こんばんは。
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めちゃくちゃ嬉しいです。
早速ですが、次のゲームの記事です。
しんどいゲームのあとはやさしめのゲームがしたい→CERO:Bくらいかな。
Bのゲームゲーム…あ、これ勧められたやつだ、しかも恋愛とセクシャルのアイコン付いてる!→即決!
みたいな感じで次のゲームは三国恋戦記にしました。
プラットフォーム | Nintendo Switch各種 |
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メーカー | PROTOTYPE/Daisy2 |
発売日 | 2018年11月22日 |
CERO | B(12才以上対象) |
シナリオ | トム/宙地/陣内 |
イラスト | スズケン |
キャスト | 三木眞一郎/森川智之/森久保祥太郎/櫻井孝宏/保志総一朗/石田彰/竹本英史/諏訪部順一/杉田智和/岸尾だいすけ/他 |
公式サイト | https://www.prot.co.jp/switch/sangokur/index.html |
主人公は平凡な毎日を送るごく普通の女子高生。
三国恋戦記~乙女の兵法!~公式サイト
ある日、課題のレポートのために図書館で”三国志”について調べているうちに、1冊の本を見つける。
どことなく変わったその本を読んでいると、突然真っ白な光が現れ……気が付くと見たころもない森の中に立っていた……。
「うそ、ここってどこ?なんで携帯が通じないの?」
周囲をよくよく見回すと、さっきまで調べていた”三国志”に似た世界……?
何が何だかわからなまま”孔明の弟子”にされ、にわか軍師として軍に参加することに!
名だたる英傑たちを助け、ともに戦い、日々を過ごしていくうちに、いつしかお互いの存在が大切なものになっていき、そして……。
機能名 | 有無 |
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既読/未読スキップ・オートモード | ○ |
クイックセーブ/ロード | ○ |
バックログ | ○ |
チャプター(ルート又は章毎の途中プレイ機能) | × |
フロートチャート | × |
選択肢又は未読箇所までのジャンプ | ○ |
ヒロインの名前変更 | ○ |
デフォルト名呼びボイス | × |
ヒロインフェイス表示 | ○ |
ヒロインボイス | × |
キャラクター立ち絵の動作(目パチ・口パク等) | × |
アイキャッチ | × |
フォント変更 | ○ |
PROTOTYPEさんの細かな設定ができるシステムです。
既読/未読スキップ・巻き戻しが超高速なので、ジャンプ機能を使わなくても快適です。
ボイスコレクションという、保存したセリフを後から聴ける機能もあります。
また、「軍議」という設問形式の選択肢を選んで戦略を練る固有のシステムがあります。
直前の文章をよく読んでいれば簡単ですが、「イージーモード」を使って答えが表示された状態でのプレイも可能です。
この作品はDaisy2さんというブランドが2010年にPC版として発売したゲームの移植です。
色んな媒体への移植と、コンテンツ展開も多く、とても人気のある作品です。
Switch版では、便利機能や今までの追加要素などが数多く入っています。
描き下ろしのイベントスチルを追加
攻略対象キャラクターにそれぞれ1枚ずつ、計10枚の追加です。
特典ドラマCDをビジュアルノベル化
PS2版の特典ドラマCD「実録・三都賦!?」とPSP版の特典ドラマCD「裏・三都賦」をビジュアルノベル化して収録。
「実録・三都賦!?」では三君主の、「裏・三都賦」では三参謀の競演があります。
「PC新装版」で追加された立ち絵なども収録
2012年11月に発売されたPC用ソフト「三国恋戦記~オトメの兵法!~新装版」で追加された「新衣装の立ち絵」や「イベントスチルの差分」なども収録。
画質の向上とタッチスクリーン操作フル対応(片手操作も可能)
Joy-Conを外した本体のみの状態でもプレイ可能。
テーブルモード、TVモード時には、Joy-Con1つで全ての操作が行える片手プレイ機能も使えます。
この作品、オタクではないけど乙女ゲームの話を聞いてくれる友人からすすめられて買ったものです。
私の中では希少なゲームです。
「めっちゃ面白いし、声帯強いから!」って推されまくった記憶があります(笑)
正直に書くと、絵がちょっと好みじゃないと思っていたので、自分からは手を出さなかったかもしれないしとってもありがたいです。
三国恋戦記は、三国志・三国志演義が題材の作品です。
ストーリーは「黄巾の乱が~」から始まり、曹操、孫権、劉備が出てくる有名な時期に主人公がトリップします。
開始時点は魏・呉・蜀がまだ建国されていないようです。
主人公はデフォルト名、山田花。
普通の女子高生で、三国志はほぼ知らないようです。
トリップしてからは平和な現代と戦乱の世の違いに思い悩んだり、自分のできる事を探したりと少しずつ別世界にいることを呑み込んでいっている感じです。
戦で人を死なせない理念に基づいて行動する子のようです。
花ちゃんの仕様もあり、三国志を知らなくても問題なくプレイできるようになっています。
地図・用語集は最初から見られますし、作中の図書館でみつけた本に戦や流れが書いてあります。
また、この本の内容が何かをきっかけに書き換わるみたいです。
…望む未来を手に入れる時アポと似ている気がします。
戦が入ってくるゲームにしてはそんなに重くなくて気軽に楽しめると思います。
モブには厳しそうだけれども(笑)
攻略キャラクターは10人です。
玄徳軍は玄徳 雲長 翼徳 子龍の4人。
孟徳軍は孟徳 文若の2人。
仲謀軍は仲謀 公瑾の2人。
その他は、 孔明 隠しの2人が攻略できます。
進める順番は玄徳軍→孟徳軍→仲謀→その他でやりました。
以降はネタバレ回避のため【▽ネタバレ】ボタンを設置しています。
クリック・タップするとネタバレ感想が開きます。
閲覧後の苦情等はご容赦ください。
よろしくお願い申し上げます。
Name:玄徳
Status:荊州長官景升の客将
CV:三木眞一郎
幼い頃に父をなくし貧しい暮らしをしていたが、雲長、翼徳と共に義勇軍を率いて名を上げた。
頼れる皆の兄貴分であり、人徳ある主として慕われている。
面倒見が良く、大らかで自然と人の輪の中心にいるような性格。
公式サイト
玄徳、孟徳、仲謀の三つ巴の乱世にポンと放り込まれて、戦いを目の当たりにして…。
何も知らない女の子が本の力を借りて軍師として奮闘する姿は応援したくなりました。
というか、部外者で本来は関係ないはずなのに、犠牲になる人をちょっとでも少なくとか、攻略するキャラクターの役に立つためにとか、どんどん自発的になっていくのがめちゃくちゃ好感度高いです。
物語上で起こる戦い自体は簡素化されているので小難しいこともないですし、恋愛がメインになるように上手く端折られていて、とても良いと思います。
そしてそのメインの恋・恋愛過程がめちゃくちゃ最高です!
花ちゃんは恋に興味がなかったんですけど、玄徳を過ごすうちに人柄に惹かれていって完全に恋する乙女になりましたね。
初心なので、皆に優しいけど自分にだけ特別感があって、頼りになる年上いたらそりゃあ好きになってしまうわ、と納得でした。
玄徳のちょっとの発言で色々想像して照れてて可愛かったです。
芙蓉姫との恋バナも良かったです。
2人して、好きな人に告白したいけど嫌われるのは怖いどうしよう…となってるのが王道の少女漫画みたいで萌えました。
誰かの初恋っていいですよね。
玄徳の方も、いつのまにか花ちゃんが傍にいるのが当たり前になっていて。
最初は庇護欲っぽかったですが、「本を使うな」と言ったあたりから離したくない感情が出てきていて、ああ恋だなって思いました。
花ちゃんが元の世界に戻ってしまうのを恐れて、立ち回り方も不安定になっていたのが、凄く大きな感情を抱えてるなと思ってこちらも萌えでした。
玄徳の人柄についても、みんなが着いてくるようなカリスマ性とか、道徳を重んじているところとか。
私が今までに三国志で得た玄徳の特徴がよく反映されていて、作品をオマージュしてるなと思いました。
尚香までもが原作通りに嫁いできたときは「BAD?失恋?三角?」とちょっとびっくりだったんですけど。
尚香の声が途中から急に岸尾さんに変わったので察しました(多分攻略できる)
でも、尚香の正体がバレるまでの花ちゃんと玄徳の両片思いは切なくてGOOD!
諦められなくて泣いちゃったりとか、嫌われるのが怖くて何も言えなくなったりとか、玄徳の本心を聞いてもいないのに一人で想像してぐるぐるしているのが感情に振り回されている感じがあって。
片思いの楽しいときはハッピーな想像して照れるのに、失恋の兆しがくると悪い想像が勝手にスパイラルする、回りが見えなくなってる盲目感が好きの大きさだなと思いました。
玄徳も花ちゃんの事好きなのに気がついてないのがもどかしい…!
婚姻のお話が出てからは、恋愛過程のときみたいに気軽に話せなくなってしまいましたけど、ある日玄徳に夜食を持って行って、そのお礼に本人がきて扉越しに会話するところはとても印象に残っています。
恐る恐るって感じなのに、2人とも久しぶりに会話できてめっちゃ嬉しそうな顔のスチルが出てきて…。
これが自動ドアだったら勝手に開いてお互いに表情拝めて進展するかもなのに!とまたもどかしくなりました。
そんな中でも、自分の気持ちを後回しにした時は花ちゃんは強い子だなと思いました。
戦火の中にいるからって玄徳の立場とか未来とかを一番に考えているのと、後半の玄徳を死なせないための立ち回りはすごかったです。
特に、嫌われるかもという気持ちを抑えてまで、玄徳の役に立とうと意見するところはただの好きから人を大切に思う好きに変わったのかなと思って胸打たれました。
ハピエンでは、この我慢の時の感情を一気に玄徳にぶつけて、やっと本当の両想いに!
花ちゃんに「好き」と言われた時、気持ちが溢れそうで切羽詰まっているのに「…どうすればいい?」と花ちゃんの希望を先に聞いちゃう玄徳が最高でした。
それからたじったのもみものでした。
「泣かせて悪かった」と今までの事を謝ってくれましたけど、悪いところはひとつもないです。
今泣いてる子に優しくしてるのがギルティなんだぞ、と思いました(笑)
BADの方も眠っている間にこっそりキスしていくのずるかったです。
Name:雲長
Status:玄徳の義兄弟であり部
CV:櫻井孝宏
穏やかで良識のある大人。
公式サイト
無駄口はたたかないが、間違ったことに対しては容赦なくきついことも言う。
常に冷静で、翼徳の無茶をたしなめる役目。
その落ち着き払った態度は、どこか悟りに似た諦めに見える。
雲長さんは結構重要なルートみたいです、序盤で落とす人じゃなかったかもしれません。
最初に伏線があるのですが、雲長さんは花ちゃんと同じ学校に転校した人で、三国志の世界に迷い込んでしまった先人でした。
関雲長という人は元々本物がいたのですが、黄巾の乱の前哨戦みたいなところで亡くなってしまって、トリップした男の子が雲長に成り代わっていました。
というか世界に「関雲長」を割り当てられた感じです。
そして、今は本の持ち主ではないので戻れなくなってしまっていました。
しかも本物の雲長を生かすためにパラレルワールド(横軸世界)をループしていたみたいで…。
この類似性と既視感…めちゃくちゃ知ってるし好きだわ~と興奮しました!(時アポ参照)
でも何をどうしても世界に「関雲長」として存在してしまうし、ずっと本物の雲長を助けたいのに助けられないのを悟るも、諦めきれなくてパラレルワールドをさ迷ってるのがすごく苦しそうで胸が痛くなりました。
芙蓉姫が「諦めて、悲劇の主人公ぶってる」と指摘してきましたけど、根底は諦めがついていないから、繰り返していれば何か起きるんじゃないかと自発的に動くのはやめて投げやりになっていた気がします。
花ちゃんに「願うのを止めなければ必ず叶う、やめたら全てが途絶える」と経験則を教えてくれたのは、自分にも言い聞かせていたのではないかと思います。
でも花ちゃんが雲長の事情を知って、元の世界に返すことを願い始めると一歩二歩とどんどん遠ざけられてしまうのですが、私は萌えました。
不器用な男が、自分の事情に巻き込まずに好きな子を守る時、遠ざけるしか思いつかないよな、と!
しかもこういう人に限って意志が固いからヒロインがしつこいくらい押しまくらないと折れないというね(笑)
その固さが守りたい気持ちの大きさだと思うと、尊くて…。
これだから真面目で不器用な人を推すのをやめられないと思いました。
恋愛の方は、そんなに顕著な変化は見えないので行間を読み取れの方向性ぽかったです。
でも最初に、ヒロインを嗜める役かと思ったらいきなりアメも使ってきた時点でズキュンでした。
花ちゃんが意識し始める前から確実に私が落ちてました(笑)
花ちゃんは雲長に迷惑に思われているかどうか気にし始めたあたりからが本番って感じかな…?
乗馬のやり方を教える、という自分の得意分野で交流するのも不器用な人あるあるだわ~と思いました。
告白も愛馬に乗ってる時でしたし。
これを成就させて、尚且つ偽雲長ループから救えるのは大正義のハピエンのみ。
長年雲長の代わりばかりやっていたから本当の自分というのが薄くなっていて。
花ちゃんが救いの手を伸ばして雲長が自分の意志でそれを取らないと抜け出せないのが、ヒロインが唯一の希望っぽくて良い展開でした。
花ちゃんの捨て身で雲長の気持ちを引き出す戦法もかっこよかったです。
まさに乙女の兵法でした!
最後は無事に2人とも帰還しましたし、これから本格的に恋愛が始まる感じでした。
FDでぜひ別人の枠ではなく長岡広生くんとして恋愛をして欲しいしその様子をとても拝みたいですが…。
それだと普通の学園ものになっちゃうので私はまだ三国時代に心残りがあります。
元の世界に帰るしかなかったので致し方ないですけどね。
BADの方は関雲長が本来亡くなる時に雲長も亡くなって歴史書通りでした。
花ちゃんの手元から本が消えちゃってましたけど、またパラレルワールドをさ迷うのか、それとも本当に終焉になってしまったのか気になります。
Name:翼徳
Status:玄徳の義兄弟であり部
CV:保志総一朗
細かいことは気にしない大雑把で陽気な性格。
公式サイト
大らかで裏表がない。
頭を使うことが苦手で、とにかく体を動かす方が得意。
犬っぽい。
玄徳と雲長を兄と慕う。
酒ぐせが悪く、飲むと人が変ったようになり、ちょっとコワイ。
最初にめちゃくちゃ私情なのですが、モチーフになっている張飛が実はあまり好きじゃないんです(好きな方いたらすみません)
上にはいい顔して、下には厳しいっていう面倒くさいタイプなんです。
このルートの翼徳も官吏には甘く、ちょっと自分の部下の意見に耳をかさない感じで、原作っぽさが出ていて。
その点は私の元々の好き嫌いが原因でうーんという感じでした。
部下の裏切りまでセットなので、報いを受けるのは受けますけどね。
でも、基本は無邪気な子どものようだけど孤独な人という印象でした。
裏表がないのは美点でも欠点でもありという感じです。
ルートにはいる時に過去に飛ばされるのですが、得体の知れない本の力や今の状況を深刻に考えず、「帰れる」と言い切って花ちゃんのことすぐに信じてくれるシーンは凄かったです。
そんな風にほとんどが美点ですけど、酒癖がめっちゃ悪くて人が変わったようなところも素ということで、雲長が近づくなというくらいには変貌してました。
お酒を控える発想も最初はなかったですし、酔った時の記憶も全部あるパターンでなお悪い…!
我慢がきかない人なんだなと思いました。
でも過去に、生きていくために悪事にも手を貸したこともあって、そんな厳しい環境でも生き残れたのはなんでも素直に受け入れられる面があったからなのかなと思います。
というか、やりたくない事をやっていたから、反動で自分のやりたい事を今やっているとも取れるなと思います。
あと気にしない性格も大きいのかな。
その辺は大物だなと思いました。
昔は生きることに必死だったはずですし、肉親もいなかったみたいですし…。
家族とか、子どもが当然のように与えられるものをもらうことなく育ったっぽいのはしんみりしました。
玄徳や雲長と出会ってからやっと身内ができて楽しく過ごしていて、大事なものを得られたのかなと思いました。
その翼徳の孤独を知って花ちゃんは自分がどれだけ幸せな日々にいたのか気がつくのですが。
酒癖とかも知った上で、翼徳が花ちゃんと離れるのを寂しがっているのを汲んであげるのがとても良い子だなと思いました。
ハピエンで現代に帰らない選択をしたのも、それだけ翼徳への気持ちが大きかったんだなと感じました。
玄徳の時の恋愛脳も凄かったですが、翼徳相手だと好きは好きでも花ちゃんが大人びてみえて、誰にでも合わせられるヒロインのスペックの高さを見た気がします。
翼徳も花ちゃんを好きになってからは、元の世界に帰っても幸せでいて欲しいと思っていましたし。
花ちゃんの幸せのためなら我慢もできるようになりましたし、その時のちょっぴり苦い感情さえも受け止められるのはかっこいいなと思いました。
部下のこともちゃんと自分で何がいけなかったのか理解しましたし、最後の方はかなり見る目が変わりました!
軍議以外は楽観的に過ごせましたし、翼徳の成長を促したり見守ったりできる育成ルートだったと思います。
翼徳と二人三脚で成長していけそうな先の明るさが良かったです。
Name:子龍
Status:玄徳の部下
CV:石田彰
放浪の旅の途中で玄徳に出会い、その人柄に惚れ込み入軍。
公式サイト
槍に関しては天賦の才能を持つ美少年。
礼儀正しく生真面目でちょっと頭が固く、主人公に対してもかなりそっけない。
玄徳のことを心から尊敬している。
完璧に私の好きな真面目カタブツくんのルートでした。
関羽も本来は忠義の人ですけど、事情があったので子龍に詰め込まれていたと思います。
子龍にとって玄徳への忠誠心が第一でその命令は絶対。
頭が固いからそれ以外の気持ちは二抱と考えて忠義を尽くせてないとか、兵は命令に従うのみで心はいらないとか極端な思考回路の子でしたね。
これがシナリオを進めるとひっくり返るのが本当に至高。
慣れすぎていて展開読めちゃうし、思った通りになりますけど、それでも楽しくてやめられない魔力が素晴らしいです。
(完成に私の趣味です)
序盤から「あなたお守りする」って、食いついちゃうようなセリフを何度も言ってくれますけど。
文頭に「玄徳様の命令だから」っていう理由が隠れてついてくるのが、なんだ仕事かというガッカリ感を突きつけてくる…。
花ちゃんがそれを結構寂しく思ったりするんですけど、でもその人最後はあなたにぞっこんになるから~と、しんみりする場面すらニヤニヤしてたまりませんでした。
子龍ルートに入って過去に飛ばされて、移動のために路銀を稼いだり情報収集をしながら子龍と過ごす期間があるのですが。
子龍には確固たる意志があるからなかなか相互的に疎通するのが難しそうでした。
でもその時間があったからこそ、花ちゃんの戦略を甘いと言っていた子龍がその一部として戦えることを誇らしく思うようになった時は嬉しかったです。
花ちゃんと結構仲良くなってきて、他の武将に色恋沙汰でおちょくられても訳がわかってなかったのはさすがカタブツくんでした。
花ちゃんも困りつつ、恋の自覚はないのがまたお似合いだなと思いました。
玄徳様も絶対微笑ましく眺めていたに違いない…。
そして、ふたりともが自分の「好き」は自覚していくのに相手からの気持ちは全然気が付かないから微妙なすれ違いが起こるのまでがカタブツくんのテンプレ。
ちゃんと言葉にするまで「私だけが一方的に好きなんだ…」みたいな感じも、もどかしいけど萌えでした。
シナリオ最後の益州攻略の時にやっと気持ちが通じるのですが。
子龍が命令ではなく、心から守りたいと思って花ちゃんを助けにきたシーンは大好きなカタブツくんルートの醍醐味がそのまんま演出されて大歓喜しました!
敵に向かっての名乗りも、花ちゃんへの本心の吐露もかっこよかったです。
それからEDに入るときの演出もずるかったですね。
ルートによってそれぞれ歌唱が始まるまでの前奏が違うんですけど、子龍のはセリフ入りでまるで死亡フラグのような感じの…ハピエンなのでちゃんと生き残って結ばれましたけどね(笑)
時代柄仕方ないですが、恋人期間なしのプロポーズされたので、恋人期間もくださいって思っちゃいました。
BADの方はあっさりなお別れという感じでした。
でも、どの終わりもお互いの気持ちを打ち明けられてないので、恋すら始まらずというのが悲しいな…。
もし続きがあったらずっと気持ちを抱えたまま後悔してもしきれなそうだなと思いました。
Name:孟徳
Status:丞相
CV:森川智之
漢王朝の実質的な権力を握り、大陸北部一帯を治める。
公式サイト
女好きなお調子者だが、実は、戦でも外交でも天才的な手腕を発揮する切れ者。
面白そうなもの、珍しいものに目がない。
自分の信念に従い、覇権を狙っている。
共通章のルートを決める選択肢で「甘やかしてくれる人」を選ぶと孟徳ルートに来たのですが。
こんなに詐欺だとは思いませんでした(笑)
孟徳は嘘をつかない人なので甘いのはその通りなんですけど、隠れたオプションが多すぎなんです。
なんというか他人を信じるのはめちゃくちゃ難しいなと思うルートでした。
あと、孟徳の本心がなかなかつかめなくて悩まされた印象です。
孟徳は最初から花ちゃんに興味を持ってくれて、すぐに優しさや好意をみせてくれるので懐が深いのかと思ったのですが。
周りは孟徳に気をつけろと注意喚起してきてなんでだろうという感じでした。
確かに「好き」や「離さない」が心に響いてこないけど、なんでかな~と。
で、孟徳に甘やかされいたら、いつの間にか彼の思うままに囲いこまれていてびっくりでした。
実は、昔信じていた親友に裏切られて殺されかけたことがあって、その時にもう誰にも欺かれないと決意していたそうで。
人を信じない孟徳ができあがってしまったみたいでした。
まぁ戦乱の世なので、その疑心こそが孟徳を守る武器にもなっているのは事実ではあるんですが…。
もうなんか潔癖すぎて超能力レベルの敏感さでした。
信じることについては、玄徳軍はめちゃくちゃ温かい場所だったのを思い知りましたね。
自然に信頼関係ができましたからね。
そして三国志の世界に飛ばされた時、玄徳が無条件で花ちゃんを信じてくれたのは本当にすごいことだったんだなと改めて思いました。
反対に、孟徳は元々裏切られる可能性を誰しもに抱いているから、そうなっても簡単にトカゲのしっぽ切りができてしまう…。
過去の悲劇には胸が痛みますが、敵はともかく好きな人まで疑うのを全然なんとも思わないのは悲しいですね。
でも嘘をつかない人だから花ちゃんへの「好き」も「離さない」も本当で…。
嫌われるのも離れていかれるのも怖いし、不安だから物理的にそうなるように仕向けるのは孟徳の弱さだなと思いました。
プラスして全く人の話を聞かないし、ある意味自分の好き放題にやるサイコパスで病み枠(強い)
そう考えると、よくこの人をCERO:Bにぶち込んだなと思います。
牢屋に監禁とか、妾とかのBADもありましたけど、軽めでしたので孟徳のやばい部分はDの方が発揮されるような気がしました。
(深読み・乙女ゲームのやりすぎかもしれません)
花ちゃんはと言うと、孟徳のことがわからないから「知りたい」を追求していき、時には困惑したり疑われるのを辛く思ったりするんですけど。
全てを知って後悔しても、投げ出さずに孟徳と向き合おうとする姿勢は健気で強いなと思いました。
むしろ信じてくれない人に対して、どうやったら信じてくれるか、と諦めない発想ができるところが凄すぎます。
見放さない時点で、もう結構孟徳のこと特別に想っているはずなんですけど、その辺はスルーなのはさすが乙女ゲーのヒロインでした(笑)
孟徳の「好き」にもちゃんと返事を考えていましたし、常に孟徳のことを第一に行動していました。
孟徳が傍にいて欲しいと思っていても、一回距離を置いた方が冷静になれると判断したり、聞きにくいことでも勇気をだして本人に聞いたりと、意に添わなくてもアクティブにいく所が良かったです。
「へりくだる事をしらない目」と孟徳が言いましたが、確かに花ちゃんが丞相として孟徳に接したことってあまり記憶にないですね。
でもそういう、人として渡り合うことはできても、お互いに信じ合う信頼関係となると本当に難しかったです。
最後の最後まで孟徳のそれが直らなくて…。
相手が信じてくれないから自分も信じていないと気がついて、やっぱり花ちゃんから信じることに踏み込んだのですが。
そこから先は目からウロコでした。
孟徳がしょっちゅう言っていた「好き」が、中身が無く思えていたのがここをきっかけに印象が変わった気がするんです。
申し訳ないが、それまではデートに行こうが、手をつなごうが、どのシーンも甘いけど、不信によって懐に入れてもらえてる感がなくてそんなに萌えませんでした。
が、孟徳が本心を語ってくれて、「好き」にちゃんと温度が入っていたんだなと思えました。
信頼についてずっと考えるようなお話で、ハピエンでやっと孟徳からの信頼もスタートという感じでした。
途中で良いスチルが出ても萌えきれなかったのですが、孟徳の「好き」を知ってからもう一周すると見え方も変わるんだろうなと思います。
2周目こそが本番かもしれません。
(この感想は1周のみのものです)
Name:文若
Status:孟徳の部下
CV:竹本英史
早い時期から孟徳の才を見抜き、その補佐を務める。
公式サイト
物言いは端的で辛らつなところがあるが、不正や無能を何より嫌う。
神経質でやや潔癖症。
孟徳の部下になってから眉間の皺が増えた。
最初は「なんだこの辛辣な木偶の坊」と思いましたが、進めたらめちゃくちゃ良いルートでした!
文若は漢王朝に仕え、適材適所で太平の世を目指しているどこまでも真面目な官吏でした。
頑固と言われるほどの信念があって、目的のために真っ直ぐ生きてきた他人の模範となるような人なんだなと思います。
国の根幹に関わる大変なことをやってるからこそ、国のためにならないことを無能としてきっぱり切り捨てたり、みんながへりくだる孟徳にも意見していたのは意志が固くてかっこよかったです。
ただ、この真面目さが孟徳との意見のすれ違いで文若を苦しめることになったのが辛すぎました。
自分の頭は孟徳しかありえないけど、その頭が仕えている漢王室の血を排除しようとしている…禅譲を巡って対立するんですけど、リアルに中間管理職しんどいなと思って私までおセンチになっちゃいました。
ハピエンに向かう時は仲直りするのでまだいいのですが。
苦しんだ挙句に、BAD EDひとつにつき実際の書物に載っている荀彧(文若)の最期をひとつ回収するのはきついからやめて…と思いました。
(文若の死には謎が多く、書物によって違うんだそうです←調べた)
もしかして貴方もCEROをぶち上げたBADで輝く人…?
また、花ちゃんとの恋愛過程もめちゃくちゃ良かったです。
最初は玄徳軍の間者とか邪魔者とか思っていましたけど、見張りの名目で一緒に仕事をするようになってからの日々は厳しい上司と世話の焼ける部下のよう。
「意味がわからん」とつっぱねられるし、確かに辛辣な物言いもくらいましたけど、文若の根が優しいエピソードを見てからはツンデレのツンにしか見えませんでした(笑)
結構付き合いも長くなって、文若が目に見えて嫉妬し始めてからは一気に楽しくなりました。
花ちゃんは自分の気持ちに気が付いてはいませんでしたが、文若と孟徳の意見が対立している時も、文若に付いて支えてくれましたし、人の話を聞かない孟徳に諦めずに意見を聞き届けてもらう後押しもしました。
文若にとっての要所にいつも花ちゃんがいて、力をくれて、というのがとても良かったです。
辛辣木偶の坊は消え去って、途中から文若にとって花ちゃんいるのが当たり前になっていたのは萌えました。
本人も「当たり前になっていた」って公言してましたしね(ニヤニヤ)
それから、堅そうに見えて恋愛関連はそう疎くないのがなんとも絶妙でした。
例えばスチルの場面だけでも、このゲーム内で一番乙女ゲームの王道を盛り込んでいたと思います。
酒に酔ってヒロインに寄りかかって寝ちゃう、ピンチの時にヒロインを庇う、ヒロインが泣くかもと予見して涙を拭うために顔に手を添える、抱きしめて「元の世界に帰るな」と引き留めてくるetc。
もちろん全部萌え転げました。
結果、ノーマークだったのが嘘のようにドはまりしました。
玄徳軍もストライク多いですけど、文若と言う変化球も真ん中に見事刺さって推しキャラもルートももう1つには絞れないのが確定です。
まだまだゲームの途中なのに…!
文若風に言うと「このゲーム萌えが多すぎて理解不能」(笑)
Name:仲謀
Status:孫家当主
CV:森久保祥太郎
父と兄を相次いで亡くし、若くして孫家の当主となった。
公式サイト
言動はやや乱暴で、ときに子供っぽい部分が見えたりもする。
しかし、他人の言葉に耳を傾ける器量もあり、民や臣下のことをよく考えている。
終始、花ちゃんとケンカップルの様で微笑ましいルートでした。
初対面はガラの悪い俺様でしたが、花ちゃんより年下とあって、子どもっぽい部分が見えてくるとより楽しくなりました。
仲謀と話すときは基本、ヤンキーに絡まれたみたいになる事が多いんですが(笑)
花ちゃんに悪い事をしたなと思った時、素直に「ごめん」と言えないのが意地っ張りだけど可愛かったし、孫家の当主としての尊厳を気にしてちょっと見栄っ張りなところとかも頑張ってるなぁという印象です。
大喬と小喬がおませな子どもとして出てくるのですが、年下におちょくられてプンスカ怒っちゃうのはやっぱりあまり偉い人という感じはしなくてよかったです。
花ちゃんも「仲謀さん」呼びで、いつも「様を付けろ」と本人に注意されてました。
孫家にとっては困るかもしれませんが、威厳がない分親しみやすくて自然に好きになれるキャラでしたね。
本の力で過去に飛ばされてしまった時も、なんだかんだ助けてくれていい人全開でした。
太平道に加担するのは意に反するからとか、全ては帰るために仕方なくと言い訳しつつ、限界まで譲歩してくれてましたし。
身分を隠す為の咄嗟の言い訳で花ちゃんが「仲謀」と呼び始めるんですが、元の時間に帰っても呼び方も話し方も敬語抜きでいいと言われた暁には、もうこれは優しさだけじゃないなと思ってにやけました。
確実に好意からの特別OK出したな…。
でも花ちゃん、結構終盤まで玄徳軍に帰る気満々で、仲謀の内心がなかなか伝わってないのはほろ苦くてトホホ…。
頑張れ仲謀と思いました。
そして、ちゃんと両思いになるまでのすれ違いとその後もめちゃくちゃキュンとして良かったです。
仲謀に本の能力を教えたタイミングで玄徳軍に帰さない対応をされたのは本当に間が悪いとしか…。
仲謀は花ちゃんの事を好きで、誰にも渡したくないがための行動でしたが、花ちゃんは本の力を利用するためと解釈してしまいました。
モヤモヤする中で大喬のせいで事故のキスもしちゃって、いよいよ悲しみに暮れるかというところで仲謀がちょっと強引に告白とキスのやり直しをしてきて、萌え禿げたました。
花ちゃん、寝る時にキスのことを思い出して寝台で転がりまわったらしいです(萌えた時の私と一緒!)
玄徳軍との同盟を結ぶか否かという時も、玄徳の暗殺計画が動いていて、阻止のために仲謀にあまり見られたくないところを見られちゃったりして、絶対勘違い起こっちゃうじゃんという感じでした。
でも、仲謀は初めに告白してキスした時に花ちゃんを待つって決めていましたし、自分の得意分野は領土を守ることだと花ちゃんに気付かされたので戦いを避ける動きをしてくれました。
ヒロインの考えを尊重して動いてくれるって本当にかっこいいし素敵でした。
最後に残るか帰るかの選択の時も、どちらを選んでも認めてくれて。
帰る選択をした悲哀EDは辛かったけど、自分の気持ちを全部抑え込んで帰らせてくれたのはいい男すぎました(泣)
ハピエンはもちろん三国志の世界に残って仲謀とラブラブです!
もう二度とこんなに好きになる人には出会えない、こんなに好きになってくれる人には出会えない、と半身を見つけたような相思相愛の一文がめちゃくちゃ心に残りました。
Name:公瑾
Status:仲謀の部下
CV:諏訪部順一
仲謀の兄の代から孫家に仕えている部下。
公式サイト
亡くなった仲謀の兄とは親友だった。
物腰が非常に柔らかく、優雅な佇まい。
常に変わることのない笑みを浮かべている。
だが感情を一切表に出さないため内面は見え難い。
微笑みの仮面を被って裏工作してる典型的な陰のキャラです。
陽は言わずもがな伯符(仲謀の兄)です。
公瑾はめちゃくちゃ有能だけど皮肉屋で煽り厨、耐性ないとしんどいかもしれません。
言葉巧みにのせられて戦に負けてしまった人もいました。
花ちゃんが仲謀軍に留まることになったのも大体この人のせいです。
帰る・帰れないも公瑾の塩梅で…いい仕事してました本当に!
なんでそこまで尖っているのかというと、執着とも悲願ともとれるようなオールハイル孫家の精神から。
そしてその根源は、親友・孫伯符にめちゃくちゃ囚われているためだと思いました。
昔、伯符と意見が合わなかった時期に毒矢で彼が暗殺されてしまい、公瑾は守れなかったのは自分のせいだと自分を許せないでいたようなんです。
ずっと許さないということは「伯符を殺した公瑾許さない」と思い続けることになりますよね。
実際問題、公瑾は伯符の死を受け入れられないままでしたし、ふと思い返すシーンも何回もありました。
また、琵琶や歌が得意なんですけど、いつも悲しい雰囲気が混ざっていて明らかに引きずっているなという感じでした。
誰も責めてないんですけど、ハピエンで花ちゃんが公瑾の気持ちを本人に向かって代弁するまでは彷徨ってましたね。
花ちゃんの事はというと最初のうちは邪険にしていました。
敵軍だし始末するか、あわよくば孫家が覇権を握るために利用しようくらいには考えていたと思います。
冷たい態度もとられました。
でも、その冷たさは花ちゃんの正面をきる潔さが伯符と重なって見えて。
公瑾の隠している後悔を引き出してしまうから遠ざけようとしていたそうです。
…つまりどちらかと言えば花ちゃんに対する好意から来ていたみたい。
雲長にも遠ざけられましたけど、公瑾のは弱さからくる突っぱねでしたので、理由が全然違うと受け取り方も変わるな…と謎の感動を覚えました。
でも、皮肉屋だから好意とは真逆の行動を取ったりして、なかなか面倒くさかったです(褒めています)
特にグッときたのは、過去から帰還した時に喜びで花ちゃんから公瑾に抱きついて、公瑾が抱き締め返すのを躊躇ったところです。
絶対好きになってるはずなのにまだダメか、と思いつつ、ルートの最後の最後にはその手が背中に回るんだろうな、と妄想がおいしくて悶えました。
(ハピエンはちゃんと抱きしめているスチルありました)
花ちゃんが玄徳を褒めまくった時、得意の琵琶の音が乱れていたのもポイント高かったです。
花ちゃんも何だかんだ助けてくれる公瑾のことを好きになっていき、小喬との婚姻の噂とかとても気にしてました。
公瑾が毒矢を受けた時も死ぬ未来を回避するために頑張っていましたね。
全然未来が変えられなくて、ハラハラしましたけど助かって良かったです。
…毒に苦しむ公瑾が色っぽかったのはここだけの話(笑)
結構ヒロイン特有の綺麗事に切り込んでくる人で、そういう意味でも個人的に好感度も高かったんですけど。
ハピエンの最後の方は毒矢ではなく恋愛に毒されたのか花ちゃんにぞっこんで、完全に心乱された公瑾が拝めて楽しかったです。
花ちゃんがいなかったら公瑾は過去ばかり見ていたでしょうし、この恋は不可欠だと思うのでこのまま何事もなく幸せになってほしいなと思います。
ノーマルだから誰かとの恋愛成就は果たされないルートです。
花ちゃんがトリップした当初から思い抱いた「人が死ぬは嫌だ」、そのために「戦いをなくしたい」という理念を突き通すお話です。
基本は玄徳軍に身を寄せますが、どこにも属さず、乱世を治める立役者になります。
目標のために、覚悟を決めて取捨選択するのはとても潔かったです。
恋している時のように、嫌われたらどうしようとという臆病風は一度も吹かず、本当に勇ましい…!
歴史の流れは、完全にヒロイン至上主義なので玄徳、孟徳、仲謀が何かしら妥協するのも大きかったですね。
誘導されたとか花ちゃんの願いを叶えようとかではなく、自分の意志と漢王朝への忠誠心から折れるという感じですが、なかなか凄まじかったです。
特に、仁と義を重んじる玄徳が、今までのルートだとテコでも動かなかったのに、ここでは時に強引な策を進めたりとか。
そして、進めているとそんなに綺麗事だけでもなく、花ちゃんの理想はとっても難しいものだったんだなと思いました。
文若の犠牲がないと孟徳一強のままでしたし、トリップする本とか、同じく太平の世を目指していた黄巾党の残党の力があってこそ均衡がとれた面もありましたし。
過去に飛んだ時も、玄徳のいる時間に戻るために黄巾党に協力しましたけど、孔明の父の仇に味方しているという複雑なポジションでした。
孔明に関しては、全てのルートで孔明に対して事実上アダとなっているのに、花ちゃんに良くしてくてれているのはなんでだろうと思います。
ただ見込みがあるからではない気がする…。
最後は天子が軍を預かる形で戦を禁じ、花ちゃんの理想が叶いましたし、一応大団円のような終わり方でした。
しかし、後に50年程争いがない世が続いた、と未来が語られていて世の無常を感じましたね…。
全然違うジャンルですが、銀英伝のヤン・ウェンリーの言葉が思い出されてリンクしました。
「恒久的な平和なんて歴史にはなかった。だが何十年かの平和で豊かな時代は存在した。要するに私の希望は、たかだかこの先数十年の平和なんだ。」というやつです。
組織のためではなく、自分と養子の未来のために今戦略を立てている場面だったと思うんですけど。
花ちゃんも完全にこれでした。
一般兵士もそうですけど、知っている顔がいなくなることを怖いとどこぞのルートなどでも思っていましたから…。
玄徳が褒めても謙遜してましたけど、「人が死ぬのは嫌だ」という考え方はやっぱりこの乱世ではオンリーワンですし、歴史上のほんの一時の平穏に向けて頑張ったのがすこぶる凄いなと思いました。
Name:早安
Status:孫家の影
CV:岸尾だいすけ
公瑾の懐刀。
孫文台の妾の子として生まれたが、孫家を名乗る事を許されず公瑾が居場所を与えました。
感情に乏しい。
命令があればなんでもやってのけます。
他の個別ルートよりは少し短めのエキシビションのようなルートでした。
公瑾が玄徳の暗殺を狙って、偽の花嫁に扮させた刺客くんの正体はこの人。
孟徳軍には所属しているものの、孫家のためと言うよりは自分の存在・居場所のために公瑾の命令をこなしている印象でした。
公瑾が何者でもなかった早安に居場所を作ってくれた人という事でしたが、忠誠も庇護も親子感情も何も無く淡々としていましたね。
生まれた時から可哀想な境遇にいて、それしか知らないってすごく悲しい人なと思いました。
花ちゃんとの交流は特段なかったのですが、トリップして黄巾の乱の時代に行った時から徐々にお互いのことを知り始めました。
早安が命令のために何かする度に、花ちゃんが褒めたりお礼を言ったりすると戸惑って。
それがどんどん大きくなって早安に何かを考える余地を与えていく過程が良かったです。
公瑾の狙いを知って、花ちゃんを心配して注意喚起するくらいにはぐらついてくれました。
終盤の方には笑顔のスチルとかが出てきて、だいぶ人間らしくなったなと思いました。
最後に公瑾の玄徳暗殺計画に気がついて、消されかけた時に早安が現状維持を望むか、居場所を捨てて花ちゃんを選んでくれるかで分岐が変わるのですが。
どちらに傾くのか、トリガーはあんまりピンとこなかったです。
花ちゃんが江陵攻略の作戦行動中に思考放棄しない選択をしたらハピエンにいけたので、早安に考える姿勢を見せ続けないとダメなのかなとは想像してますが…。
恋愛の方も、早安は花ちゃんのそばに新しい居場所を見つけた感じでしたが、花ちゃんの方はあんまり好き具合がわからなかったです。
早安の身を案じたりはしていましたけどね。
仲謀軍は離れたので、これから早安が普通を知って幸せになってくれたら良いなと思う終わり方でした。
Name:孔明
Status:放浪者
CV:杉田智和
“賢人”と讃えられる名軍師だが、人をからかって楽しむ癖がある。
公式サイト
人里離れた山奥に居を構え、気ままな放浪生活を送っている。
通称、伏龍先生。
神出鬼没に主人公の前に姿を現しては、的を射たアドバイスをしてくれる。
運命力が強いルートでした。
三国志の世界に迷い込んだ花ちゃんのゆく道を示したり、助けたりしてくれた孔明。
これより過去の黄巾の乱の時世に、孔明から教わったことを亮(子どもの孔明)に授けた花ちゃん。
そして、戦のない世を実現するための約束と、花ちゃんのような軍師の道を志した孔明が時を超えて再会し約束を果たす流れは戦記じゃなく御伽噺かと思いました。
今の孔明が師匠たるのは花ちゃんが関わっていたから、というのが熱いです。
「どんな形であれ必ず出会っていた」と不確定要素を語るのがいい意味で軍師らしくなく。
亮の前から突然消えた花ちゃんとまた会えると信じてずっと思っていてくれたこともロマンチックでした!
そして、亮の目には花ちゃんが最初は天女に見えたらしいんですけど。
戦のない世を願う自分の憧れの姿に見えたのかな?と思いました。
でないと、何年も忘れずにいないし、同じ目的のために同じ職に就いたりしないはず…。
それから出会った時から別れの可能性にも気がついているのがさすがは師匠。
それが正しい理だとわかっているから、あえて花ちゃんを世界にカウントしなかったり、冗談に混ぜて好意をみせたりとひねくれていましたね。
花ちゃんの幸せを願って、帰さないとダメだと自分に言い聞かせる意味もありましたけど。
それは自己完結!
花ちゃんからの好意に気がついていながら勝手に決めるのは良くないし、自分も我慢するばかりは良くないぞ師匠、素直になれ!と何回も思っちゃいました。
おかげで花ちゃんはすごくナーバスになりがちでしたし、やっぱり好きな相手の気持ちを置いてけぼりにするのは奨励できないですね。
(ね、孟徳さん←)
結末はハピエンも帰還EDも、他のルートと違って孔明が本を開いて花ちゃんを自ら送り出そうとするのが。
元の世界に帰還する方は、気持ちを伝えられずに一生のお別れになってしまって虚無でしたね。
でも師匠の本気の「幸せに」を聴けたのは美味しすぎました。
めちゃくちゃグッときた…!
ハピエンの方は花ちゃん自ら帰る道を絶って三国志の世界に残ります。
師匠が堰き止めていた気持ちをやっと伝えてくれますし、花ちゃんも好きですって言えたし、嬉しくなるEDでしたね。
亮の長年の気持ちが実って良かったです。
個別の感想はこれで終了です。
驚くくらいの怒涛の萌え…。
玄徳勢が驚くくらい私の性癖だらけで萌えが渋滞してしにそうでした。
そして、孟徳・仲謀の配下2人のシナリオがとても好きになりました。
自分の主君を乗り越えないと未来が来ないし、その命運に花ちゃんの存在が大きくかかわったのが良かったです。
この人たちはハピエンの後は是非幸せになって欲しいと思いました。
そしてまだ埋まっていない回想や見ていないおまけ要素があるのでこれも楽しみです。
最後まで楽しんでから、評価記事を書きます。
では👋
いつもありがとうございます。
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