この記事は「終遠のヴィルシュ-EpiC:lycoris-」のプレイ後の総評です。
ネタバレは控えています。
こんばんは。
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今回は終ヴィルFDをクリアした後の評価記事を書いていきます。
毎日とはいきませんが週5くらいで1か月くらいはプレイしていました。
内容もボリューミーですし、これまでのFD≒甘いを覆すとんでもない作品でした。
これからプレイする方のなにかの参考になれば嬉しいです。
プラットフォーム | Nintendo Switch各種 |
---|---|
メーカー | オトメイト(IF) |
発売日 | 2023年9月7日 |
CERO | C(15才以上対象) |
シナリオ | 中山智美/卯木悠里 |
イラスト | 読 |
キャスト | 斉藤壮馬/平川大輔/堀江瞬/細谷佳正/八代拓/興津和幸/他 |
公式サイト | https://www.otomate.jp/virche/fd/ |
四方を海と黒き災いの花――リコリス・ノワージュに囲まれた、死神に魅入られた国《アルペシェール》。
公式サイト
《死の呪い》によって23歳までに死に至る国民たちは、長年にわたる研究の末、あるシステムを創り出した。
23歳までに死を迎える肉体を捨て、記憶だけを生き永らえさせる――“記憶のダウンロード”。
“記憶のダウンロード”によって永続的に生き続ける人々は“リライバー”と呼ばれ、短命に抗い続けている。
時を同じくして、関わる者全てが不幸になることから《死神》と呼ばれる少女がいた。
自ら生を終わらせようとした少女の前に現れたのは、《死の番人》だと名乗る謎の男。
番人が誘うのは、この国に巣食う《様々な死の謎》。
その先に待ち受ける絶望と救済の果てに、何を想うのか。
死神に魅入られた国で綴られる新たな5つの物語――
それは、リコリスだけが知る叙事詩。
ゲームの核心に触れる内容は控えていますが、説明上軽度のネタバレはあるかもしれませんのでご容赦願います。
特にまっさらな状態でプレイした方は以降の閲覧にはご注意ください。
よろしくお願い申し上げます。
FDなので糖度は高めにいきたかったのですが、それなりに絶望度も高くて本編の「Error:Salvation」よりはかろうじて甘いかな…?というところに落ち着きました。
(本編の時は★2)
甘さについては、ifの短編集「interlude」で何度かキュンできたことと、「Émotion」の救済EDの後日談で甘い展開もあったことが点数になっています。
でも全員平等に甘くはなく、ルートによって差が激しかったです。
内容は、恋人になった2人が一緒に歩んでいく様子が主に描かれていました。
強い愛とか一途な愛とか、相手を思う気持ちがとても伝わってくるストーリーで、途中で泣ける展開もありましたね。
そしてその甘さをかき消すレベルの絶望もまた「Encore」を中心にご用意されています。
OP曲は「たゆたう花」、ED曲は「Avec toi」「アシメトリー」です。
どの楽曲も月蝕會議さんが担当されています。
静かめの曲ですけど、歌詞には絶望とか死神とか、終ヴィルらしいダークなワードが入っていて世界観全開って感じでとても良かったです。
BGMも前作のドス暗くてダークな曲が良かったですし、新しく追加された「終遠のヴィルシュ -EpiC:lycoris-(曲名)」は凄くきれいな曲で好きでした。
ヒロインのセレスは、始めは特殊な体質ゆえに悲観的でうじうじした部分もあり暗いのですが。
根が優しくて、命への倫理観も普通のとてもいい子です。
今作は攻略キャラと恋人になった後のお話もあり、自分から行動していく場面も多くて凄く良かったです。
攻略キャラは超人3人、神1柱、不死身1人、普通の人1人です(笑)
それぞれ新たな絶望の物語に立ち向かったり、救済を噛み締めたり、全員でわちゃわちゃしたり。
前作同様にとても個性的で素敵でした。
新キャラの漂流者は人柄が凄く良い…。
とあるキャラの祖先だなって感じる点も多かったです。
希望を絶たれても、自分が迫害されても、国や誰かを嫌いにならないように前向きにいるところが好印象でした。
そしてもう一人の新キャラ、スピネルはかっこよすぎ!
さばさばした頼れる姉御肌だし、義理堅いところも好きでした。
あるキャラクターの印象をひっくり返す革命も起こしてくれました。
各ルートのネタバレ感想はこちら。
推しは決めるのが難しいです。
前作から推していたアドルフも好きなままですし、漂流者もスピネルも好感度は爆上がりです。
感覚に共感しやすい人が良くて、この3人にも法則性があるんですけどネタバレになるので理由は秘密です。
Side Story -Interlude-
これは死神と彼らの、秘められた物語。
本編の幕間や【もしも】の物語、そして彼らの過去など、語られなかったストーリーを多数収録。Side End -Encore-
これは新たな永遠の終焉へ向かう物語。死神の少女と5人の男性たちが紡ぐ新たな道。
辿り着くのは新たな絶望か、それとも――。Virche de La coda -Émotion-
これは絶望と救済へ至った【先】の物語。
救済に辿り着いた未来で彼らは何を思うのか。
待ち受けるものは幸福か、誓いの未来か、永遠の救済か。
そして『終遠のヴィルシュ -ErroR:salvation-』の限定版に同梱された小冊子に収録されていた絶望エンドの後日談をお届け。Tradition -Drifter-
これは歴史に刻まれなかった物語。
盟約により、虐げられながらもアルペシェールに黒き花を咲き誇らせたリコリスの守護者・ノワージュ家。
彼らの始祖であり、この国の歪んだ生のきっかけとなった【漂流者】。
死神に魅入られた国を人知れず守護していた救済者たちの一幕。Virche de La salut -Ankou-
公式サイト
これは《死神の少女》と《死の番人》の物語。
死の番人として、長きに渡り死神の少女を守っていた男。
彼が手に入れたのは、少女を幸福な未来へ導くための【鍵】。
――それは波に揺れるリコリスが運んだ、救済。
公式サイトによると引用の5つの物語で構成されています。
Interludeは1話につき5分以内で読めるSSが43本。
Encoreはいちルート2~2.5時間くらい。
Emoyionはいちルート2時間くらい。
Drifterは1時間くらい。
Ankouは8時間くらい。
全部で35時間くらいでクリアしました。
とてもボリューミーな内容になっています。
シナリオは「糖度」でも書いた通り、甘さが含まれるものもありますが、絶望も健在です。
キャラクターによっては本編の「Error:Salvation」以上に辛かったりしんどかったり。
ファンディスクと言えど終ヴィルのダークなワールドがてんこ盛りとなっています。
特に「Encore」は辛かった印象なので、ご自分の絶望許容範囲にはご注意を…!
ifも後日談も全部、本編と地続きになっているので、絶望の展開は変わってもテーマは変わらずといった感じで、ファン向けのおかわり作品でした。
色々と真相を知ったうえでのプレイで、本編とはまた違った感想も持てて面白いと思います。
残酷な表現なども相変わらずでしたが、CEROが本編より一つ下がっていたので、その分ほんの少しだけ緩和されたかなと思いました。
効果音やトマトソース大量の背景などで真っ赤でしたけどね…!
おすすめの攻略順は公式ブログで2通りか紹介されています。
公式の奨励順
・優しい気持ちで結末を迎えたい方
《-Encore-》→《-Émotion-》→《-Drifter-》→《-Ankou-》
《-Interlude-》は箸休めに……。《-Émotion-》の救済エンド後日談が最後でも大丈夫です。・苦しい気持ちで結末を迎えたい方
http://blog.otomate.jp/virche/article/2023/0907-4879.php
《-Interlude-》→《-Émotion-》→《-Drifter-》→《-Ankou-》→《-Encore-》
私は、Encore→Drifter→Ankou→Émotion、合間にInterludeの順番で進めました。
特にEncoreは絶望まみれなので、Interludeのわちゃわちゃやキュンで自分のHPを回復しつつ楽しみました。
DrifterをクリアするとAnkouが攻略可能に。
AnkouをクリアするとInterludeとÉmotionの選択不可だった項目が読めるようになります。
またInterludeの中にもDrifterあるいはAnkouをクリアすると解禁されるSSがあります。
ゆり子のおすすめ攻略順
Encore→Drifter→Ankou→Émotion
ときどきInterlude
イラスト担当は読さんです。
本当にすべての絵が美麗です。
キャラクターに立体感とか温度が感じられるのが好きです。
一枚一枚が芸術作品のようで、スクショが止まらなくなる素晴らしさでした。
スチルは、差分含めて攻略キャラ1人にそれぞれ11~12枚でした。
その他も15枚あります。
合計は89枚でした。
本作は、オトメイト屈指の美麗ダークファンタジー「終遠のヴィルシュ」のファンディスクです。
「――これは永遠の救済へ向かう物語」
キャッチコピーに相応しい救済が用意されていて、本編の救済EDの先を楽しめるFDでした。
また、終ヴィルと言えば絶望!
一般的には甘いイメージのある乙女ゲームのFDの観念を覆して、絶望に絶望を上塗りするしんどい展開もあります。
5つのコンテンツから幅広い系統のシナリオを読むことができて最後まで飽きせんでした。
完全なハッピーを求める方にはお勧めできませんが、終ヴィルの絶望を浴びたい方や素敵なキャラクターたちにまた会いたい方など、作品のファンになった方にはぜひプレイしてほしい1本です。
ここまでお付き合いいただきありがとうございました。
ハピエンありきでBAD EDも楽しめる派なので、どうしても絶望まみれの「Encore」がなかなか進捗が悪かったのですが、最後まで走りきれました。
しばらく絶望はおなかいっぱいです(笑)
ではまた別の記事にてお会いしましょう👋
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