーの軌跡を辿り、1年かけて考えたのは良いんですけど…。
カミーユが一途な良い男だったことが開示されるだけのお時間でした(笑)
悲劇さえなければ…っていつも思っちゃいます。
狂う前のカミーユは嫌いじゃないんですよね。

永遠エンドでは、マティスもセレスもリライバー化を繰り返して1年ごとに新しい恋を繰り返す道を歩むことになります。
メモリーへの負荷の苦しみに耐えつつ1年ポッキリの恋を繰り返す…。
同じ人に何度も恋をするのはロマンチックだと思います。
ですが、期間限定の恋みたいで私はあまり心に響きませんでした。
2人一緒なら何でもOKとは思えなくて…。
アルペシェールの寿命問題もいつまでも解決してなかったですし、いつまでも苦しみ込みの愛が続くのかと思うと救済EDと言っていいのかわからなくなりました。

もうひとつの「このあいはエラーのもと」は、延命をせずに命ある限りの愛を貫きます。
カミーユたちと同じ道を選ぶんですよね。
マティスの「あなたに同じ苦しみを味わって欲しくない」ってセリフがグッときたので悲しみはあれどこちらの方が個人的には好きでした。
セレスは離別を嫌がって、最後にマティスを騙して一緒に心中するんですけど、マティスは嘘を見抜いてて寄り添ってくれた気がします。
来世でまた恋を…と言っていたので、冥界にいってリュカ後日談と同じ道を通る感じになるのかな?

絶対ED後日談は、個人的に印象に残らなかった方の続きでした。
カミーユをダウンロードされたマティスとロザリーの演技をするセレスが何回も同じことを繰り返す…。
マティスがカミーユに協力的なので、セレスは他人の恋を真似しないといけないのがきついEDです。
マティスが戻ってくる保証もないですし、逆永遠エンドって感じです。
絶望EDは絶望EDでもスッパリ死ぬ方がまだ楽かもなぁとか思っちゃいました。
苦しい時間に終わりが見えないのは好きではないんですよね…。

シアンルート後日談感想

シアンの画像

国立研究所の所長に返り咲いたシアン。
日々、信念のもと国の救済に着手しつつ。
セレスとは対等な神と死神として接し、隣にいて幸福なことを感じながら恋するリライバーをしています。

もうこのルートはシアン・ブロフィワーズと死神の神話です(笑)
めちゃくちゃ乙女ゲームをさせていただきました。

シアンは自信に満ちた上から目線なところは相変わらず、でも色恋に熱狂しているのがとても良かったです。
結婚して子どもが2人できるところまで当然のように決めてるのが傲慢さを出しているけど、嫌いにはなれないですね。
アルペシェールにおいて23年以上の未来設計をし、その為に日々動いているところがむしろ凄いって思いました。
シアンが呪いを打倒する信念を持っているという証でもありますし、圧倒的強者がもたらす安心感から「できる」って思わせてくれるのが解決前からすでに絶望に勝ってました。

サロメには「初恋浮かれジジイ」と言われていたのは完全同意(笑)

オープンな恋愛をしているし、BIG LOVEがすぎるんですよ…。
糖度か常に高い!
シアンの口から何回も「愛してる」って聞くとは思わなかったです(嬉しい誤算)
セレスと共に生きるのを当然のように語るのも自信に満ちていてとても好きでした。
でも初恋で基準がわからないから、自分の「愛」が普通かどうか聞いちゃうのはかわいい。
二物も三物も持っているのはこういうことですよね?

もちろん、熱狂的な愛が普通なわけはなく、アンクゥが呆れるほど世界基準で熱烈的なのを知ってご満悦なのは死ぬほど面白かったです!
末恐ろしい男…。

セレスとは神と死神で対等とは言ったものの、シアンはセレスと向き合う時はいつも意思確認をしていて大事にしてるのが伝わってきてキュン。
過程を大事にしているのが変わったな~と思えて好きでした。
セレスが亡きアドルフの名前を呼んでも思いを馳せても受け入れてくれて懐まで広いときたら、パーフェクトすぎて何も言えない(笑)
しかも、アドルフが亡くなったのは自分のリスクヘッジのミスだから責任を負うつもりでいるって言う理由が男前すぎました。
愛が重いのに嫉妬しない男って乙女ゲームにいたんですね。←

僕の考えた最強のサーヴァント・シアン爆誕の章でした(笑)

永遠EDは、シアセレが神話になっていて笑っちゃいました!
自分たちの熱狂的愛を国民に見せつけることで焦がれさせ、啓蒙したり未来志向にしたりと先陣を切ってるのが…恋愛までトップを走る男(笑)
Encoreの顔芸並みにインパクトが強かったです。
神様はやることが違いますね(褒めてる)
膝まづいて普通にプロポーズしてくれたところは普通にキュンしてしまって、ずるいしか言えなくなりました。
長生きするぞ、俺の初恋と生涯の愛はお前だけのものだ…ひとつひとつの単語か強すぎなんですよ!
大往生する気満々!

もうひとつの「託された思い」EDは、シアンがセレスとの愛の結晶である双子の子どもたちを育てているEDです。
セレスは出産の時に亡くなってしまうのですが、選択肢的にダハトへの復讐を願ったこととシアンの犠牲者を出さないという信念を曲げてしまった罰がきたのかなと。
シアンもセレスを救うつもりでいたけど、セレスの願いを叶えるというのを違えずに子どもたちを生かしたんですよね。
その子どもたちのおかげで第2のダハトになりかけたシアンがまともなところまで戻ってきましたし、悲しいけどこれはこれでありでした。

絶望ED後日談は、前作でセレスが亡くなる寸前に、自分にデータをダウンロードして生かした脳内彼女EDの続きです。
こちらは国を救っても自分たちが普通の恋人たちのように触れ合えないことを理不尽に思い、どんな犠牲を払ってでもセレスを復活させる狂愛に走る走る。
シアンって愛に暴走するとセレスの意見を聞かなくなる節がありますよね?(参照Encore)

そんなシアンをイヴが止めにきて、また第一幕が再来してしまいました。
絶望というより、狂ったシアンがセレスを悲しませ続けるのに歯止めをかける人がいて幸いな終わり方だった気がしました。

アドルフルート後日談感想

アドルフの画像

全ての死の呪いが解けて白いリコリスに囲まれたアルペシェール。
5年の時を待って告白の返事を聞いたアドルフは、めでたくセレスと恋人として過ごしています。

前作の第三幕が大団円のような終わり方だけあってアドルフとセレスの関係も含め色んなことが目まぐるしいストーリーだったなと思います。
イヴとヒューゴの極東からの帰還に、シアンの遺伝子疾患撲滅の研究、開国、リライバー技術の復活を掲げる狂信者たちなどなど要素が詰め込みまくり!
アドルフとセレス、アンクゥの遺志が中心にあったとはいえ、アドルフとセレスがイチャついてる時間がそうなかったのはちょっと物足りなかったですね。
アンクゥへの申し訳なさもあったと後に口にしましたしね…。

とはいえ、ちょっとのことでセレスとすれ違っちゃってるのはアドルフらしくて良かったです。
ナディアの頼みで地下通路にダハトの遺品を探しに行く時にセレスを連れて行くか行かないか、他のルートではスっと答えが出るのに、アドルフの場合は悩みになるのがホントアドルフ!
守るだけの騎士ではダメというのはわかっているけど、なまじ優しいがために「普通」を守ろうとして危険から遠ざけるのを第1に考え出すのが私は好きです。
その守り方がアドルフの先天的性質なんですよ多分。
個人的にツボなのもあって無理やりにでも変化させないと絶望EDにしか行かないのが悲しいですけどもう絶望はして欲しくないから見守って応援するのみですね(仏思考)

でもジャンのアドバイスを元に結局は過去との決別のために地下通路には連れていきます。
アドルフ偉い!
恋愛に関してはジャンに一生頭を下げるしかない気がしました。

そしてこの遺品探しでダハトがナディアに宛てた手紙と花飾りが出てきて、恋では無いですけどダハナディCP萌えに間違いなく油を注ぐ展開しかなかったことをご報告致します。
続きは支部で(続かないよ!)

あと、序盤からずっとアドルフがセレスに求婚しようとしてことごとく失敗しまくりなのがめちゃくちゃいじいじいじいじしました。
タイミングが味方してくれない!ひどい!

永遠EDでは、アドルフがアンクゥの墓石に求婚の相談しているのをセレスが聞いてしまって格好はつかなかったですけど無事に結婚式までたどり着いて泣きました。
アンクゥの見たがっていた白きリコリス・ノワージュの真ん中で求婚を受けて、結婚の近いも立てて、間違いなく最高の結末を見させていただきました…。
幻聴だと思うけどアンクゥも祝福してくれていたし、2人の幸せな姿を見れて嬉しかったです。
「幸せになってくれてありがとう」は言葉を失いました。
アンクゥに全てのありがとうを返したい。

「上手くいかない恋の日々」EDはギャグかな?
どうしてもアルペシェールでは邪魔が入って求婚できないから、1週間の国外旅行に連れ出して船上で指輪を渡しました(笑)
素敵なんですけど、過程が完全にコメディでなんだか笑っちゃいました。
アドルフって苦労する星の元から逃れられない子なんでしょうね。
望んだ場所での求婚とは行きませんでしたけど、終ヴィルらしくないほっこりさでこちらのEDも好きでした!

絶望ED後日談は、第2のアンクゥになったアドルフがセレスを救いにいったお話の続きです。
何度やり直そうと絶望するセレスを量産するだけの悲惨なループとなっていました。
タイムリープってそんな簡単にやりまくっていいのかな…。
個人的には、最初のアンクゥの500年の軌跡が安っぽくなるからあまり簡単にやり直ししないで欲しいのですけどね。

でも、n回目でやっとセレスはセレスでも自分がアドルフだった時のセレスはもう戻ってこないと悟るまで「セレスを幸せに」と思い続ける執念は好きです。
しつこい男はやはり刺さると確信しました。
ただこのEDの展開がアンクゥ救済ED後日談のアンチテーゼになっているのがエグすぎました。
アンクゥの恋愛完全否定じゃん。
セレスとは誰か…哲学でもはじめます?(笑)

アンクゥルート後日談

アンクゥの画像

「Virche de La salut -Ankou-」の後日談です。
上記の章をクリアすると解放されます。

アンクゥの救済EDは、後にまたアンクゥがセレスを失う未来が確定しているので正直素直に喜べないものでした。
でも、お別れのときを恐れつつセレスが幸せに生きた世界で生き続けるのは悪くないと思っているのが尊くて泣けるストーリーです。

一度世界に絶望してタイムリープまでしたのだから、世界の不条理とか、自分が異質な存在だという自覚も大きいはず。
それなのにセレスの有限の時間を共に過ごそうと気持ちが浮上できたのはアンクゥが優しいのもあるけれど、漂流者がアルペシェールを嫌いにならないように努めていたのを見ていたのもあるのかな、なんて思いました。
普通だったら500年も辛い思いをした世界にいたいってならないと思うんですよね。

セレスは、アドルフにあげた短剣から前のセレスと今のセレスは別人であって、アンクゥを悲しませないか心配していましたけど、ちゃんと今のセレスをアンクゥとして好きなのは本編の時から全く大丈夫。
それよりもアンクゥが永遠の寿命を受け入れる=孤独の時間が発生することの意味をもうちょい気にして欲しかったな〜と思いました。
セレスはセレスだから、生まれ変わってもまたセレスとアンクゥが好き同士になる根拠みたいになっていてロマンチックでしたけど、他のキャラたちは何があっても「ずっと一緒に」みたいになっているのに対してアンクゥには「別れ」があるのをもっと埋める要素があっても良かった気がします。

まぁアンクゥ発信でセレスとの愛の証が欲しいと子どもを作ったんですけどね!
アンクゥは永遠に看取る側にわけですし。
それも込みで不死を受け入れて、後世への語り部として生きる覚悟を決めたってことが優しくて悲しい…。

泣く展開が待っているのに本当に強いなって思います。
アンクゥの完全救済と考えるとスッキリはしないですけど、ひたすらに自分よりセレスの幸せを思っている気持ちはすごく好きでした。
アンクゥが悲しまない展開も欲しかったな(強欲)

絶望ED後は、炎に巻かれたリコリス・ノワージュでセレスとアンクゥが燃え尽きるまでのアンクゥの心情です。
1度は全てを諦めたんですけど、死の間際にやっぱりセレスを救いたいとぶり返して。
でも何もできないまま神頼みしながら死にゆくのが可哀想すぎて見ていられなかったです。
漂流者との約束知っちゃってるのでリコリスが燃えているだけでもきついのにな…。

状況が違えど、このEDも含めて「2度目のセレスの死を経験するアンクゥ」をプレイヤーとしては色んなルートで何度か見ているので、救済EDの別れの時がどうしても不安になってしまうんですよね。
アンクゥの救済度をもっと上げたい…。

Tradition -Drifter-感想

これは歴史に刻まれなかった物語。
盟約により、虐げられながらもアルペシェールに黒き花を咲き誇らせたリコリスの守護者・ノワージュ家。
彼らの始祖であり、この国の歪んだ生のきっかけとなった【漂流者】。
死神に魅入られた国を人知れず守護していた救済者たちの一幕。

公式サイト
漂流者の画像
Profile

Name:漂流者(笏木 環)

Age:~59(没年)

CV:中村 光樹

漂流者・笏木環の生涯を描いた幕間です。
アドルフがアンクゥになる過程も含まれていて、第二幕の過去編でした。

まずアルペシェールの歪んだ生について。
漂流者が「普通の人間の寿命」を明かしたことが原因とされていました。
ですけど、私は根本的に国民性がまずダメなんだろうなって感想です。

寿命を受け入れている風なのに「短い命ならより大切に生きよう」みたいな前向きな言葉を誰からも聞いたことがなくて違和感が…。
名も知らない余所者に23歳で死ぬのはおかしいと死に際に告げられて、数秒後に絶望のまま亡くなったユーグや妻のナタリアが怒るのはまだわかるんですけど…。
その後の国民は、生きたいからと漂流者を実験体にしようとしたり迫害したり倫理観ゼロで、自分さえ良ければ他人の命は重んじない精神が元々あるとしか思えませんでした。

リライバー技術の発達によって命を軽んじるようになったとありますけど、「元々根付いているのが悪化した」が正解に思いました。
だから後のクリスティーヌの啓蒙はやっぱり大事でしたね(確信)

笏木環はアルペシェールを絶望に落としたと悔いていましたが何も悪くない!
むしろ「普通の寿命」という知識を与えてた英雄だと思います。

でもシアンの祖父も、漂流者の願いとは反対に医学書を手にしてすぐに狂っちゃって…。
ノワージュとブロフィワーズの因縁の始まりもしっかり刻まれていました。

そんな歪んだ国でも「嫌いになりたくない」と、あいする努力する環は間違いなくイヴの祖先でした。
命を狙われ続ける苦難の人生でしたけど、アドルフだった時のアンクゥと過ごす時間はとても楽しそうでほっこり。
まだ言葉も覚えていない環の息子・ノエルに髪を引っ張られてたじってるアドルフも、ノエルが自分より先にアドルフの名前を呼んだことに拗ねた環も可愛かったです。

そして、盟約について。
アンクゥがリコリスを食べ続けて毒素の抗体を作り出し、環がアドルフの代わりにリコリスを育て続ける…2人の約束もしっかり描かれていて最高でした。
指切りのやり方を教わっていたのが可愛かったです。

環はアドルフの事情を聞いて協力者となるのですが、「これほど一途な人間を私は見たことがない」って言葉にはめちゃくちゃ同意しました。
そうなんです、「アドルフ」は一途でしぶとくて優しい良い男なんです…。
アドルフに感銘を受けたのもあるんでしょうけど、ブロフィワーズに裏切られたことを思うと信頼できる相手と出会えて良かったです。
それに環もアドルフもひとりぼっちじゃないのが、辛い状況でも生きる糧になったのかなって思います。
苦しんでいるアドルフを見ると、約束は縛りの呪いとも取れるけれど、アンクゥを見る限り良い側面の方が多くて私は好印象でした。

安全のために2人はもう会わない暗黙の了解があったんですけど、環の臨終の時に「アドルフ」が会いに来たのは泣いてしまいました。
Encoreの次に攻略したのもあるんですけど「幸せだった」という言葉が聞けて嬉しかったです。
終ヴィルで穏やかでまともな終わり方ってなかなか無いのでね…。

Virche de La salut -Ankou-感想

これは《死神の少女》と《死の番人》の物語。
死の番人として、長きに渡り死神の少女を守っていた男。
彼が手に入れたのは、少女を幸福な未来へ導くための【鍵】。
――それは波に揺れるリコリスが運んだ、救済。

公式サイト
アンクゥの画像
Profile

Name:アンクゥ

Age:??

Status:死の番人

CV:興津 和幸

「Tradition -Drifter-」をクリアすると攻略可能になります。

終ヴィルプレイヤーの誰もが待っていたアンクゥを攻略できるルート!
完全ハッピーとはいきませんが、少しでも救済できる物語だったと思います。

ストーリーは、前作「Error:Salvation」同様にアルペシェールに蔓延る「死」について事件を追ってゆきます。
でも、最初はセレスが攻略キャラたちの輪に入らず、アンクゥと独自に調査をして回ります。

というのも、セレスの自害をアンクゥが止めた時、まだセレスは自分の生き死にを迷っている状態でした。
人を屠った死神が普通の人間として生きていいのか、アンクゥと契約するのも時間が必要なくらいで…。
ウジウジネガティブ〜でしたけど、だんだんとアンクゥに興味を持ち、感情を表に出すようになり、意志を持った素敵な女の子になっていく過程が見ていて楽しかったです。
セレスが自分から「生きる」と意思表明した時、アンクゥは本当に嬉しかったと思います。
この為にタイムリープして500年待った激重愛抱えてますから…。
指きりのスチルで良い照れ顔をしててキュンでした。

「叙情詩」というキーワードが出るのですが。
感情表現の乏しかったセレスの気持ちがどんどん開示されいく流れが好きでした。
感情を露わにするという意味ならアンクゥにも当てはまるので、セレスとアンクゥ2人の物語なのが良いですよね。

でも、セレスに生きてほしいと強く推すアンクゥですが、反対に本人は最初から死ぬつもりでいました。
俺(アドルフ)がいるのも理由ですし、不老不死の身で同じ時を生きれないからセレスへの未練が断ち切れたら幕引きしたかったそう。
ルートの主なのにセレスに告白されるまでは一歩引いているところがあったので、ゆり子さんは割と納得でした。
苦しみもがき続けて絶望メーターが振り切っていたのかなと思います。

それでも感情豊かになっていくセレスを過去では見たことがないから戸惑っていたのは可愛かったです。
セレスは「アンクゥ」に興味を持って知ってくれようとしているのに、勝手にセレスは別の人とくっつけと自己完結しちゃうのが私(アドルフ)っぽい!
要所で、自分でもある俺(アドルフ)が喝を入れたりセレスとの関係に気を遣ってくれたのもかっこよかったです。
失恋確定なのに受け入れて2人を応援してくれるのがイケメンすぎました(大好き)
普通の人間だからこそ、もう1人の自分が必要みたいな、お互いに大嫌いなアドルフとアンクゥを受け入れる描写もあって良かったです。

それから、このルートで外せないのが鍵のスピネル(とカプシーヌ)。
スピ姉は第三の漂流者として流れつき、アンクゥに足りない「武力」としてセレスを守ってくれます。
傭兵だから契約以外は結構ドライなのを想像していたら、すっごく面倒見のいい姉御肌で真のイケメンでした(笑)
特にセレスが変わったことに対して、セレスとアドルフとアンクゥの気持ちを慮ってアドバイスしていたのがかっこよすぎ…。
スピ姉視野も広いんだぁ、ハイスペックだぁ(惚れた)

全てにおいて素敵な女性でしたけど、一番インパクトが強かったのが、プレイヤーのカプシーヌへの印象を変えてくれてたことです。
カプシーヌの悪の部分は他のキャラと同じ意見ですが、スピ姉曰く「死を恐れることができる人間らしさだけは神サマ(シアン)より好き」とのことでした。
昔、愛した男が戦場で敵同士になり、勇敢に向かってきて相手は死んでしまい…スピ姉は「恐れて欲しかった」そうです。
命について軽いアルペシェール国民の、まさか犯罪歴まみれのカプシーヌが「普通の感覚」の持ち主だと言われる日がくるなんて、革命が起きました(笑)
完全無欠の神は魅力的に映らないスピネルの価値観、好きです(もちろんシアンも好き)
カプシーヌもカプシーヌで、スピネルの言葉を聞いて「瞳が。ーー星空のように瞬いた気がした」とか思っていて良い意味で笑っちゃしました。
カプシーヌ、螺旋以外にも恋できるじゃん、偉い。
前作アドルフルートでは絶許でしたが、今回カプシーヌを見直しました。

ストーリーが進んでダハトが正体をバラしてからは、なんちゃってサイエンスのバイオハザード開幕?
細かい理論は割愛して要約すると、手に負えない不老不死細胞のせいでセレスが異形の化け物になるのをみんなで阻止しようという展開になります。
ダハトのミスで、永遠に死なない人間を食らう異形の怪物と成り果てた王族が敵。
ミッションは、異形の核である心臓をセレスを治すために手に入れることです。
(あとはしあえもん様がどうとでもしてくれます、まじシアンゲー)

ー 絶望ED ー

心臓は手に入るのですが、アンクゥが異形の怪物と共に消滅してしまいます。
同時に、アンクゥはセレスと一緒にいるという約束を破ることとなりました。
うーん、アンクゥが自分のことを受け入れられなかったということですよね。
最初から消えようの思考でしたし、認めることができたアドルフがいるから自分がいなくてもセレス救った後の責任も放棄とまではいかないと思ったのでしょうか…。
まぁ救済EDを見ても、必ずしも生き残ることがアンクゥの救いではないので、頑張った分最後は自分の意志を通しても身勝手とは思えませんでした。

反対にセレスの立場になると絶望なんですよね~。
アンクゥが犠牲になったことと彼のいない世界を当然セレスは認めることはできず…セレスが前作第一幕の「アドルフ」に。
時空を超えてアンクゥになる前の「アドルフ」に会いに行きました。
この時のスチルは一番同胞感があって好きでした。
セレスゥと半クゥみたいな…!

でも、やり直せるという爆アド乱用で、ちょっとご都合主義になってきたなと思います…。
あまりやりすぎると、第一幕のアドルフの全てがチープになるので、もうこれ以上は続かなくていいかな。
アンクゥにまたリコリスを食べさせて苦しめるんか、と思うとかわいそうでならないですしね。
セレスゥもセレスゥで、人の道を外れた新たな絶望があるならお腹いっぱいなのでやっぱりこれ以上続かなくていい(結論)

ー 救済ED ー

この時はまだ後日談は未読での感想です。

セレスも元通り、アルペシェールも呪いを解いて白いリコリス・ノワージュを今か今かと待っている状態にまで持ち直しました。
国的には救済EDなんですけど、個人的には全ては救えませんでした!
特に大きいのはこのあたりですかね?

救えないその1、ダハト。
ナディアを異形から守り、アンクゥと差し違えて亡くなります。
「王族らしく一騎打ちしてみたかった」はちょっと意味がわからなかったですが、普通を求めて狂ったのは何度見ても哀れに思います。
今回ダハトはぼっちで逝ったので、それが罪の報いなのかな…。

救えないその2、スピネル。
実はスピ姉は、アドルフとアンクゥの実姉でした。
早々に気がついていて、最初から弟たちを守るつもりで関わっていました。
これをカプシーヌだけに打ち明けていたのがなんとも…。
スピ姉が好きすぎたので生き残って欲しかったですけど、最後まで潔くてかっこよかたです(涙)

救えないその3、アンクゥの心。
アンクゥの長寿問題はそのままなので、セレスたちがいくら普通の寿命を手に入れても別れと永遠の独りの時間が待っています。
ひと時の救済にしかならない、でもわかっていてセレスと一緒にいることを決めたアンクゥの愛に泣いてしまいました。
セレスと再開するまでの500年間に、色々と記憶が薄れた苦しみを知っているのに、また未来も絶望ロードを行くんですか…。
「叙情詩」として誰かに語り続けて愛を忘れないようにする、とは言っていましたから、せめてその通りになって欲しいと願うばかりです。

でも、すごく良かったこともあります。
アドルフ、セレス、アンクゥの3人で手を繋いで、サロメのところへ帰って来れたことです。
サロメは「おかえり」と出迎えてくれると約束していたのですが、誰1人欠けず良い笑顔で子どもたちが現れて嬉しかったろうなと思います。
もちろんダハトの死は悲しみに暮れた描写もありましたが、マムが生きていて本当に良かったです。
なぜなら、前作から家族3人(4人)での夕食会を楽しみにしていたのに、誰かが必ず亡くなって1回も叶わなかったからです…。
やっと実現できる時がきて大満足でした。

もう思い残すことはありません!
対戦ありがとうございました。

あとがき

めちゃくちゃ長い記事となり、スクロールが大変だったことと思います。
お疲れ様でした!

乙女ゲームのファンディスクって恋人or夫婦になった後の甘いお話を堪能できる、という認識が強いですが。
終ヴィルはいい意味で見事にひっくり返してくれました。
絶望に絶望を重ねるなんて聞いてない!
ファンディスクでも油断するなという教訓ができるくらいパンチのある作品だったと思います。
途中はノーサンキューなしんどさもありましたけど、総合的には楽しめたので、終ヴィルにハマった方には絶対にプレイして頂きたいです。

次回は「終遠のヴィルシュ-EpiC:lycoris-」のまとめを書いて締めたいと思います。

ここまでお付き合いいただきありがとうございました。

ではまた次の記事で👋

いつもありがとうございます。
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