Blackish House sideA→|ネタバレ感想

この記事は、ブラキッシュハウスsideAをプレイした感想です。

こんにちは。
いつもご訪問いただきありがとうございます。
また、やる気ボタンを押していただき感謝致します。

ツイッターのFF様と念願のゲーム貸し借りを果たし、お借りしたブラハをプレイしてきました。
前々から過程がいいとは聞いていましたが、なかなか購入もできていなくて…。
FF様が「宇賀神澪が私の石川界人の原点」と、激推しでプレゼンくれてめちゃくちゃ気になって仕方なくなりました。
本当にありがとう。

プラットフォームPC(Windows専用)
メーカーhoneybee black
発売日2016年8月26日
対象年齢全年齢
シナリオEdgeWORKS/柚子みかん/もち大福/他
イラストカズアキ
キャスト石川界人/柿原徹也/前野智昭/立花慎之介/広瀬裕也/寺島拓篤/木村良平/蒼井翔太/他
公式サイトhttps://www.honeybee-cd.com/BlackishHouse/sideA/index.html
敬称略
オープニングムービー

あらすじ

SideA
自分を持たない女優のヒロイン。
彼女は宇賀神澪、姫崎藤吾といった世間で話題の役者が勢ぞろいする黒曜芸術高等学校に通っている。
学業と平行しつつ女優業に励んでいた彼女だったが、ある日所属している星月プロダクションの社長から招集がかかる。
そこへ向かうと、役者の久世円、声優の椎葉剛など、あらゆる業界で活躍する芸能人達が集結していた。
そこで彼女達は、社長からある課題を言い渡される事に……。

公式サイト

システム

機能名有無
既読/未読スキップ・オートモード
クイックセーブ/ロード
バックログ
チャプター(√又は章毎の途中プレイ機能)
フロートチャート×
選択肢又は未読箇所までのジャンプ×
ヒロインの名前変更
デフォルト名呼びボイス×
ヒロインフェイス表示×
ヒロインボイス×
キャラクター立ち絵の動作(目パチ・口パク等)×
ステータス(パラメータ)画面×
アイキャッチ×
フォント変更×

スキップも早く、シーン毎の再生も可能です。
プレイするのに不便は無いです。
クリアするとそれぞれおまけの後日談も読めるようになります。

共通章とヒロインについて

INTRODUCTION
個性も、それを引き立たせる容姿も才能もあるけれど、すべてを持っているが故に周りの事を考えようとしない彼らは、全員性格がブラック。
彼らが所属する芸能事務所”星月プロダクション”は、そんな彼らに見切りをつけて、全員を一箇所に集め、ひとつの条件を突きつけた。
それは……
全員で共同生活をし、力を合わせて半年後に控えたミュージカル公演を成功させる事だった。
もし、これが失敗に終わった場合には全員の契約を切り、二度と芸能界で活動できないようにするという。
共同生活をする場所は、華やかな彼らが住むには似つかわしくないオンボロアパート。
期間は半年。
集まったメンバーは、役者、ダンサー、声優、歌手、モデルとジャンルはバラバラ。
そのうえ、誰もかれも”超”が付くほど我が強く個性的。
そんな彼らの中に放り込まれた、自分を持たない女優のヒロイン。
彼女が、半年後彼らと共に見る景色は一体どんな景色なのか――

公式サイト

主人公の雛は自己主張が少なく自分の意思がないタイプ。
孤児院で、全員が平等に扱われる環境で育ったために自己主張することに抵抗感があるようです。
周りからはクールで醒めているように見えているようで、何かに打ち込む人には見えない様でした。
恋愛は経験がなく、難聴鈍感で箱入りな感じです。

集まった問題児を集団には、呼ばれていない幼馴染の悠翔も脚本・指導役として参加します。
いきなり全員で一致団結か無理なので、中間舞台としてシンデレラを演じる機会を提案してくれてます(これが終わるまでが実質共通章)

久世兄はかなり反発的。
剛は参加はやぶさかではない感じ。
姫崎は読めない。
俺に命令するな系の宇賀神も協調性こそないものの、悠翔の言葉は無視しきらないのがかなり気になります。

シンデレラの稽古中にもそれぞれの心情の変化がありますが、一番大きいのはヒロインでした。
自分が無いことを常日頃から指摘されていて、演技力はあるのにキャラクターの中身が伴わないことに悩んでいました。
でも、この舞台を経験して自発的に何かやろうとする様になりますし、何より役者として本番に緊張したり、失敗に悔しがったりする当然の感情をやっと知れたというのが大きかったです。
そして、問題児たちに演技面は認められてほんの少しだけ協調性が生まれて距離が縮んだかも?というところから個別ルートに分岐します。

キャラクタールート別ネタバレ感想

Attention

以降はネタバレ回避のため【▽ネタバレ】ボタンを設置しています。
クリック・タップするとネタバレ感想が開きます。
閲覧後の苦情等はご容赦ください。
よろしくお願い申し上げます。

椎葉剛ルート感想

椎葉剛アイコン
Profile

Name:椎葉剛

Age:22

Status:声優

CV:前野智昭

家族以外の女性を前にすると恥ずかしくなってしまう極度のあがり症。
半径1メートル以内には近づくことはできません。
しかし、優しく面倒見の良い面を持っていて、気分屋のセラや喧嘩っ早い久世兄に懐かれるほどです。

女の子苦手マンの克服物語でした。

ちょっとでも雛が近づこうものなら慌てふためいて「近づくな!」の定型文が返ってきます。
いつもいつも剛の照れ顔立ち絵が拝めるのでその点はgood。
ただ、定型文のテンドン回数が多いので、後半になればなるほどそろそろ甘いセリフも欲しいなと思いました。
やりとりそのものは基本楽しかったですけどね!

そんな剛に、雛は嫌われているのかと何度も気にするのですが、雛じゃなくて「女」がダメなんですけど拒絶の言葉ばかり聞いていたらそう思っても仕方ないのかな…鈍感ですしね。
でも、シンデレラの舞台を経て、コミュニケーションが大切だと思った雛。
それを聞いた、セラと久世兄が面白い半分で恋の要介護をしてくれる様になります。
この2人も最初は反発が凄かったのに、剛ルートになるとナイスアシスト連発で、おふざけしつつも仲間意識もできたのかなって思えて良かったです。
剛と2人になる場を何回もセットしてくれるし、雛が折れそになったら相談に乗って押せ押せ作戦を提案してくれるし、頼りになります。

でも、剛とヒロインは距離を縮めるのがまことに亀の歩みでガックリしましたよ本当に!
なのに、雛が剛に押せ押せになってからはただ2人の世界を見せつけられている状態で矛盾が甚だしい!
ハピエンでくっつくのがわかってるからこういう見え方になるんでしょうけどね(乙女ゲーマーあるある)

剛の部屋に行ってゲームして寝落ち、お互い寝顔を盗み見て褒めるくらいなのに「友達」になるところからスタートしたのは笑うしかなかったです。

その後も文化祭でメイド喫茶をやることになって、剛を夢中にさせるためにメイドを「役」として成り切ろうとしたり、結構友達の概念からズレていきます。
雛にしたら仲良くなりたい一心なんですけど、明らかに第三者が聞くと剛を落としに行ってるそれなんですよね。
友達の概念もズレてる…?
清々しいほど鈍感を貫いていて私はもどかしかったです。
セラたちと一緒にクスクス笑う余裕が欲しかった…。

それから文化祭までの期間は剛がちょっと可哀想でしたね。
雛が押せ押せでいくのは良いんですけど、かなり絡みがしつこくてストーカーぽかったんですよね…。
「近づくな」だけでもそろそろどうにかなってほしいところだったんですけど、まさか悪化してウザがられる域まで行ったのはやり過ぎでした。
拒絶の言葉を聞くまでやり続けていたし、おせっかいと鈍感は紙一重ですね。
ヒロインが反省する子だったので大丈夫でしたけど、危うく自分の気持ちの押し付けで剛の気持ちは無視していたのかと思って、ブラックの仲間入りさせるところでした(危ない危ない)
でもここの頑張りが一番重要なので、強引にでも必要だったのかなぁとも思いました。
剛が優しかったのと、欠点克服を諦めなでいてくれたから最後に実った感じもしますけど。
あと、雛の存在が当たり前になっていた慣れもあったかも…慣れって怖いですね。

で、剛は文化祭を見にいくことは嫌がったんんですけど、雛のメイド喫茶を剛のために頑張る姿を見て、来てくれることになります。
それでやっと雛の手を握れるまでの進歩が目に見えて感無量でした。
しかもお化け屋敷で雛が怖がって、というベタな感じでグッと物理距離が近づく…萌えるしかなかったです。
ずっとヒロインの一方通行だったのが剛からも関わってこれる様になったのは大きな収穫でした。

そして、雛もようやく自分の気持ちに気がつくフェイズがきます。
剛のために、今度は剛の初恋泥棒のキャラクター・エリーのコスプレをして荒療治にかかります。
しかし、エリーとして見られていつもの拒否反応をされるのは辛い…。
思い悩んで、友達の杏に勧められたスタ○カをプレイして、剛に自分を見て欲しくてエリーに嫉妬していることに気が付きます。
乙女ゲーから恋を学ぶヒロイン(笑)
しかもハードがないからって剛の部屋に侵入してゲームするって、もうそれただの友達のムーブじゃないんですよね…。
恋を自覚した瞬間、雛の行動が以前の剛みたいになっちゃった時はお似合いすぎて付き合うしかないと確信しました。

キスも雛からで、クリスマスの舞台が成功するまで言葉での好きはお預け。
待てを食らったのに言葉で聞くまで確信を持たない剛も剛。
やっぱりこの2人の歩みって亀さんです。
ちなみにバッドだと、このキスを悪く解釈され、軽い女認定を受けてジ・エンドです。
剛のベッドで寝落ちるのはOKだったのでびっくりしちゃいました。
寝落ちされて、雛に男として意識されていないことを気にしていた剛さんはどこに行ったんでしょうね…?

ハピエン2つ?はどちらも事務所残留が決まり、舞台後に剛の気持ちが聞けます。
最初はウザいし変人だと思われていたけど、やっぱりしつこい押しと頑張りに負けた感じでした。
抱きしめてゼロ距離で言ってくれるのはもはや恋愛だけでなく全ての集大成の様で、感動よりも「長かった…」って感想の方が大きかったかも…。
でも、インパクトがあって中毒性の高い女にハマってしまったって台詞はオタクの告白っぽくて良きでした。
近づけないから撮れないだろうと思っていたプリクラを撮るエンドとアパートメンツに交際宣言するエンドがありまりたけど、交際宣言のほうが好きです。
剛からのキスがあるのが最高でした。

久世円ルート感想

久世円アイコン
Profile

Name:久世円

Age:高校1年生

Status:役者

CV:立花慎之介

喧嘩っ早いトラブルメーカーで、芸能人としてのスキャンダルの心配も絶えません。
しかし、関わってみると芝居にとても熱心な面も…。

まさかの運命ルートです。
そして円と華純の過去がしんどすぎるお話でした。

共通章から喧嘩ばかりだし、何事も役作りのための経験と言って酒もたばこも女遊びもやるし、多分好きになれんだろうなと思ってプレイしてました。
件のシーンではモブ女の喘ぎ声に音入ってて爆笑しちゃいましたよ!
しかし、ルートを進めれば進めるほど円が男前に見えてくる不思議現象待ったなしでした。

最初のシンデレラの舞台は乗り気でなかったけど、雛が格ゲーで勝ったのを口実に参加してくれます。
素直じゃないな~と思いつつ、約束はちゃんと守るし演じること自体は楽しいと思ってくれているので、ハードルが下がりました。
雛の演技もよかったところは褒めて役者として認めてくれたし、なんかもう序盤から甘い雰囲気も醸し出していていました。
河原で花火を見つつキスしそうになったシーンは不覚にもキュンでした。
「手を繋ぐ以上」のことがてんでわからない雛はかなりやばい…ですけど、恋愛を知る過程があるのでこのルートでは難聴鈍感が必須な気もして許すしかなかったです。
そして、剛の次にプレイしたのもあって、円の距離感が100倍近くてバグを起こしそうでした(私が)

でもそれからスキャンダルが起きそうな事象がたくさん出てきて、個人的には好感度が急降下なんですけど、雛は円が他の女といるのを見てモヤモヤしていたので、もう恋愛に片足突っ込んだなって感じでした。
役者として惚れたのかとも思いましたけど、昔に円と会った夢を途中でみたりするから、潜在的には役者方面ではないかなと解釈してます。

で、円がスキャンダラスなのは先に書いた通りなのと、根底に久世財閥の跡取りとしての円と切り離して「ただの円」でいられるからというのもありました。
役者は後に辞めないといけないから、生き急いで経験値を貯めてる感じ…?
自分が傷つくのが怖いから自分を守るために好き勝手をやっている節もありますけど、今しかないから刹那的に生きている印象でした。
(誰にも迷惑かけてないはさすがにブーメラン)

円ルートでは、雛を主人公に恋愛がテーマの舞台に出演します。
その主人公・マリナを好きだけど結ばれない役には円がなります。
雛は全然恋愛経験がないのでうまく役に入り込めなくて、円を好きにならないという条件付きで恋愛を教わることに。
一番教わっちゃダメだろうって人ですけど、過去に会ってることを円は覚えているし、しかも雛が初恋の相手なので下手は打たないのは確定なので一気に純ものになった気がしました。
実際、最初は脅しで抱こうとしたけど、その後は真摯に面倒見てくれるスパダリ状態だったんですよね(笑)
久世家のことがあるから、雛の事を好きでも付き合うのは諦めていて「恋愛の疑似体験を」なんて言っていて辛い…。
でも、いつでもどうとでもできるのに何もしなかったのは雛だからこそ優しくしてたんじゃないかと思えました。
ストーカー出てきたら全力で守ってくれましたしね!
男前~好感度あげあげです。

でもこのストーカーの出どころはまさかの華純(環)でした。
もうね、環は雛が円と距離を縮めるたびに出てきていて、不穏分子でしかないなって思ってたんですけど、完全にそうでした。
過去に華純という幼馴染みをめぐって円とすれ違いが起こってしまったんですけど、だいぶ拗れてましたね~。
環は華純と両想いだったのに、何も説明されず(出生を理由)に別れさせられてしまいます。
それでも華純は環のことを諦めてなくて円に相談していたんですけど、華純が円を好きになった、取られてたと環は解釈してしまったんですね。
そしてそのまま華純が事故で亡くなってしまい、環は自分から何もかもを奪っていく円の不幸を望むようになりました。
華純のことを今でも好きだからこそ歪んじゃってるのもきついし、いやがらせ先が円の周辺に及んでるのも負の感情の強さを感じるし、過去を忘れさせないために自らが「華純」になってるのもずっと自分にジャブを撃ち続けてるみたいでしんどいです…。

円は真実をずっと伝えずにいたのですが、話すには出生の秘密を明かさなくてはならなくて、環を傷つけたくないがために言わなかったみたいです。
良いか悪いかと言われると微妙ですけど、円の不器用な守り方は個人的に大好物です。
好きになれんとか言ってすみませんでした。
絶対に落ちないと思っていたのに、めちゃくちゃにかっこよくて…安定のチョロインゆり子が通ります~。
ただ、この真実を伝えることと伝え方がEDに大いに関わるので、結果が巡り巡って円が傷つかないように立ち回る必要もあって難所って感じでした。

雛が途中で円を好きになってしまったので、疑似恋愛は1回「友達」関係に落ち着いていたんですけど。
華純が円の情報を売ってスキャンダルを作ったせいで、円は舞台に立てなくなってしまいます。
でも雛の気持ちと剛たちの機転で円に出るはずだった舞台を見てもらい、役者魂を奮い立たせてクリスマス公演には全員で参加できました。
ここがね~、久世円でいたくないからとか関係なしに「あの役は俺ならもっとこうできる」って純粋に芝居への情熱とか悔しさが見て取れて良かったですね。

ハピエン1では、クリスマス公演後に雛から環に事情を話して和解。
円もやっと素直に雛を好きなことを打ち明けてくれて、両想いになれました。
突然に久世家のことで芸能界も引退しなくていい流れも出たんですけど、何があったのかな?
環のみぞ知るみたいな状態で、そこだけモヤモヤしました。
ハピエン2は、和解までは一緒ですけど、エロシーン止まり。
先行きまではわからないエンドでした。

バッドは3つもあって、1つは真実を円が説明したことで環が傷ついて自害してしまいます。
華純に、誰よりも「環」に戻って欲しいと円は思っていたので、恐れていた事態になってかわいそうでした。
本物の華純の二の舞で、取り返しのつかない不幸2回目をぶち込まれて、円は絶対大丈夫じゃないとしか思えなかったです。
雛とのエロシーンの次の日にこれとかえぐい…。
2つ目は、環に抱かれてしまってジエンドです。
このエンド、環の歪みが一番発揮されていて結構おいしかったです(胸くそですが…)
3つめは、雛が結局恋を学べず…マリナを演じきれずに舞台が失敗したのち紆余曲折あって、雛は舞台の配給会社に就職。
ある日、円の結婚会見を見て、ひとり涙するものでした。
舞台が失敗してもアパートを出ても泣かなかったのにここで泣いてしまったのは、やっぱり円のことを本気で好きになっていて忘れられなかったんだと思います。
潜在的に好きなのかもという自分の解釈とも一致しました(合ってるかは不明)
よくある悲恋エンドでしたけど、華純(環)のことはノータッチだったので、円はずっと後ろから「不幸になれ」って追われ続けるのかな…。
理由は違いますけど、バッド1と同じく長期スパンでしんどそうでえぐい…。

姫崎藤吾ルート感想

姫崎藤吾アイコン
Profile

Name:姫崎藤吾

Age:高校3年生

Status:俳優

CV:柿原徹也

何でも卒無くこなすタイプの天才肌。
感情が欠落しているので、飄々としているように見えて何を考えているのか一番読めない人です。

激重執着男に感情を取り戻させ、真人間に成長してもらうルートです。

執着男によくあるある、不安定メンタルからくる嫉妬や束縛、そこに見え隠れするBIGLOVEや狂気的な面などの基本設定はテンプレ通りです(性癖)
プラスして欠点の無感情から、相手の気持ちを理解できずに自分の言動がナイフになっているのに気づいてないサイコなところもあるっていう色々てんこ盛りの人。
器用で、他人が欲している「姫崎藤吾」を察する力と演じられる力を持っているから何とかなっているけど、結構人の皮を被った何かのような書き方をされていてやばさ全開に感じました。

共通章で「澪を調教するのが~」なんてパワーワードが出てきて、澪も藤吾に苦しめられているのに大して抵抗する素振りもなかったから、あー依存しまくってるんだなって察しはつきました。
でも、澪が体調不良になって文化祭で代役を頼んでくるとちゃんと引き受けてこなす…依存先を支えることは忘れません。
なんでかというと、初めて見た澪の演技から受けた衝撃を忘れられず、自分の感情を取り戻せる望みを抱いているから。
そのために何でもやっちゃっていて、昔悠翔の足を壊した事実もあったのは完全にアウトでした…。
澪に甘え切っていると言えば聞こえはいいですけど、藤吾流のまま押し付けている一方通行してから澪や巻き込まれた人はしんどいばかりだなって思いました。
澪の苦しむところをみて、安心したり、最高の演技を見せてもらえると思ったり、切実さが=歪みの大きさみたいになっていて凄まじかったです。

で、その時の澪が全然俺様じゃなくて変わってきていたんですが、影響している雛にターゲットを変えていきます。
そして、雛は藤吾の依存のやばさに気が付いて、澪を守るために藤吾の恋人役となって彼に「感情」を教えることに。
クリスマス公演までに達成する勝負を持ち掛けます。
まだ好きな気持ちがないから、雛は藤吾からの恋人らしいムーブに不快感や嫌悪感をずっと示していて、負の感情とか同情票とかで感情ぐちゃぐちゃで、藤吾嫌われすぎって思いました(笑)
好かれるようなことしてないので、当然といえば当然なんですけど、雛の心の声が全然オブラートに包まれていなくて、これ本当に乙女ゲームになるのか?と心配になるくらいでした。

でも、日々の生活やデートをする中で、先に藤吾の方が惚れて感情を呼び起こされていたのは意外でした。
ちょいちょい動揺はしてましたけどまさかでしたね。
雛の方は遊園地デートをしたときに、藤吾の過去を聞いて確実に落ちる方向に舵がきられたなって感じでした。
(過去は、両親に心から愛されたことなく、でもほしいからやりたくもないことをやって苦しんでいるうちに感情を殺してしまったというものです)
キスした時に雛が本気で照れて、その様子を見てしまった藤吾が、自室でひとり自分の唇を触ってるのはぶっ刺さりまくっておいしかったです。
多分最萌の瞬間でした。

でも、感情が戻ってもそれに気が付いたり認めたりするのはかなり後になってしまって、その間に藤吾の嫉妬を束縛で雛がボロボロにされていくのは見ていられなかったです。
藤吾の執着が完全に雛に向くと、嫉妬と独占欲で追い詰められてしまいます(選択間違えると監禁ED)
既に雛のことを好きになっているんですけど、メンタルの弱さから、勝負が終わったら雛が自分から離れていくのを恐れて縛り付ける…ヤンデレのあるある「わが道を行く」感じが出ていたな~と思います(好き)
自分の感情を認めないことが一番の弊害になってるのに気がつかないのは苦しかったです。
だって、感情がわからないからまずは自分のに気が付いて、次に雛の気持ちに気が付くって順序を辿るしかないですからね。
最初に取り戻した?宿した?のが未経験で縁遠い「恋愛感情」だったのも気づきにくさを割増しにしてたのかなとも思いましたけど、負のループが止まらな過ぎてなんでもいいから早く気が付けって思いました。

雛の方も同時に、藤吾を突き動かせる澪に嫉妬していたんですけど、悪い方向に働いたのは個人的に悔しかったですね。

藤吾に気づかせる最後のトリガーを引いたのが宇賀神澪だったのはエモかったです。
執着対象が変わったとしても、藤吾がずっと望んでいた心に気が付かせて執着から解放される引導を渡すのは君しかいないと思っていたから解釈一致すぎました。

それから、雛が壊れてしまう前にアパートのみんなが藤吾と雛を引き離すんですけど、どちらも共依存みたいにお互いを思っていて…。
でも乃亜が雛の話を聞いて助言をしてくれたことで、雛もちゃんと自分の恋に気が付きました(やっと)
藤吾を「人」にしてあげたいってスケールの大きい事を思っていたり、自分を助けてくれた人の制止を振り切ってまで藤吾を求める身勝手だったり、キレイキレイしてない恋なんですけど…。
ハピエンで藤吾と再会して気持ちを伝えあったときに、誰かを傷つけている戒めの上に成り立ったことは噛み締めてたし、罪を受け入れて向き合う覚悟もしてたから、プラマイゼロくらいには思えました。

クリスマス公演後は、藤吾も弱い自分と向き合っていたし、自主的に求められる自分からなりたい自分を見つけようとしていたので成長したなって感じました。
そして、もっと先に進んだハピエン2では、悠翔に直接謝罪に行っていたのが印象的でした。
悠翔が許したのは、まだ彼をよく知らないから聖人君子なのか、ハピエンの補正だからなのかはわかりませんけど、藤吾が着実に前に進められるように言ったのかなって想像すると泣けました。

藤吾も、基本の立ち振る舞いは紳士なので、感情を取り戻してちゃんと恋人同士になってから甘かったし、雛を大事にするって約束を守ているみたいで良かったです。
最後に一人暮らしを始めるからって合鍵をくれたのもいいな~最初の印象のままだと確実に牢屋の鍵って思ったけど全然そんなことは思いませんでした(笑)

バッドは、藤吾に会いに行ったら藤吾が亡くなっていて…雛がショックで心をなくしてしまったみたいでした。
藤吾の書いた遺書の「愛してる」も響いてなかったのでもう治る見込みなさげでしんどかったです。
藤吾も藤吾でせっかく感情が戻ったのに最後の最後まで大事な人たち傷つけるんかよ~っていう…。
澪たちは執着から解放されてほしいって思ってはいたけど、違うそうじゃない!のEDでした。

宇賀神澪ルート感想

宇賀神澪アイコン
Profile

Name:宇賀神澪

Age:高校3年生

Status:俳優

CV:石川界人

何様俺様宇賀神澪様。
お金持ちおぼっちゃんで、実力派の俳優。
自信家で傲慢な性格ですが、役者としての真剣味と心持ちは本物です。

書いた通り俺様なのでちょろいです。←
役者としての云々絡みで本気であることと「逃げるんですか?」ってちょっとした挑発を入れるとイチコロでした。
そして、めちゃくちゃ自信に満ちた強い人なのかと思ったら実は強がってるだけっていう…ずるい属性もちでした。

共通章を越えてもいまいち役者として認められた様子もなくて、それどころか触れてしまいそうになると手を叩き落とされてしまいます。
強姦に襲われた時も助けてはくれたけど「汚らわしい」って言われてめちゃくちゃメンタルをやられました。

でも、それは過去のトラウマから来る潔癖症(呪い)でびっくり。

澪は役者である父を尊敬していて、家族のことも本当は大好きでした。
ですけど、どれだけ役者として活躍しても自分を見れくれない父、父の不貞から愛人や腹違いの子どもがいることや、フラフラ自由にしている兄…。
家族を好きであるが故に裏切られた気持ちが強くて、女に対しては吐き気を催すほどの潔癖症。
昔は純粋に楽しんでいた役者という仕事も、ねじ曲がって父への復讐の手段になってしまいました。
澪って元は素直な子だから、そのまま悲しい現実もダイレクトに刺さってしまったのかなって思います。
だから守りに入って、ダイレクトアタックを食らわないように成長して素直じゃなくなったのかな~と。

とは言っても雛も事情を知らないうちは、宇賀神先輩と関わりたくないと思いつつ、「汚い」と言われたインパクトが大きくて逆に気になっている様でした。
文化祭でミスコンに出ることになったときは、自信の無い雛は弱腰女のレッテルを貼られてしまいましたけど、兄の由依さんのフォローで澪からミスコンに挑む覚悟を学んだのは熱い展開でした。
そして、その澪の強く見えていた部分はハリボテで、自分の実力は父の足元にも及ばない、だから認めてもらえないという肉親愛への寂しさで満ちていたのが感情をぐっちゃぐちゃにされましたね。
雛と凄く対象的。
ツンすぎて最初はわかりにくかったけど、澪の本心を紐解いていく過程はすごく刺さりました。

宇賀神先輩のあれそれを知った上での雛の行動は、好きなものと向き合う勇気を出してもらうことに一生懸命ですごく応援したくなりました。
元々の宇賀神先輩に戻って演じることを楽しんでほしいと立ち向かってる姿は、宇賀神先輩から学んだ強さっていうのがずるいんですよね。
雛、かっこよかった…。

2人が仲良くなる過程は、ミスコンで雛が準グランプリを取る活躍をみせて、澪が期待を寄せるようになってからでした。
ツンの期間が長く強いため、一度デレ始めると一撃一撃の萌えの破壊力が凄まじくてクラクラきちゃいましたね。
それから、2人をクリスマス公演の主役として普段から仲良くするように、藤吾の私物の手錠を付けられて1週間共同生活するターンはめっちゃ面白かったです。
雛が結構無遠慮になってきて、澪は振り回されっぱなしだったんですよね(笑)
苦手なホラー映画を一緒に見てくれたり、スーパーの買い物でこき使われてくれたり。
終いには同じベッドで並んでいても呪いが何ともないくらい心を許してくれて、デレまくってる最高!って感じでした。
澪が寝ている好きにキスしちゃってたし、雛はもう宇賀神先輩に恋してましたね。

雛も内心では「宇賀神先輩可愛い」って何度も言っていて激しく共感しました。
デレがとにかくやばいんです…。
萌える燃料が多すぎて全部は書ききれませんけど、挨拶を無視せず初めて「おやすみ」と言ってくれた時は一番萌えました!
ありがとう石川界人くん。

クリスマス公演の頃になると、父が帰国する話が耳にはいり、公演を見に来てもらう手紙を書くことになるのですが…。
澪が全然書いてくれなくて雛との攻防が凄かったです(笑)
ラブコメみたいなノリでしたけど、役者である理由がひん曲がったくらい大きな存在だと思うとなかなかすんなりはいかないよねって思いました。
しかもその最中に、悠翔が異母兄弟という事実を知ってまたどん底にいきそうになってヒヤヒヤでしたね。
雛が諦めちゃうとBAD EDに進んで、澪がショックから立ち直れず、そのまま宇賀神澪の役者人生が絶たれるので絶対に阻止せねばという使命感まで湧きました。

そして、なんだかこの共同生活の真の目的は悠翔を救うことを示唆していたんですけど、sideZに持ち越されちゃいました。
うーん気になる。

クリスマス公演後は、ちゃんと親子で話す時間を設けられて、向き合えて良かったです。
父は大成しなかった元恋人の二の舞を息子達に味あわせたくなくて、役者の道に進んでしまった澪に厳しくしていたらしいです。
素直にそう言えない父もやはり「宇賀神」なんだなって思いました。

そして、最後は俺様だった澪が仲間との信頼関係を大事にする様になって欠点も克服できましたし、雛にも気持ちを伝えて恋人同士になれました!
潔癖は完全に治ってないけど、雛をお姫様抱っこしてるスチルは泣けましたね。
普通に触れ合えてる、尊い…って思いました。
ED後の卒業式の日のエピソードも最高でしたね。
手を繋いでるのも良かったですし、あの宇賀神澪が恋人のそばにいたいがためにオンボロアパートに引っ越してくるなんて…。
明日は槍が降るなと思いつつ、雛にベッタベタに甘くてやっぱりちょろいなって思いました。
そして「汚い」と言われたことを忘れて落ちてる私もチョロインでした(笑)

あとがき

どのシナリオも、丁寧すぎるほど詳しく過程が描かれていた印象でした。
流れも丁寧、段階も一段ずつステップアップ、過程重視のゲームが好きならどハマり間違いなしだと思います。
ちょっと気になったのは間伸びかな…?
キャラクターが好きなら微笑ましいけど、元々ブラックと言われている面々なのでブラックな面が苦手要素だと耐久力が必要に思います。
急に激変!とかはないのでね。
私は特にダメなものは無かったです。
まだ持ち越した謎もありますし、片割れのsideZの攻略も楽しみです。

Zの感想はこちら

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