天獄ストラグル-strayside-|ネタバレ感想

こんばんは。
いつもご訪問いただきありがとうございます。
また、やる気ボタンを押していただき感謝致します。

ちょっと前からスパイファミリーにはまっているゆり子です。
ロイドさんの胃を心配しながらも応援しようとグッズを見てみたんですけど、久しぶりに供給過多をみて財布のひもを結びなおしました。←
円盤とぬいぐるみは買う予定ですけど、ほしいものを全部拾ったら本当に火の車になるので、気を付けます。
乙女ゲームでも有り余る供給を見てみたいところですね。
販売会場に入るところから狭き門ですからね…。

お話がそれましたが、今回は獄ストの感想です。

プラットフォームNintendo Switch各種
メーカーオトメイト
発売日2022年7月28日
CEROC(15才以上対象)
シナリオ片桐由摩
イラストさとい
キャスト八代拓/鈴木峻汰/石川界人/斉藤壮馬/古川慎/他
公式サイトhttps://www.otomate.jp/tengoku/
敬称略
プロモーションムービー
オープニングムービー

あらすじ

時は零和XX年。
地獄道と人間道の間で協定が結ばれ、
浅草は亡者達と出会える一大観光スポットと化していた。
そんなある日、
天から下ろされた蜘蛛の糸により地獄の罪人達が脱獄。
閻魔大王は、新人獄卒の娘である主人公に信頼のおける罪人・石川五右衛門達と共に脱獄囚の捕縛を命じる。
主人公と五右衛門達は人間道に下り立ち脱獄囚達を監視するが……
彼らはかつて地獄の罪人だった絲ノ比丘尼の元に集結し罪を帳消しにできる免罪符アプリを配信してしまう。
絲ノ比丘尼の目的は?
そして、天国を約束された人間達の未来は?
天と地を股に掛けたこの世界の運命やいかに!

天獄ストラグル公式サイト

システム

機能名有無
既読/未読スキップ・オートモード
クイックセーブ/ロード
バックログ
チャプター(√又は章毎の途中プレイ機能)
フロートチャート×
選択肢又は未読箇所までのジャンプ
ヒロインの名前変更
デフォルト名呼びボイス
ヒロインフェイス表示
ヒロインボイス×
キャラクター立ち絵の動作(目パチ・口パク等)
ステータス(パラメータ)画面
アイキャッチ
フォント変更×

基本はいつものオトメイトさん仕様です。

パラメータは、シナリオ進行とともに「血因」という信頼度を上げていきます。
選択肢では「判血因」と呼ばれる分岐に関する表示があります。
選んだ後にHappy/BADが表示されます。

クリア後に解放される全キャラクターの手記の他、攻略キャラクターの自己紹介、後日談、SS、天獄ボイスなど様々なおまけがあります。
また、BAD ED後には「EXTRA STAGE」という特殊な演出(後日談)があります。

タイトル画面の「custom」では、トップに表示されるキャラクターやその衣装、背景などが自由にカスタマイズできるようになています。

世界観と共通章の感想

地獄などの死後の世界が舞台となっています。
また、そこと繋がる人間道(現世)「浅草特区」で、シナリオが展開してゆきます。

閻魔凜バナー
主人公は閻魔凜。
閻魔大王の養子で、獄卒学校主席の獄卒見習いです。
言動や目線に気位の高いお嬢様な感じが出ています。
真面目な性格の箱入り娘で、ライターさんのいつものテンプレヒロインって感じです。
父の閻魔大王はテラコヤスでめっちゃくちゃ面白いです。

共通章は凜と攻略キャラが仲間としての関係を築くフェイズです。
いきなりJacK以外の攻略キャラから「犯すぞ」って脅されてめっちゃ凜がかわいそうに思いましたけど。
凜も思ったよりチョロ甘くて、コーヒーやらおにぎりやらにすぐつられていたし、長く男嫌いを豪語していたとは思えないほど罪人との距離の縮まりが早かった気がします。

共通章の時点では深い意味は不明でしたけど、五右衛門はすでに凜に気がある発言をする割に暴言を吐いているものだからちょっとついていけなかったです。
確かに他の人よりは何かと凜の肩を持っていた印象もあるけども…。

ともあれ、彼らは閻魔大王の命令で、脱獄をした絲ノ比丘尼たちを地獄に連れ戻すことになるのですが、赦免状を持っているから簡単には手を出せません。
アレコレと情報収集したり、血闘裁判という特別に許可された戦いを挑む口実を探します。

結構、仲間とも敵とも緩いというか強い対立は見えないというか…朝右衛門にぼこぼこにされたの以外は、街で出くわしてもバトルは起きないし、普通に話していることの方が多いです。
シナリオ全般、ノリとか地獄や罪人たちへのイメージとかいろいろライトな印象です。

キャラクタールート別ネタバレ感想

ネタバレを含む感想です。
攻略した順番に上から感想を書いています。

Attention

以降はネタバレ回避のため【ネタバレ】ボタンを設置しています。
クリック・タップするとネタバレ感想が開きます。
閲覧後の苦情等はご容赦ください。
よろしくお願い申し上げます。

誉那ルート感想

誉那バナー
Profile

Name:村上誉那

Age:享年23歳

Status:等活地獄所属

CV:鈴木峻汰

因島地域の村上一族の一員で、水軍として活躍していました。
荒っぽいイメージですが、根はまっすぐな武人です。

誉那ルートは、自分の武士らしさを保ちつつも、新しい風を受け入れるルートだったと思います。

誉那は、因島の村上一族の一員として生きていましたが、地獄へ行って何百年たっても変わらず武士の心を持つ古風な人でした。
今の現世の人間からするとちょっと面倒に見えるかもしれないけど、とても真っ直ぐで好感がもてる人でしたね。
逆に言えば時代に取り残されたとも言えますけど、厳しい地獄の罰を受け続けても魂が消えない程の未練があるということで…。
それが、武士として村上として成し遂げられなかった「名を残す」ということでした。
単純な強さ、相手をどれだけ切ったかというのが大正義なので、出来なかった自分は弱いと考えていましたけど、頑張ったことを褒めてももらいたくて…。
でも、異国の血が混じっていて仲間外れだからそういう人もいなくて…なかなか悲しくて複雑な男だなと思いました。

過去を垣間見た時に、誉那の母親らしき人から受けた指南があるんですけど。
結構忠実に守っていて、忠義や約束事に厚いのもまさに武士って感じでした。
その中に書物を読むというのもあったんですけど、読書していた本が、ニルアドの紫鶴や笹乞の作品だったのはシナリオライターのはからいかな?
印刷本だから稀モノじゃないですし安心。
というか、今作の現世では既にデジタル書籍が主流なので、誉那じゃないけど時代の移ろいにただならぬ寂寞感を抱きました…。
これだけノベルゲームをしまくってるのに、私も書物は紙派なんです←

まぁそれは横に置いておいて…。

このルートでは、絲ノ比丘尼の一員である那古野山三郎と出雲阿国が対峙する敵として出てくるのですが、山三郎は相手を得たバージョンの誉那のようでした。
近い時代に生きた武士同士、男同士で、似ているところもあって、敵と言うよりは1番の理解者のように感じました。
でも、脱獄者捕縛の血闘裁判(戦闘)は避けられないんですけど、絲ノ比丘尼の唄う救済とか全く関係なくお互いの信念をぶつけ合う戦いだったなと思います。

最初は、誉那が過去の経験からかなり慎重になって不正とかやろうとしていたんですけど、凛との信頼関係とか、藤森くんの頭脳を使ったの戦い方とか、色んなものを知って成長していく姿はかっこよかったです。
あたりが強くて天邪鬼な子どもって印象でしたけど、根は優しくて一本気なことをこの過程で存分に知れたのでめちゃくちゃいいお話だったと思います。

凜との信頼関係の構築は恋愛過程も含んでいるんですけど、両者とも惚れるのは早く、両片思いが結構長かったなと思います。
惚れたのは凜からかな~?
ルート冒頭で、誉那と一緒に浅草地獄屋敷という遊園地のヘルプに入った時、誉那の子どもたちへの対応とか、天真爛漫な笑顔とかを見てときめいちゃってたし。
閻魔大王とか他の仲間とかには早々に勘づかれて、あとは凜が誉那の気持ちに気がつくだけって状態まではスラスラいってましたね。
獄卒と地獄所属の罪人なので、立場の違いから両者とも葛藤してもどかしい期間が長かったですけど。
言葉は濁してるけど「早くやれ」って仲間内に何回も言われるのでその辺は情緒が無かったです…というか凜の真相を知ってからはいたたまれなくなりました。
他人が余計な世話を焼かなくとも、山三郎みたいにプラトニックな関係になるかもしれんだろうと…結局最後には誉那と凜は結ばれましたけどね。

誉那も含め攻略キャラの感情は、もしも文章から読み取れなくても、ステータス画面の血因アンケートを見れば随時更新されていたのでわかりやすいっちゃわかりやすいシステムでした。
ステータスの恋愛のボルテージが上がっても、実際にどう告白するとか、いつ結ばれるとかはわからなかったので、恋愛の醍醐味も失うことなく楽しめる仕様でした。
告白シーンは誉那がめちゃくちゃ潔くて良かったです!

先程の山三郎との血闘で、彼らを無事に地獄に連れ戻せたらハピエン(獄)、誉那が負けるとバッドエンド(天)に分岐します。

ハピエンは、まだ絲ノ比丘尼の件が片付いていないので地獄へは戻らずに人間道に駐留します。
女扱いは慣れてなさそうな誉那なので、付き合った後も照れたり不器用だったりして、かわいかったです。
他にも誉那の、慣れない甘いセリフとか、凛にもらった海色バスソルトに青いバラをお返しするところとか、頑張ってキザなことをやろうとする姿にニヤニヤぜずにはいられませんでした。
藤森くんとの交流で、食わず嫌いだったネットもチャレンジするようになったのも微笑ましたかったです。

バッドエンドは、山三郎の煩悩の力を誉那の代わりに受けた凛の魂が消滅。
誉那も仇を討って後を追ってあっさり終わり…と思ったら、転生してまた別人として出会うところが描かれていました!
夢でぼんやりと前世の記憶を見ていた2人がまた巡り会う運命的な感じでしたね。
私はあんまり悲しくはなかったです。
(天)って書いてありましたけど、さながら輪廻転生EDかなと思いました。

写楽ルート感想

写楽バナー
Profile

Name:東洲斎写楽

Age:享年18歳

Status:衆合地獄所属

CV:石川界人

ちょっと口の悪い人。
生前は浮世絵師として名をはせました。
とてもきれい好きで、拠点を汚したり片付けなかったり掃除が甘かったりすると雷が落ちます。

写楽のルートは彼の過去がかなりしんどいものでした。
苦しい生と救われる死の間で何が正解なのかをそれぞれが探すようなお話でした。

写楽は色男で、衆合地獄にいたのも頷けるような軽い言動が多かったです。
序盤から品が無いお誘いが多くて…でもこの人、人気キャラの匂いしかしなかったです。

過去のトラウマで人間嫌いに陥っていて、誰かと約束したり何かに縛られたりするのが嫌という人間不信から軽い写楽が生成されてしまったようでした。
父には自由に生きろと言われ、母には侍になれと言われて板挟み。
役者になりたかったけど芽が出ず、結局母の薬代のために陰間茶屋務めをしていました。
まぁ所謂いかがわしいお店なんですけど、生活のために男と寝たことのあるキャラを攻略するのがダメでしたら、写楽ルートは厳しいと思います。
念のため、誰かが同性の誰かを好きというものではないです。

これだけでも写楽は辛かったと思いますけど、やってくるお客さんに自分で死ねないから殺してと頼まれてそうしていたんですよね。
写楽自身も救いを求めていて、お客さんを救うことで自分もそうなれたような疑似体験でなんとか自分をたもっていたそうで、写楽が壊れなくてよかったなと思いました。
…個人的には陰間茶屋の茶飯事の詳細は説明しなくてよかったと思います。
フィクションといえど、性的屈辱や被害体験を本人発信でありありと書く(言わせる)ってイカれてるとしか…せめてぼかせよと…言葉が悪くてすみません。

絵を描く前の写楽は世の底辺をはって辛酸を舐めまくっているので、優等生で箱入り娘の凜のことはさぞ相容れない人に見えていただろうなと思います。
最初は酷い揶揄とかも多かったですし、血因もなかなか上がらなくて大丈夫かなって…。
まだそんなに仲良くないのに、写楽が絲ノ比丘尼直々に勧誘とかも受けてヒヤヒヤしましたね。
写楽の過去と自分のやっている救済が似ているから、仲間意識を抱かせようとか、生前に朝右衛門に処刑された同士とか共通項を持ち出してきましたけど。
絲ノ比丘尼が写楽にこだわる理由はわからなかったです。

あと、この件に巻き込まれた一般の人たちの、記憶を消す消さないなど、生きていく上でどうした方がいいんだろうという難しい問いもありましたね。
処理してくれたのはのの先生でしたが、生前の写楽のお客さんのことも含め、考えさせられるものだったのは間違いないです。

凜との恋愛過程や信頼関係は、段階を踏むと言うよりは、きっかけがあって写楽の心が一気に開ける展開でした。
いつもは凜を翻弄してるけど、たまに無意識の不意打ちをくらって照れたり動揺したりする写楽は可愛かったです。
凜は男嫌いと言いつつも、速攻で絆されていたかな…。
心を先に開いていたのは凜で、相手の恋愛感情に先に気がついていたのは写楽で、色んなしがらみを乗り越えて両思いになれたのは良かったです。
制服デートは楽しそうでほっこりしました。

また、このルートは写楽が端から朝右衛門狙いでしたので、血闘も必然とそうなります。
2回もボロ負けしちゃうのですが、その都度、写楽に足りないものとか、写楽自身がなんの未練があって消えずに地獄にいたのかとか、彼のこれからの進展を見つけるきっかけにもなりました。

3回目の血闘で朝右衛門さ倒せばハピエン、負ければバッドエンドに分岐します。

ハピエンでは、朝右衛門と絲ノ比丘尼を地獄に戻すことができてひと段落。
まだ油断はできないけど、写楽と凜も消えずに済んで心置き無く恋人ライフを楽しんでました。
ずっと言い続けていた「俺と寝ろ」も気持ちの入った合意の元で叶いましたし、まぁめでたしなのかな。
個人的にはこのセリフ好きになれないんですけどね。

バッドエンドは、やっぱり転生しているみたいでした。
前世では凜の方がひとつ年上でしたけど、今度は写楽の方が年上で、巡り合っていましたね。
出会っていきなりホテルに誘うのは写楽らしいといえばらしいですけど、現世の人間で女子高生にそんなセリフは完全にアウトです。
魂緒、今すぐ写楽にかみつけ!と思いました。

菊之助ルート感想

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Profile

Name:宇賀菊之助

Age:享年17歳

Status:黒縄地獄所属

CV:斉藤壮馬

石川五右衛門に憧れていた盗人小僧。
煩悩の影響で、大食漢で、能力が安定していなくて時々狼化してしまうこともあります。

菊之助ルートは、能力の煩悩せいで振り回され続けた悲しい兄妹の物語だったなと思います。
でも、阿国の三途の川の言い伝えのように背負い・背負われたい人が2人とも見つかって、良いルートでした。

菊之助は狼化、妹の薊は猫化する煩悩を宿していたのですが、そのせいで幼い頃に両親を殺され、2人もひどい仕打ちを受けました。
それに耐えて逃げ出したのですが、道中で生き別れ?死別?してしまいました。
菊之助的には、逃亡中に薊が撃たれて死んでしまったから、苦渋の決断で一人生きる道を選んだのですが、薊から見ると置いていかれる裏切り。
薊は土壇場で煩悩が完全に開花して、最後の力で追手を倒して食らって、神仏を呪い、焦熱地獄へ落とされるほどの罪人になってしまったんです…。
惨すぎてなんと言ったらいいのか…って感じでした。

菊之助は、そのことを知らないまま薊の幸せをずっと願っていたんですけど、薊は過去のトラウマから兄も人間も大嫌いなので、なかなか分かり合えず辛かったです。
菊之助は自然と人助けできるような悪になりきれない人だし、薊は本当に何も悪くないし、なんでこうなったのかな…って泣きそうになりました。
薊が望んでいた「普通」を手に入れようともがいているのが敵である絲ノ比丘尼の元っていうのも、ものすごく皮肉だし地獄に呼び戻し辛いだろうなと思いました。

また、菊之助の恋愛も、この薊の事情と凜への気持ちの間でずっと揺れ続けるような感じでした。
薊を気にかけてくれる凛に惚れたのは早かったんですけど、どちらも守りたくてもできるかわからない不安と戦っていたのかなと。
惚れるのは早く、恋人になるまでに多大なる時間がかかる…このゲームの特徴ですね。

閻魔大王に喝を入れられるまでは、凜に他の男を紹介するなんてことまで言っていましたし、自信もなかったんでしょうね。
「なんでも守れる(できる)と思うのは傲慢」というセリフがあるんですけど、他のルートでは誰かが凜を叱咤するセリフですが、このルートでは凛が菊之助を鼓舞するために使っていたのが印象的でした。
菊之助も薊も凜より年下だから文字通り「お姉さん」っぽく描いたのかな…?

何はともあれ、閻魔大王やのの先生のわかりにくい手助けで菊之助の心が凛に定まってくれて。
凛もちょっと乙女チックに、泡形の自分と人魚姫を被せて見たりしていたので、二の舞にならないような王子様(菊之助)が見つかって良かったです。
でも、薊を諦めるということではなくて、説得で地獄へ戻るように努めます。

ハピエンでは、藤森くんが大活躍!
薊のファンだったのですが、薊が嫌うようなゲスいファンじゃないのが伝わったのか、ちょっとだけ薊がデレました(かわいい)
展開的にはご都合主義もありますけど、地獄へ戻ったあとも生前の状況から情状酌量があって、藤森くんとのこれからにも期待できる感じでしたので、今度こそ幸せになって欲しいなと思いました。
もちろん菊之助も凜と結ばれて良かったです。
最後、甘えるように抱きついていた菊之助はめちゃくちゃ可愛かったです…!

バッドエンドは、胸くそ悪い薊のマネージャーに売られてしまい、凜も薊の心中に巻き込まれます。
そして、転生したらまさかの姉妹になってました。
で、突然消えた凜を菊之助がずっと待ってくれていて、浅草地獄屋敷でまた巡り会いました。
ただ、菊之助だけ転生してなくて記憶があり、凜たちは忘れている状態でまたこれからが始まるので、菊之助がしんどい思いするのかな〜と、ここはバッドエンドらしく悲しくなりました。
救われないけど、せめて待った十余年は報われたと思いたいです。

JacKルート感想

JacKバナー
Profile

Name:JacK

Age:???

Status:人間のシンガーソングライター

CV:古川慎

絲ノ比丘尼に与する人間。
「√ジョード」という絲ノたちが配信するアプリの広告塔などを務めますが真意は不明です。
地獄に興味を持っています。

最初はミステリアスな雰囲気を感じていましたが、蓋を開けると若干中二病のヘタレで、思わぬ面白男でした。

JacKの設定にもびっくりでした。
本名は今井綴之丞で、五右衛門と同時代の人。
死にかけた時に、のの先生を殺しかけたがために命日に殺されて生き返り続ける呪いをかけられてしまいました。
死んでも死ねないまさに生き地獄…のの先生の悪趣味と閻魔大王もドン引きするキチガイぶりはもはやネタでした(笑)
そして、五右衛門や誉那とも因縁があって、少なからず恨みがあるので嫌がらせで絲ノ比丘尼に手を貸していました。

五右衛門の攻撃も避けられるし、かなりの剣の使い手でもありましたし、何より(知らなかったとはいえ)小野篁に斬りかかれるくらい勇ましいのに、好きな人の前では意気地・甲斐性・根性無しの三拍子です。
死ねなくて、相手を見送ることしかできないから怖がっていたのはわかります。
でも、凛との恋愛過程でお互い利用しようと近づいたのに恋をしてしまって、いいところでいつも臆病風を吹かすのは大変にもどかしかったです。
冷たくされるシーンとかもあるんですけど、肝心なところでヘタレて逃げるの知ってるから「んもぉー!」って何回もなりました。
あと、時々抜けているのが本当に憎めなくて、可愛かったです。
愛されキャラだと思います。

凜の方は、五右衛門達が好意的に止めてくれているのにバンバンJacKに近づいて最初はイケイケでした。
でも相手を利用することとか向いてない子なので、すぐのせられて絆されてたな~と思います。
お抹茶点ててもらって、浅草地獄屋敷でデートして…うんうん。
他のルートもそうですけど「断じて違う」とか「決して違う」って言いだした時はもうハマった時だと私もいい加減学んだので、JacKに落ちたのも早かったです。
惚れると凜もだんだん臆病になっていって、JacKと似た者同士だな、お似合いだなって思いました。
罪人たちのように一緒に住んでいなかった分気軽に会えないので、作中一番に恋愛悩に駆られていた気がします。

まぁ、JacKの背景が知れたところで、身を隠すためと、のの先生の件で同情されて拠点にみんなで同居になるんですけどね…!

また、このルートで敵として登場する巽巳一星は一番やりにくい相手でした。
顔の怪我で表舞台から消えていたけど、絲ノ比丘尼の奇跡によって復活した俳優。
多少煩悩に近い力も与えられているから、自身が演じた正義のヒーローとして浅草の悪者を倒してまわるんです。
しかも、本人は良い事をしているので誰が見ても「正義」だし、正真正銘普通の人間なので地獄組は手を出せなくて…。
そうこうしている間に一星にとっては縋っている奇跡を消しにくる存在である凜をターゲットにしてしまいます。
いつも思いますけど「正義」という言葉って本当に難しいですね。

一応人間同士ということでJacKと一星の戦いにはなるんですけど、のの先生への贖いも含まれていたし、のの先生本人が乱入してくるし、誰と誰の血闘?って感じでした。
多分、地獄組では手を出せない一星をJacKが代わりに止めることと、逃げの一手だった綴之丞が力を使うことから逃げるのをやめることが贖い…?
のの先生を傷つけたことで、力で傷つけることと守ることがわからなくなったと言っていたし、結果的にも守る方を採るのが正解かな。
何百年も変えられなかった自分を変えられたのはよかったのですし、JacKが守りたいものを守るために消えないって決心するので、そこは男前でした。

一星の止め方は雑だったな。
VSのの先生までの前哨戦って感じでした。
他にものの先生が秘密裏に綴之丞の力量を測っていたりとか、色んなものが混ざっていて混沌とした一戦でした。

JacKは好きですけど、この「正義」云々が出てきてからの流れはあんまり理解できないし腑に落ちなったですね。

ちょっと色々急ぎ足でしたけど、ハピエンではJacKの頑張りのおかけで一星が絲ノ比丘尼の元を自分から抜けてくれます。
JacKはと言うと、やっと死ぬことが出来て無間地獄所属となり、新しく五右衛門たちという仲間を得ました。
そして、凜の前で男になれました。
1回手を出そうとしてやめちゃったやつの「続きを」ってなった時は萌えましたね~!
別れに怯えない本当の恋ができて、本当にこちらまで嬉しくなりました。
JacKルートは死んだ方がマシという言葉がとても似合う…。

バッドエンドは、お互いに好きなのに意気地・甲斐性・根性無しが災いして「好き」と言えずお別れしてしまいます。
凜は脅されて一星の妻になっちゃって、急に一星の横恋慕のお話になって、なんじゃこれって感じでした。
凜だけ魂が消耗して転生し、また綴之丞と巡り会うのは会いますけど、凜は普通の人間なのでどう恋したってまた綴之丞が置いていかれる別れが来ちゃうじゃん…惨い…。
のの先生、そろそろ許してあげてと思いました。

五右衛門ルート感想

五右衛門バナー
Profile

Name:石川五右衛門

Age:享年28歳

Status:無間地獄所属

CV:八代拓

仲間に甘く、みんなを引っ張るリーダー的存在です。
天下の大泥棒と言われていますが、極悪なイメージとは程遠い人です。

五右衛門ルートは感想を書くのを放棄しようかと思いましたけど、意地で何とかします。
それくらいショッキングな真相が含まれているルートです。

まず、五右衛門が共通章で凜を「愛している」と言った件は、生前に惚れてずっと好きでいるという彼の気持ちの強さでした。
団子屋だった凜を抜け忍だった五右衛門が好きになって、通い詰めていたみたいです。
凜は近くの山に祀ってある閻魔大王の偶像にもお団子を備えていて、大王本人もそれが好きだったので、地獄に来た時彼の養子になる因果のひとつになったようですね。
五右衛門は凜の好意にも気がついていたけど、髪に花を差したくらいの距離感までしか詰めてなくて、それでも何百年も愛が続いたのは凄いことだと思います。
そうなると「犯すぞ」の脅しがますます意味不明になってきますので、なんでみんなに混ざってそんな言葉を遣ったのか…?

凜は盲目になってしまったので、婚姻も破棄されてしまい、気持ちも世界も暗く閉ざされていた時に出会ったのが大五郎(五右衛門)でした。
顔はわからないけど、大泥棒だとわかっていたけど、自分とは真逆の自由な五右衛門に憧れてたんだろうし、好きになるのもわかります。
2人の穏やかな時間が続けばいいのになって思うほど、恋愛的なシーンでは作品の中で一番好きだったかもしれません。
結局凜が五右衛門を思って嘘をついたから悲恋になりますけど、相手を思いやっている感じがすごくあったし獄卒殿より好感が持てました。

でも、凜は悲惨な死を遂げます。
四鹿という、五右衛門の忍者時代の義兄が、五右衛門への当てつけで非道の限りを尽くして物凄く惨かったです。
里を売るし、五右衛門も売るし、凜のことはレ〇プして56す…選択を過ったバッドエンドでもなんでもなく、こんなデフォルトをつけられているなんて凜がかわいそうすぎて、これ以上ゲームを続けるか本気で悩みました。
自己投影プレイングの人はもっともっとやってらんないと思います。
共通章のときの自分の考えこそチョロ甘でした…。
キャラクターからの数々のセクハラ発言とか…凜が記憶喪失だったとしてもそんな言葉を被害者に浴びせる無神経さに恐怖を覚えました。
書いた人はサイコパスですか…?

という感じで、すべてを吹き飛ばすくらいの特大インパクトが待っています。
なんでもOKな人じゃないと厳しいと思います。

今の凜と五右衛門との恋愛は、過去のことがあるので、恋愛過程というよりはだんだん記憶を取り戻す過程でした。
過去の事実が事実なのであとからうすら寒く思える点もないとは言えませんが、凜の作った味噌焼きおにぎりを食べて、昔を思い出して感極まって泣いている五右衛門は好きでした。
五右衛門ってメンタル強いから基本的に弱いところは見せないんですけど、初めてみせたシーンだったのでグッときました。
記憶のことは思い出してほしくない体裁でしたけど、この辺からうっかりが始まるのでやっぱり自分を見てもらいたい本音もずっと持っていたのかなって思いました。

それから絲ノ比丘尼の目的も判明しますね。
彼女も過去の経験から、神も仏も救ってくれることはないから、天道の秘密の扉の向こうにいるとされる仏の座に自分が着こうと企んでいたんです。
絲ノには同情できますし、なんなら女性として幸せになってほしいと思えましたけど、そちらサイドに四鹿がいるのでアウト。
最後は閻魔大王の手で全員地獄に連れ戻されましたけど。
地獄って罪人を反省させるところでしたよね、反省してなさそうな人いたのでなんだかな~って幕引きでした。

ハピエンは、大団円のような感じで、人間道に駐留してこれからも浅草の平和を守っていく感じでした。
でも気になったことがあって、SSまで読むと五右衛門は凜を一番大事に思っていますけど、四鹿へ向けるべき責めを自分に向けているんですよね。
四鹿が過去の惨事を作った張本人なのに、原因は五右衛門だと発言しているのを本人が無言で認めちゃっているようにとれて悲しいです。
擁護とまで言いませんけど、仲間に甘い弊害が一番出てほしくないところで出ている気がしました。

バッドエンドは、五右衛門と凜が閻魔大王によって強制的に無瞑にされ、転生して再会しました。
仲間たちもずっとそれを待っていたみたいで、2人の再開も自分たちとの再会も喜んでいました。
別人になっているってわけだから、胸糞悪い過去を考えると五右衛門バッドエンドも他のバッドエンドもそういう意味でも清々して悪くないです。
五右衛門と再会したときに前世の記憶が潜在的にありそうな感じでしたので、前世は思い出してほしいが前々世は絶対忘れて…というか事件の日をなかったことにして、とまで思っちゃいました。
複雑です。

あとがき

一言でいうと、人を選ぶゲームだなと思います。

男色云々は流せますけど、本人に直接的な言葉で被害体験を語らせるのは気になりました。
過激な部分については、いくらフィクションでもCS乙女ゲームでこんなの扱うか?と疑問ですし、限度や節度があると思いました。
CS乙女ゲームって女性視点で男性との恋愛を楽しんだり、男女のCPに萌えたりするゲームだと思っているので、女性をとことん虐げたり差別したり、被害の体験を語らせたり…はっきり言って求めていないし、別のジャンルで追求してくれないかなと思います。
時代や現実の生々しい表現をしたかったにしても、そもそも二次元用の歴史上の人物はデフォルメされているものですし、仮想と現実がアンバランスです。

ショックだった要素のインパクトが大きいので、悪い感想が目立つ記事になったかもしれませんが、もちろん楽しめたところもあるし、好きなキャラもできました。
悪いことばかりでないのは確かです。

ここまで読んでいただきありがとうございました。
次回は評価記事を書きたいと思います。

では👋

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