テン魔女FDこと「even if TEMPEST 連なるときの暁」のネタバレ感想記事です。
こんばんは。
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待ちに待ったテン魔女FD!
発売から数日遅れてですが、プレイしてきました。
「宵闇にかく語りき魔女」のときからキャラクターがとてもよくて、「推しが決められない~!」となっていましたが、そちらも確定しました。
というか本編の時点ではティレル様ってことにしていたんです。
でも最初に「好きかも」ってなったキャラがやっぱり正史になるもんなんですね。
FDをプレイしたらティレル様をもっと好きになっちゃいました!
はい、前置きが長くなりましたがティレル様好きが書いた感想と言うことでだいぶ偏っていると思います。
生暖かい目で読んでいただけると幸いです。
プラットフォーム | Nintendo Switch各種(DL版のみ) |
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メーカー | Voltage |
発売日 | 2023年10月26日 |
IARC | 16才以上対象 |
シナリオ | 潮文音 |
イラスト | のりた/水谷恵 |
キャスト | 石川界人/古川慎/杉山紀彰/武内駿輔/他 |
公式サイト | https://products.voltage.co.jp/tempest/fd/ |
愛も命も焼べて、辿りついた〝結末〟
公式サイト
『even if TEMPEST 宵闇にかく語りき魔女』のファンディスク。
己の身を捧げ、殺し、殺され、ときには大切な人すら犠牲にして、辿りついた最善の結末。
死を繰り返した少女の〝生〟の物語が、今始まる。
機能名 | 有無 |
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既読/未読スキップ・オートモード | 〇 |
クイックセーブ/ロード | 〇 |
バックログ | 〇 |
チャプター(√又は章毎の途中プレイ機能) | 〇 |
フロートチャート | × |
選択肢又は未読箇所までのジャンプ | 〇 |
ヒロインの名前変更 | 〇 |
デフォルト名呼びボイス | 〇 |
ヒロインフェイス表示 | × |
ヒロインボイス | × |
キャラクター立ち絵の動作(目パチ・口パク等) | × |
ステータス(パラメータ)画面 | × |
アイキャッチ | 〇 |
フォント変更 | × |
※「even if TEMPEST 宵闇にかく語りき魔女」のネタバレも入っているのでご注意ください。
舞台は西洋風の国ヒストリカ。
王政、貴族階級、騎士などが存在し、女神クロムを信仰する地です。
魔女と呼ばれる人外の存在もいて、女神クロムの復活のために魔女裁判(カーニバル)を仕掛けてきます。
ヒロインのアナスタシアは、最善のEDをつかみ取るために壮絶な死に戻りを繰り返しました。
アナスタシアはリンゼル侯爵家の長子。
継母であるエヴェリーナに疎まれ、屋根裏に軟禁されて育ちました。
ある日、第三王子ルーシェンと再会し、第一王子のコンラッドに婚約者として見初められて城に上がりますが、社会性がなかったアナスタシアはそのままコンラッドの野望に飲み込まれて最終的に魔女として火刑に処されてしまいました。
2周目からはコンラッドへの復讐を糧に「死に戻り」で何度も時間をやり直すのですが、ルーシェン、クライオス、ティレル、ゼンとの積み重ねた時間を経て、愛する人との未来に一歩を踏み出しました。
今作は、「even if TEMPEST 宵闇にかく語りき魔女」のファンディスクですが、本編のその先の展開だけではなく補完もかなりされています。
なので、本編をある程度振り返った上でプレイした方がより理解が深まって良さそうでした。
以降はネタバレ回避のため【▽ネタバレ】ボタンを設置しています。
クリック・タップするとネタバレ感想が開きます。
閲覧後の苦情等はご容赦ください。
よろしくお願い申し上げます。
本作のメインとなる物語。
公式サイト
晴れて恋仲になった二人のその後を描く。
ルーシェン、クライオス、ティレル、ゼン…それぞれとの愛にあふれた時間の中で、新たに待ち受けるものとは――?
Name:ルーシェン・ノイシュバーン
Age:18
Status:ヒストリカ国第三王子
CV:石川界人
王族の中で一番清廉潔白で、まともな感覚の持ち主です。
アナスタシアの死に戻り前は日和見主義の臆病な性格でしたが、彼女から受け取った手紙をきっかけに立派な第三王子となりました。
時間を巻き戻す中で、いつもアナスタシアの味方をして死んでしまいましたが、最後の死に戻りでは生き残り、アナスタシアと結婚しました。
ルーシェンルートは、本編の「決別の回顧録Ⅳ」からアナスタシアと結婚式を挙げるまでの1年間に起きたことの物語です。
メインはコンラッドとの王位継承争いで、手に汗握る策謀合戦がワクワクします。
アナスタシアとの愛を深めつつも、男として見てほしいことや、王族と言う立場が悩みの種となってマリッジブルーチックでした。
王位継承戦は、現王の出す課題に取り組み、後継者と認めてもらうのがゴールです。
最終課題の「ヒストリカ国に新たな翼を与えよ」というテーマから、ヒストリカの新たな産業を考えるのですが…。
結末をバラしちゃうとみんなルーシェンに騙されます(いい意味で)
敵を騙すにはまず味方から~の精神で、かなり序盤にルーシェンがからめ手を仕掛けていたんですよね!
でも、誰もそんなことをするとは思っていません。
なぜなら、綺麗すぎる清廉潔白な第三王子のイメージだから。
ルーシェンは汚い手を使えない、正攻法しかやらない(できない)みたいに言われていて、心配される描写とかが多かったんです。
実際、どんな手を使うことにも躊躇いの無いコンラッドに情報を抜かれてパクられたりとかもしましたし、次第に押されて追い詰められてく~みたいに見えるんです。
「え、詰み?」と思ったところでネタばらしをしてくれて、安心しましたしスカッともして良いシナリオの流れでした。
(パクリまでルーシェンの作戦でしたけどね!)
宝石産業を伸ばす~のところから、高価で買えない庶民のために外国のお菓子を真似て「ラシャス・ジェム」というきらきらしたスイーツを開発するのですが。
そこまで至る過程で、クライオスがキャソロック家として味方に付いたり、料理でマヤの手を借りたり、たくさんの人がルーシェンの力になります。
特に、オーラの変化とティレル様の手助けがめっちゃ胸アツで大好きでした。
オーラはリンゼル家として、ラジェムの材料提供をしてくれるのですが、コンラッドの差し押さえをひっくり返してくれてかっこよかったです。
過去にエヴェリーナに愛されたいがために狂ってしまった子でしたけど、ツンデレでアナスタシアのことが好きなのが伝わってきて普通に好きになれました。
たぶん「自分にとっての最善は相手にとってはそうとは限らない」というアナスタシア言葉が届いたのかなって思います。
オーラはエヴェリーナの愛に固執して気に入られようとしていたのが間違いだと気がついたのかなって。
そして、もともとルーシエン殿下のことが好きだから、エヴェリーナがコンラッド側なら着きたくないはず…。
リンゼル家の次期当主となってルーシェンに手を貸したところと、アナスタシアの廃嫡権をコンラッドに目の前で認めさせるところはスカッとジャパンすぎました。
ティレル様はイシク族の件で、ノイシュバーン王家には複雑な感情しか持っていないです。
でも、「たすけて」の声を見ないふりはできない人なので、ルーシェンが言って来たら堂々と手を差し伸べる気でいるのが本当にティレル様らしいです(語彙力)
大事な場面でルーシェンのためにならない助言はせず、自分で考えさせるのはティレル様の面倒の見方なんでしょうね(SUKI)
で、助けてと言ったら「遅いんだよ、このウスノロが」で待ってましたと言わんばかり!
「仇花の章」でアナスタシアに手を貸した時と同じ台詞でツンデレを発揮するのがたまりませんでした!
そんな誰もが希望を抱いて太陽のようなルーシェンの元に集う様子をアナスタシアは一歩引いてみていました。
アナスタシアは死に戻りの記憶があるから、何度も起こったルーシェンの死もカーニヴァルで大事な人を蹴落としたことも全部が暗い過去として残っているんですよね。
ルーシェンの正しさや輝きに胸焼けがするほどキャパオーバーで、アナスタシアにとってはなりたかった「光」の存在。
清廉潔白ではない、闇の部分を持った自分がルーシェンの隣にいるに相応しいのか?
悩むし、どこか距離をとっているような感じが凄く切なかったです。
でもルーシェンにとっても幼少期からアナスタシアは「光」。
お互いに「敵わないな」と思っている両片思い状態なのがかわいいし、相手がそれぞれの「光」になっている関係性が尊いしかなかったです。
ただ、現王のせいでルーシェンも片足を闇に突っ込むというか、闇を理解してしまうことになりました。
王が女神の血ほしさにアナスタシアをNTRそうになった時、ついに殺人を肯定する境地に足を踏み入れます。
ルーシェン本人も時々迷って「僕は、僕のままでいいんですよね」といって光の道を行っていたのに!
クロムを殺した大罪人ルキウスの系統(現王族)が、女神の生まれ変わりとそれに仕えたイシク族に認められる新しい歴史の始まりだったのに!
全部に泥を塗ったの許すまじ!
アナスタシアもルーシェンに「綺麗なままでいて欲しかった」と言っていたのに悲しい…。
でも、ルーシェン側からアナスタシアに近づく形になったのは私は良かったと思います。
経験して初めてアナスタシアやティレル様の闇の部分を真に理解できたのでは、と。
1人で抱え込まずに~がルーシェンの直すべきところだし、自分だけ闇の部分を知らないのはアナスタシアと2人で一緒に共有する約束を破ることにもなりますしね。
綺麗なだけじゃない王子、むしろ私は好きです。
恋愛方面はいつも男として見られていないことを気にしていて可愛かったです(可愛いは禁句)
アナスタシアの前では格好つけたいけど、相手の方がいつもイケメン発言をするからオトメみたいにキュンってしていて相変わらず立場弱点カップル萌え!
アナスタシアを押し倒したりとか「かき乱したい」発言とか色々頑張ってはいましたけど、いざ幸せいっぱいになるとどうでもよくなって「大好きです」って嬉しそうに言っちゃうのがもうダメです。
ルーシェンはアナスタシアに一生叶わないんでしょうね(逆もしかり)
あとルーシェンが結婚に対して前向きではなかったのがちょっと意外でしたね。
現王の側室だった自分の母があまり幸せそうでなかったのが原因ですけど、「お互いがおたがいの1番の味方になる」と幼少期から絆があった2人なら何でものり越えられるので大丈夫だと思います。
何にしてもルーシェンは性別に関しても男尊女卑とかせずに公平に考えているのが尊敬できました。
まともな王族は本当にルーシェン一人しかいないと思いました。
Name:クライオス・キャソロック
Age:26
Status:翼騎士団団長
CV:古川慎
王族の血を受け継ぐキャソロック侯爵家の嫡男。
長年感覚を失くす病に苦しみ続けてきましたが、最後の死に戻りでは薬が完成し全快しました。
過保護は相変わらずですが、以前よりアナスタシアへの感情を隠さなくなり、恋人として甘やかしまくるようになりました。
クライオスルートはイザベラ姉さんの件でもめまくった教会とのわだかまりに決着をつけるお話でした。
また、恋愛方面はでろでろに甘くて色気全開!
アナスタシアしか見ていない感じが良かったです。
でも、死に戻りを繰り返したアナスタシアの心の傷のケアや、「団長」を思うあまり否定の言葉が言えない彼女との恋人としてステップアップも見れるとてもおいしい内容でした。
病が治って、感覚が戻ったクライオス。
アナスタシアを感じられる情報が増え、好きすぎておかしくなりそうなくらい激重なのが私のヘキでした。
アナスタシアになら傷つけられてもいいと言って、自分の悪いところを悪し様に言ってもらえるように付き合うあたり「湿度の高い変態野郎(byティレル様)」でしたね。
キスもしつこい激しいしえろいですしね…!(SUKI)
なのに好きな子に意地悪して反応を楽しむ気もあって「よろこびを伴わない従順さはいらない」としばらくアナスタシアにちゅーしなくなったのはホントいい性格してると思いました。
相手を大事にしつつ好きなように囲い込んでいる悪い大人です(嫌いじゃない)
でも、アナスタシアを思っているからこそ過去も今も気を遣いまくってくれている優しさを至る所で垣間見て株は爆上がりでした。
クライオスは、アナスタシアが過去の自分と何かあって遠慮してると気がついて。
自分が死ぬかも…と思わせるようなシチュエーションはアナスタシアが死に戻りのトラウマをフラッシュバックさせるから真っ先に死のイメージから遠ざけたのがイケメンすぎました。
「しばらく剣を握るのはやめておくよ」なんて言い出して、翼騎士団よりアナスタシアを優先してるのがBIG LOVEを感じました。
感覚を取り戻して疲れやすいから~とは言ったけど建前なのバレバレなんですよねニヤァ。
尾ひれの付いた噂が、ゼンを連れ戻しに行ったティレル様に届いちゃうちょっとした事故?もありましたが…。
ティレル様が本気でクライオスの腕試ししているのを見てアナスタシアが倒れちゃうし、見積より心の傷が深いってことで本編のゼンルートのときの話も最初はゼンから聞いたくらいですし、キズが深い。
まぁ、クライオスとマヤからもらった愛情で育ったのにどちらも魔女裁判で蹴落としましたからね…しんどいに決まってます。
クライオスは過去の自分にも嫉妬しちゃう人ですけど、アナスタシアの傷をえぐりたくないから過去の自分を見るアナスタシアを責めずに我慢していたのはめちゃくちゃ愛を感じました。
死に戻り前にアナスタシアが団長に伝えたかった言葉も受け止めて、記憶があるふうに返事をしてくれるところは大好きです。
「もう一度お前を抱きしめられると信じていたよ」…優しすぎて泣きました。
あとゼンが「アナスタシアを闇から引っ張りあげるのがクライオスの役目だ」って前を向かせたのもかっこよかったですね。
この言葉、恋人だから~もあるだろうけど、ゼンがクライオスたちと同じ側にいない意味も入っていて泣けます…。
クライオスも察していたんじゃないかな。
かなり心に響いたのは後の展開を見ると間違いないと思いました。
特に、終盤にウォーレントの暗殺教室部隊と戦う時に、クライオスが自ら収めた剣を抜いて誰にも負けない強さを見せつけてアナスタシアの過去のトラウマを払拭できたのは良かったです。
また、クライオスも自分が優しい人間だとは思っていなくて、アナスタシアが肯定してくれたからそうなった節もあって2人の相互性が尊かったです。
クライオスとイザベラは庶子だったけど、すぐ馴染めたほどキャソロック家は家族愛のある家系。
でもクライオスの方は感覚が無くなってから嘘まみれの自分が家族の愛に応えられていない、心がないと思っていたのもあります。
イザベラ姉さんのことも、教会の枢機卿たちがイザベラを殺したのに復讐せず、多くの人の幸せのためになるように教会と取引きしました。
痛みを伴わないからこそ自分が一般的な行動を取らないことに虚構を感じで、日々思い知らされていたのかな…。
でもアナスタシアは昔から真っ直ぐな目で褒めてくれてクライオスにとっては迷いを断ち切る安定剤でした。
素直で純粋で従順で優秀な部下が可愛くて仕方ない。
8年前から恋愛対象で、自分を救ってくれる大事な存在だったことが語られて運命を感じました。
後日談で、翼騎士団にきたアナスタシアがなにか抱えているのを察して愛さないように蓋をしていたとも言っていましたし、
特別枠確定してたんじゃん!(萌え)
で、シナリオのあらすじなのですが←
教会と繋がりのある貴族・テンプル家がクライオスに死角を向けてきたことを発端に、枢機卿たちの悪事を暴きます。
最終目標はクライオスとイザベラの大切な場所である青いステンドグラスの教会を存続させることなのですが…。
偽の王族が国を統治しているからって教会が売国奴してるとか出てきてお手上げ!
聖職者たちが逮捕される大事件になりました。
罪状が違えど、教会の闇が暴かれてクライオスの今までの心労も少しは軽くなってるといいなと思います。
取引先のウォーレントの脅威が気になりますけど、ね…。
とにかくクライオスのぬるま湯につけられながらも、相手のことも救えている…そんな素敵なルートでした。
最後にクライオスパパが息子を外にやりたくなくて、アナスタシアとの対面を避けまくっていたのが可愛かったです。
Name:ティレル・I・リスター
Age:26
Status:異端審問官
CV:杉山紀彰
決別の回顧録Ⅳ以前の記憶とアナスタシアとの接点が薄い状況の中、一定以上の好意を自覚したティレル様。
持ち前の頭の回転の速さで、アナスタシアと恋に落ちる未来を推測して行動し、無理やり会う口実を作っていましたが、アナスタシアがティレル様に好きになってもらう努力をするという条件でお付き合いが始まりました。
ティレル様が大優勝しつづけるルートです(それはそう)
ティレル様の生き方を丸ごと変えることになる大きなターニングポイント。
長年の彼の孤独や絶望に触れることで見えてくるアナスタシアとの悲しい共通項や、それを乗り越えて未来に進んでいく過程がとっても素敵なシナリオでした。
本編の「仇花の章」のリベンジ戦みたいになっていて、展開も熱かったです。
結構シリアスな雰囲気に息をのみつつ、隙間なく投げ込まれるキャラ萌えで正気を失いつつ楽しみました(笑)
ティレル様とのお付き合いが始まって2週間くらいの時期からスタート。
異端審問会の有給消化中のティレル様が毎日アナスタシアを訪ねて来て、もう初手から好き好きなんですけど…。
家まで送ってくれないのはなんで?
限られた人以外に恋人関係を隠すのはなんで?
と、恋愛初心者が不安になるようそがチラつきます。
でも、これも後でコンラッドに隙を見せないための伏線になっていて震えました。
ティレル様の先読みの鋭さ増しててかっこよすぎました。
アナスタシアはティレル様との関係に浮かれつつも「仇花の章」で自害を見てるから、幸せでいてもらえるように色々頑張ってて健気でかわいい!
職務中もティレル様のことで頭がいっぱいになったりして、ティレル様の言葉に一喜一憂してぐらついてるのがThe・恋する乙女で良かったです。
恋人じゃないフリをするティレル様の真意が見破れなくてお悩みモードになっちゃったりもするけど、言葉があるとすぐに信じられるのは強いですね。
…ティレル様も自分の好きを否定されると怒るからね!
ティレル様が変わるまでは女神に仕えるイシク族としての使命が至上命題なので、女神とアナスタシアを同一視してしまうこともあって…。
でもアナスタシアを好きなのも本当だし、極端な話また死んでもいいやと思い始めちゃうので、ティレル様を生かすために理由をつぶしてしまってはいけないのだと思います。
ひとり寝させると、毎日イシク族が滅んだ日の悪夢を見ちゃうし、絶対に放っておいてはいけない人です。
最終的には「俺はこう見えて一途なんでな」と、女神フィルターは消失してアナスタシアだけしか見ていない状態になるので最高of最高!
まさに「忠誠に変わる愛」というテーマが回収されて面白かったです。
一生忠誠を尽くす相手と愛する相手が同じ…ティレル様が幸せになれる入口のポジションがアナスタシアなんですよね~!
ティレル様はルーシェンに勝ち目がないからコンラッドにつき、最初の時空では絶対にルーシェンの味方にはならなかったでしょう。
でも、死に戻りでアナスタシアが渡した手紙と頑張りで、ルーシェンは変わりました。
ルーシェンが、ティレル様がコンラッドの命令に逆らうほどの人になったことがいまのコンラッドに独裁を許さない流れになったのが良いですし。
ティレル様は直接ルーシェンの味方ではなくクライオスとゼンについたけど、意図せずティレル様を変える布石になっているのがえもいです。
本人もアナスタシアに出会わなかったら「変わろうとも思わなかった」と言うし、女神とイシク族をベースにしても抜きにしても2人の運命が回っている気がして頭を抱えました。
ティレル様は過去の悲劇もあまり深刻な言い方をしないのですが、見ていると傷が深くて…アナスタシアが「幸せになってほしい」と思うのも凄く共感できます。
途中で命令がないと落ち着かない」「自分のためだとやる気が起きない」と言うくらい自分のために生きてこなかったのが悲しい…。
表面だけを見るだけでは理解した気になってはいけないですね(?)
でも今まで誰にも自分のことを語らなかったのに、急に恋人の前でボロを出しちゃうところが可愛すぎて萌え転がりました。
情緒不安定でしゃがみこむし、アナスタシアの気持ちを読み違えまくるし、可愛すぎ。
いつものキレを失くしたティレル様も有りです…!
そして最後はやっぱりティレル様のペースになってるのが好きでしかなかったです。
アナスタシアの、弱い自分も受け入れてくれる男前な慰め方に愛おしさが増して「今日、もう帰る?」とか「お前のことが欲しくなった」とか「(問題が)全部片付いたら抱くから」とか!
ひとつひとつのセリフの破壊力がものすごくて召されました。
こんなの最後まで正気でプレイできるわけがないオワリ
しかも本当に最後に抱く5秒前のスチルがご用意されているなんて、ティレル様は全乙女ゲーマーのハートを盗んで天下取る気ですか、取れますね、はい。
正気を保てた方がいたが連絡ください。←
そんな感じで、強さも弱さも萌えも全方位隙が無くて推しているこちらがギブアップしそうなほど供給過多で人の心をがっちり掴んで離さないティレル様ですが。
付き合ってもなお、アナスタシアのとこに行く口実をあれこれ考えてるのがただの男でかわいかったです。
剣を教えたり自衛の知識?を教えたり、通う口実はひとつだけじゃなくてアナスタシアに過去の辛い記憶を考える時間を与えないようにするのも含まれていました。
辛い過去なのは想像がついていますし、ティレル様自信の経験則って言うのが辛かったです。
わざわざその話をするターンもあって、過去の自分であってもアナスタシアを泣かすような何がをやったなら責任を取る覚悟があるのが男前でキュンでした。
アナスタシアと「相性が悪い」というほど似たもの同士だから、わかるんだろうなと思います。
無知で無力な自分が嫌い。
死に戻り前にコンラッドにハメられて火刑にされたのも無知で無力な自分(アナスタシア)、イシク族が滅びるきっかけを作ったのも無知で無力な子ども(ティレル)という共通点があり、時間があれば思い出してしまうと思ったのかな。
思い出せばティレル様の嫌いな傷のなめ合いになるから、そんな時間を取らせたくなかったのかもしれません。
でも途中からアナスタシアとならそれさえもいいと思えるのがBIGLOVEが極まっていて良かったです。
ちなみにティレル様の過去はコンラッドに使えてきたという悪夢同然のものもありますが、その前にイシク族が現王に全滅されたこともあります。
座学が嫌いだったティレル様が村の外をうろつく騎士たちにイシクの形跡を残してしまったのが全ての元凶と思い込んでいて…。
ティレル様が超人なのは、この時の自分がずっと許せないからです。
贖罪と言ってイシク族の名誉を取り戻そうとしていたけれど、愛や未来のことは全く考えていなくて、本人の言葉通りいつ死んでも良い…仲間の元に生きたい気持ちもずっと持っていて、結構生きているのも奇跡に近かったのかな。
自分で自分を許せないのがティレル様なんですよね。
でも、このルートで持ち直したのはアナスタシアの存在が効いたのは間違いないです。
そして、自分の信じた女神の血が偽物だったティレル様にとって「自分の正義を信じることほど簡単なものは無い」という言葉もぶっ刺さったと思います。
自分のことを嫌いで命令待ちのティレル様にとっては難しかったかもしれませんけど、仇花の章でティレル様がアナスタシアに言った「愛してくれる味方はいる」という言葉を今度は反対にかけていて感動しました。
アナスタシアが良いと言うから生きていいと思える…ではなく、ちゃんとティレル様の自由意志からヒストリカでアナスタシアと一緒に生きたいと思えるようになった時は泣きました。
しかもその覚悟を聞かされたのはイシク族の村があった場所。
イシク・ルクフラムスが一面に咲く花畑で「何人分だって愛してくれていい」って…(涙)
今までイシク族全滅やコンラッド猟犬として暗殺をやってきて、死人ばかりで計り知れないキズを負っているのでこれから思う存分幸せに生きて欲しいと思いました。
あと、(アナスタシアへの)愛に関しては、ティレル様とマヤの関係も良好になってよかったです。
アナスタシアをめぐって毎度ギスギスしていたんですけど、マヤはティレル様の事情を知らないから仕方ないですよね。
でも、毎回険悪になるメイドであろうとアナスタシアの家族として大事にすると決めているティレル様は器が大きくて?さすがでした。
そして、マヤの出した条件「お嬢様に一番必要なのもの」を迷いなく持ってくるティレル様はかっこよかったです。
イシク流の方法で「永遠の愛」を誓って、アナスタシアを幸せにする覚悟をみせたら、マヤも即認めてくれました。
というか、ティレル様とマヤが結託したら最恐のお嬢様セコムができあがって怖いもの無しでした(笑)
最後はティレル様とアナスタシアにとって長年のガンであるコンラッドを正攻法の裁判で断罪!
ティレル様が議場の意表を突く逆転裁判はめちゃくちゃかっこよかったです。
コンラッドが、通貨偽造の罪をアナスタシアに擦り付けようと手を回してくるし、あちら側にはカラリスという魔女も着いていて、敵が強大。
暗殺者を向けられたりとピンチもあるんですけど、ティレル様の先読みと弁舌には誰も敵いませんでした。
ティレル様自身が捨て身の無茶苦茶をするし、仲間にも同じレベルの無茶も求めてくるけど、何でもできるティレル様に認められて対等に思われているのは嬉しすぎましたね。
「仇花の章」ではコンラッドを追い詰めたあとにティレル様が自害してしまいましたが、今度こそ大丈夫で泣きました。
2人で勝ち取った未来を生きている物語が追加で欲しいです。
先ほども書いた通り「全部片付いたら抱くから」の先のシーンは肌色率高くて必見です。
ティレル様が「にゃーん」とか言い出しますし、もっとやってくれ私のHPはゼロよ…でした(溶けた)
毒舌だけど自身に満ち溢れたところで引っ張ってくれる。
むちゃをするときも下に見ず同等のことをさせてくれる(大変だけど笑)
誰にも負けない頭の良さでなん手も先を読んで弁舌で場を掌握できるのが負ける気がしない。
強くてかっこよくて尽くしてくれる。
でも時々繊細な部分を見せてくれてキュン。
ほめ殺しに弱くて逆に照れちゃう。
…本当に他の人のことを考える暇すら与えないレベルで、ティレル様に埋め尽くされてしまう大変なルートでした。
ハマりすぎて10周くらいしました。
Name:ゼン・ソルフィールド
Age:28
Status:???
CV:武内駿輔
不死身や元の世界に帰るなど、ゼンに関する諸々の問題が未解決のまま本編は幕を閉じました。
そしてアナスタシアは、ゼンを一人にしないために人々とは異なる時間を生きる道を選び、現世ではない場所で2人での生活を始めました。
ゼンルートは他の3人とは異なり、アナスタシアがクロムの力を残したままの状態です。
クロムのいた不思議空間の神殿で、不死の時を生きるゼンに寄り添い、普通の人間に戻すことを諦めなかった結果が実る…そんなルートに思いました。
結構シリアスな内容かと思って挑んだんですが、魔法のせいで色々シュールな展開も多くてポカンでした。
特にスライムアナスタシアは何事…!?
なんでもありとはいえ、スライムのスチルまで出てきた時はこのルート大丈夫かな、とまで思いました(笑)
かと思えばいきなり10歳以下のアナスタシアに変化するし、魔法って怖いです。
姿が変化して元に戻らない、幼児相手じゃ恋人のキスもできないということで、シキから受け継いだ薬を求めてティレル様にイシクルクフラムスを譲ってもらいに現世に降ります。
イシク族の大事な花なんですけど、夜猫亭一晩貸切で手を打ってくれるティレル様が優しすぎてキュンでした。
イシクルクフラムスを渡す時は膝まづいて主従プレイしてくれるし、いつでもどこでもおいしいシーンをありがとうしかないです(溜息)
あと幼児のアナスタシアのまま現世に降りたら、みんなの反応が面白すぎました!
クライオスはめちゃくちゃ過保護だし甘やかし放題で、ただの子どもを愛でるパパ(笑)
服やぬいぐるみやらなんでも買ってくれて溺愛テンプテーションモードでした!
ルーシェンは昔遊んできた頃を思い出してほっこりですけど、ティレル様は子どもでも甘やかさなかったです。
でも扱いは一番上手!
全員に抱っこしてもらうシチュエーションもあってよくわからないまま興奮しました。←
こんな風にアナスタシアの事となると行動を起こしますが、ゼンは優しさのあまり自分の望みは口にしません。
本心は終盤まで黙っていたくらいです。
ゼンを一人にしないためにアナスタシアが払った代償とか、死に戻りするために頼まれて罪を引き受けて彼女を殺したこととか色々罪悪感もあるからあからさまに個人的なことは口にしないんだと思います。
クライオスやティレル様に対しても、アナスタシアをゼン側にした自責の念があるらしいですし。
クライオスたちでもわがまま聞いた事がなくて、友人としてもゼンを託されるくらいだしそれだけアナスタシアが特別な存在であることが尊いです。
口にしなくてもゼンの行動にアナスタシアに対する気持ちが乗っているのがわかる描写があるので、とても良かったと思います。
恋人して構ってアピールしたりとか、アナスタシアに甘える描写は萌えましたね!
寝起きに甘えてぐだぐたしてる褐色の大男可愛すぎました。
噛みグセとかもあって、アナスタシアをどこにも行かせないように無意識にマーキングしてるとかかなり根ぶかいですよっと。
突然焦ってプロポーズしてくるくらいにはほかの男に嫉妬心を持つ人だと最後にはわかりますし、隠しきれない愛が最高でいした。
ちなみに結婚する話が出た時、アナスタシアは後ろ向きでした。
ゼンの隣にいることは確定で、幸せになる気満々なのになぜ形式を持ちだしたのかなって。
でも、クライオスやティレル様に会える機会や、他の人々との接点を見るうちに2人でも幸せになれるけれど、周りのことも自分たちの幸せの一部と考え始めます。
ふたりぼっちじゃなくて同じ時を人として生きる=ゼンの不死を治す覚悟も固まった瞬間はかっこよかったです。
ゼンが言わない分アナスタシアが前のめりに最善を探してる感じですし、頑固で決めたら揺るがないので呪いは絶対解けるんだろうなって思えました。
それでクロムのお父さまに会ってゼンの呪いを解きに行くと、ゼンがこの世界に連れてこられた理由とかも明かされます。
たくさんある世界線で1番管理がイージーなのにできなくて、人間になることを選んだクロムを作り直した結果がアナスタシア。
クロムの失敗を考えて、補佐として条件を満たしたのがゼンということでした。
しかも、1000年後にこの世界が滅びるから管理しろ、と意味のわからないことを言われて「知らんがな」ってなりました。←
ゼンは人間が滅びるのは嫌だからOKしちゃったんですけど…。
アナスタシアがゼンの本質を呼び起こしてくれるシーンはめちゃくちゃかっこよかったです。
本来やりたいことがあっても呪いのせいで抑制され、年月の経過で忘却してしまったゼン。
本当は嫉妬するし、バスケをやりたいし、人として生きていたい。
お父さまが諦めるまでゼンの気持ちを全部代弁してくれて、嬉しかっただろうなと思います。
何故呪いを解いてくれたかは謎でしたけど、本編から引きずってきた問題をやっと払拭できて、2人でみんなと一緒に幸せに向かえて最高のハッピーエンドを見れましたのでめでたしめでたし。
多少のご都合主義は最後の結婚式のスチルで吹き飛ばされました。
イシュが密かに写真を撮ってくれていたのも可愛すぎました。
あと、神殿に住んでいた時はルーンやイシュも顔を見る機会が多かったです。
人間の心が難しくて理解できないとルーンは常々言っていましたけど、アナスタシアとゼンが現世に戻った時に「寂しい」を実感していて成長を感じました。
それまでは2人の寝起きにいきなり家に入ってくるくらい情緒が死んでいた(byイシュ)のでね…。
『決別の回顧録Ⅳ』の直後から分岐した5人の絆の物語。
公式サイト
主人公・アナスタシアが特定の誰かを選ぶことなく展開するifストーリー。
「ゼンにかけられた呪いを解きたい」
アナスタシアの発案から、5人は『日輪と夜想の交国・リホー』へと旅立つ。
別名「四股」ルートです。
女神クロムの未練と言うか願望と言うか…それをかなえたようなif(笑)
攻略キャラ全員がアナスタシアを好きで、ゼンの呪いの解呪方法を探しつつ、ちょっと逆ハーチックな内容でした。
女神の推奨とあらば四股もやぶさかじゃないと思っているやばい人もいましたしね(別ルートのクライオス)
もしかしてノリも入っている…?
シナリオはかなりシチュエーションやキャラ萌え重視で、解呪は正直ご都合主義でなんとかなります。
ゼンが魔方陣を通ってこの世界にきたことと、イシク族が製造したアルカナシリーズというお酒のラベルに魔方陣が書いてあることをヒントに解呪方法を探します。
リホーで魔女関連の怪しい商品を扱う骨董店を拠点にしていると、「カラリス」という女が出てくるのですが…。
カラリスは異世界からきて、人間だけど特殊能力が使える子。
自分が女神クロムに成り代わろうとアナスタシアを付け狙ってきます。
この子を倒せたら、急にクロムのお父さまに面会してゼンの呪いを解くという願いを叶えてもらってめでたしめでたしです…!
一時はアナスタシアがカラリスに乗っ取られてピンチにもなりますが、男性陣が「絶対に助けてくれる」と信じているところが絆を感じられて良かったです。
決別の回顧録でアナスタシアを屋根裏部屋から出したかいがあったというもの!
1人で戦っちゃうアナスタシアみんなを信じて頼っているのが泣けましたね…。
クライオスやティレル様もアナスタシアの様子がおかしい時はいつもいち早く気づいてくれていましたし、嬉しさ満点でした。
また、イシュもアナスタシアを助けにきます。
贖罪のためと言われていましたが、言葉の端々からアナスタシアのことが好きなのがわかってキュン!
天邪鬼な言い方で「僕と来なよ(ニュアンス)」と、ルーシェンたちより自分を選んでほしい感じがめちゃくちゃ可愛かったです。
最後までアナスタシアは気が付かなくて、イシュを思うとちょっと切なくなりましたね。
攻略キャラたちはアナスタシアの事が好きなので、基本的に彼女のために何でも頑張っちゃうし、他の男を危険視して牽制しあいます。
リホーに出向くために初手からルーシェンとクライオスは荒業を使うし、めちゃくちゃ必死感があってニッコリしちゃいました。
ゼンは控えめで守る側でしたけど、ティレル様は隙あらば口説こうとグイグイ来てくれて、推してる私は常に死にそうでした(笑)
特にリホーサンド(勝手に命名)が色んな意味でおいしくてたまりませんでした。
ひとつは、寝起きのクライオスとティレル様におふざけて取り合われるシチュエーション!(ティレル様半裸)
2人とも寝起きが悪くて、クライオスは寝ぼけるタイプです。
クライオスの寝ぼけが治まる時間になってもティレル様は起きてこないくらい朝が弱いのですが…。
クライオスが起こしに行くとピー音が入るレベルの暴言をかましてくれて笑っちゃいました。
自称「寝起きの俺は3歳」(笑)
めちゃくちゃ治安の悪い3歳児VS四股OK紳士に挟まれてるスチルとか何のご褒美かと!
言葉遣いは丁寧な方が好きですが、ティレル様の場合は「治安が悪くて最高」としかならなかったですね。
好きすぎて10周はしました。←
もうひとつは、ルーシェンとゼンと水着で温泉に入るイベント!
2人とも水着が見えてなくて、履いてますか~?というくらいの肌色スチルが出ます(笑)
もはや肉体美晒してるだけ(眼福)
ルーシェンは恥じらいがあって可愛かったです。
なんですけど!
温泉に至るまでの過程では、クライオスとリスターばかりアナスタシアと一緒にいるのがずるくて泣きおとしを食らいました…。
もしかしてクライオスがお手本ですか、殿下あざとい…となり、リホーから帰りたくなくなりました。
リホーサンドおかわりしたい。←
基本的にわちゃわちゃしていたifでしたが、1人ずつアナスタシアと話すシーンはそれぞれにルート分岐した時に見た彼らの本音に繋がりそうなものばかりで、本質はみんな変わらなくて安心感もありました。
会話の中で、ルーシェンが王政にもアナスタシアの道があることを説いたり、クライオスが団長職を退いたあとに翼騎士団を支える選択肢を見つけたり…アナスタシアのこれからを示唆する内容が多かったです。
ゼンルートはそもそも魔法を返還しないのでifともかなりテイストが違いますけど、世界から切り離されなくてもゼンの呪いが解けて前向きだったのは良かったです。
ティレル様はアナスタシアとの関係がまだ浅いし、不確かなことは言わない主義なので、ほとんどリホーの旅のブレイン的な会話でしたけど、口説いていたので「一定以上の好意はありますが」なんだと思います!
いずれにしても、誰と話してもみんな未来に思考が向いているのが凄く胸に刺さりました。
リホーの陽節と共に、光に向かって5人が歩いていく最後のシーンはすごく希望に満ちていて、決別の回顧録Ⅳに続く最高のEDでした。
マヤ、エヴェリーナ、コンラッド、イシュ。
公式サイト
彼は、彼女は、何を願い、何を信じたのか。
本編では語られなかったサブキャラクターたちの思いをADVやSS形式で描く。
Name:マヤ・カークランド
Age:26
Status:リンゼル家のメイド
CV:三森すずこ
「大切なお嬢様へ」
マヤがアナスタシアを思う気持ちが詰まったシナリオです。
好きすぎるあまり視野が狭くなったり、ネガティブになったり…そんな時期のマヤが見られるSSでした。
マヤから大事なお嬢様(アナスタシア)への感情がたくさん詰まったお話でした。
決別の回顧録後のアナスタシアは誰かに恋をしていて、マヤは主とメイドとしてのお別れの時に向けて心を整理する期間と言ってもいいかも?
ルーシェンたち4人の恋人候補には治安が悪いメイドになるのがめちゃくちゃ面白いです。
いい男たちだからこそ、お嬢様を連れて行ってしまうとわかっているからなかなか認められなくてそうなるのかなと思うとマヤかわいいです。
それから、マヤはアナスタシアとルーシェンたち4人が戦友であり、自分に「何かを隠している」と気がついています。
内容は多分どうでもよくて、自分がお嬢様と一緒に戦わせてもらえないのを一人モンモンと悩みます。
それでもお嬢様至上主義で本人には当たらないのは偉すぎます。
クライオスがたまに飲みに誘って愚痴を聞いていたという事実まで出てきたんですけど、アナスタシアの保護者会ってことですかね(笑)
マヤはレティシアに良くしてもらった恩義からリンゼル家のメイドになった人です。
最悪の家庭環境下でアナスタシアのことを唯一庇ってくれる恩人だったのは言わずもがなですよね。
アナスタシアが死に戻りしてリンゼル家を出る時、逃げではなくなりたい自分になるために出ていくのだと言い、マヤはそれに付き従いました。
その事がマヤにとっては「逃げ」であると考えています。
アナスタシアは自分で選んだ道をゆくけれど、マヤは自分で選んでリンゼル家に来たから、この場で戦う道を選ぶべきだったのかなと思います。
アナスタシアのそばに居ること選んでしまったから同じ土台に乗れなかったのかと。
いずれにしろ戦友になれなくて、頼ってもらえないことを今日まで寂しく思う日々が続きます。
マヤは家族として年上として守られるだけの存在である自分が嫌いなんでしょうね。
でもアナスタシアはマヤが愛してくれたおかげでおかげで自分を嫌わずに済んだと、死に戻りの苦しい時間の中でマヤが自分の助けになったとお礼を言ってくれました。
そしてこの少しの言葉で、マヤにとって家族として愛し愛されている人にこれ以上望むことはないと気が付きました。
アナスタシアの言葉で、初めてマヤが自分を肯定できた瞬間は思わず泣いてしまいましたね…。
私もこれまでの流れから、リンゼル家にマヤがいてくれて本当に良かったと思っていたので…。
マヤが守られる存在にも価値があるのだと、自分が着いてきたことは間違いではなかったと思えたのなら良いなと思います。
最後に恋人候補の4人と自分のどちらが大切なのか意地悪な質問をしていましたけど(笑)
まぁでもお嬢様が答えられないくらい戦友たちと同じ大きさの気持ちを与えられていると直接証明ことができて満足したのかなって思いました。
Name:エヴェリーナ・リンゼル
Age:40
Status:現王の実妹
CV:飯田 奈保美
若き日のレティシアとエヴェリーナのお話。
レティシア視点で語られる過去のエヴェリーナから、なぜ今の無慈悲で冷たいエヴェリーナが出来上がったのか考えさせられました。
たぶんですけど、百合方面なので苦手な方はご注意ください。
エヴェリーナが王立学園でレティシアと出会って彼女が死ぬまでのお話です。
シナリオの内容がかなりの百合方面の話しになりますので感想もそんな感じです。
初手から学生時代のレティシアがかなり頭のおかしな人でもういいや…ってなります(笑)
宝石箱に蝶を詰めてくるとかイタズラどころかただの嫌がらせ…。
レティシアは長く生きられないから死ぬまでに美しいものをたくさんみたいと思っていて。
エヴェリーナを「ヒストリカで最も美しい宝石」と言うくらい「美しい」対象だからイタズラをしてまで近づいたってことなんですけど。
まさかのエヴェリーナの心も動きました。
というか、自分をエヴェリーナ個人として「美しい」と思ってくれたのがよかったのかな?
以来、エヴェリーナが王立学園で権力を振りかざすこともなくなったほど大きな存在で、執着対象で、変化を与えたのは間違いないです。
普通なら友人になるどころかそのまま権力の餌食になって消されてるでしょうしね。
卒業後にエヴェリーナはウォーレントに嫁いだけど、レティシアによく会いに来ていました。
レティシアに自分を含め美しいものを見せるために会いに行って願いを叶えていたけど建前だと思います。
ただ会いたいから来ていたが正解。
自分に折檻の後とかもあるのにレティシアには美しい部分しか見せないあたり、レティシアへの激重感情が見て取れて百合が凄かったです。
でもレティシアは寿命が尽きた時に、アナスタシアを産むという取引をクロムと交わして現世に戻ってきました。
エヴェリーナの気持ちには後に少しだけたどり着けたのかなって感じで、この時は知る由もなかったと思います。
金髪の子が生まれたらエヴェリーナの唯一の幸せルート、灰色の髪の子(リンゼル子爵の実子?)が生まれたら誰も不幸にならないルート。
赤髪の子(アナスタシア)は最初から誕生を望まれていなくて悲しすぎました。
…えっと、レティシアの妊娠を知って「貴方が産むのは金髪の子」って開口一番に言ったのはエヴェリーナの禁断のBIGLOVEってことでいいのかな?
リンゼル子爵の子どもはまぁ順当だからどうしようもないです。
赤毛の子が産まれたら…。
エヴェリーナは「美しければなんでもいいの」と言っているので、レティシアが自分以外の美しいものと知らないところで勝手に取引したことに特大嫉妬をかましたということですかね?
堕胎させる前提で病院の予約までしていましたし、レティシアのことになるとめちゃくちゃをやらかしますねー。
結果としてアナスタシアが産まれたわけですが、本編で「貴方さえ居なければレティシアは死ななかった」とか「魔女」とか言ったのがやっと意味がわかりました。
こわいこわい…けど、エヴェリーナの側からだと大切な人を女神に奪われたってことなので負の感情を抱えてしまう気持ちはわかります(行動は無理)
レティシアの2度目の死後、欲しいものがあると言ってエヴェリーナはウォーレントの人と離婚してリンゼル子爵と再婚したんですけど、たぶんレティシア(の髑髏)を独り占めしたかったからかなと思います。
スチルも出ましたしね!
「美しいものは死んでも美しい」というレティシアの言葉通り、髑髏を愛でているのがだいぶ愛を拗らせてる感じでした。
あとレティシアが過ごした場所がもうリンゼル家しかないからせめてその場所にかったのもあるのかな?
個人的にエヴェリーナを好きでは無いですけど、本編を振り返ってみると彼女の行動原理にはいつもレティシアが関係しているのはよくわかりました。
キャラクターを掘り下げるシナリオって本当におもしろい…!
Name:コンラッド・ノイシュバーン
Age:24
Status:ヒストリカ国第三王子
CV:帆世 雄一
「世界から愛が消えた日」というタイトルです。
アナスタシアには「味方がたくさんいる」「愛してくれる人がたくさんいる」という言葉を否定するような闇まみれのシナリオです。
コンラッドのしつこいまでの闇が心に残ってしまうのでご注意を!
これまでのストーリーだと、アナスタシアが死に戻りして変わったことで接点のある人も変わりましたよね。
手紙でルーシェンも、深く関わったことでクライオスティレル様も確実に変化がありました。
ゼンも途中から味方になってくれました。
そのほかサブキャラ達も…。
でも、アナスタシアが強い感情を持つ元凶となったコンラッドだけは違います。
サイコパスはどこまでもサイコパスでしかないお話です。
ある意味強いです!
でも、最悪しか詰まってないのでハッピーな展開が好きな人は見ちゃいけないまであると思います。
コンラッドが王座につき、死に戻りのことも知識を得ている世界線?でストーリーが展開されます。
どんなに苦しめても光を失わないアナスタシアに執着してる感じなんですけど、胸糞悪さしかなかったですね…。
執着男は好きになりがちなんですけど、元々心のある人じゃないと無理だな~とこのシナリオを読んで確信しました(笑)
コンラッドはアナスタシア自身にも直接屈辱を与えてくるし、周りの大切な人たちも次々に殺していきます。
愛を知らないから好きな人?に与えられるのが闇しかない上、思い込み系の精神病にかかっているから一般的な倫理感覚も無い…救いようがなくて可哀想とか一切思えなかったです。
なるべくしてなった災害の権化って感じでした。
しかも愛の解釈まで狂っていてさすがサイコパス!
愛を知っていればアナスタシアにもっと効果的な苦しみを与えられるから~と死に戻りして愛を教えてもらえるように仕向けてきます。
もうこんな状態になっている時点で火刑より屈辱的で最悪な上塗りされてるのが気持ち悪いですし、記憶がある限りコンラッドにされたことも残るので絶望しかないですね~。
もし、死に戻って解決したとしてルーシェンたち4人の誰かとくっついてもコンラッドのお手つきという事実が残るし、なんならゼンは現場は見ていなくてもアナスタシアが酷い目に合わされた記憶は残りますしね…。
「永遠に心に棲みつく」とコンラッドが言ったようにどう転んでもそうなりそうなのが吐きそうでした。
というか、プレイヤーにも特大インパクトを遺しやがって許すまじ(治安どうした)
特定のヘキに刺さる要素であり、コンラッドを救えるifを望む声も聞かれるようなルートなのは理解していますが、口が悪くてごめんなさい。
キャラクターの掘り下げなら受け止めたんですけど、明らかにシチュエーションものだったので私は見なかったことにしようと思いました(結論)
唯一良かったのは、クライオスが香水を使っているのが暴露された事です。
グッズ案件ですよね?
関係各位よろしくお願いいたします。
Name:イシュ
Status:破滅の魔女/クロムの仕者
CV:柿原 徹也
イシュの過去、そしてクロムやルキウスたちの本当の関係性を紐解くシナリオです。
ヒストリカの正史が語られるかなり重要な内容だと思います。
王になったルーシェンに、正史を語るイシュの幕間です。
初手から「宵闇にかく語りき魔女」のタイトル回収がとてもエモいことになっています(語彙力)
本編の最後にちょっとだけ話題になったイシュの「あの頃」のお話で、テン魔女ワールドの核心を解き明かす大切なサイドストーリーでした。
色々登場人物がいるのですが、女神クロムとクロムが身体から作った仕者が何人か出ます。
エイビーはガルダ専の仕者。
ルーンはエクスペクトアニムスができる子(説明不可能)
ヒストリカの建国に携わったルキウスとシキは異世界から来た人間。
カラリスも異世界から来た自称魔女で、狡猾にクロムの成り代わりを狙うやばい人です。
イシュはクロムがヘビを取り込もうとして失敗した結果生まれた子であり、他の仕者とは少し違う存在でした。
子どもの頃のイシュは他の仕者たちと生まれが違うせいで馴染めないけど、人間の気持ちは理解できる子でした。
だから人間に仲間意識を抱いていたし、特にルキウスを近く感じていました。
同じクロムを愛する者同士でもありますしね!
でもクロムたちは人間の感情がわからないから、イシュやルキウスの気持ちもわからないんですよね。
人外の中でひとりだけ「違う」ことにイシュの孤独や寂しさが垣間見えて切ない…。
ルキウスに名前を貰えたときは嬉しかっただろうなと思います。
名前自体もそうですし、ひとりだけ仕者の中で名前がなかったから少しだけ仲間になれたような感覚もあったんじゃないかな?
ルキウス・ノ「イシュ」バーンとの永遠の友情の印として「イシュ」って素敵すぎました。
それからイシク族の始祖シキ・リスターも、イシュから見て悪い人ではありませんでした。
シキは無口だけど、クロムが争いごとを無くすためによかれと思ってやった「言語統一」を「文化を消滅させることだ」と悲しく思ったりする気持ちのある人です。
イシュにはその気持ちが理解できたからルキウスほどじゃないけど大丈夫な存在だったのかな?
エイビーは一貫して「人間は醜悪だ」という立場を崩さなくて、イシュの心情変化にも大きく関わります。
クロムのお父さまがバックに付いていて、どこまでがエイビー本人の意見なのかちょっとわからないですけど、ガルダにだけ優しい女のイメージです。
あと、ノイシュバーンに感覚が無くなる呪いを受け継がせるようにしたのもエイビーでした。
世界の管理者としてポンコツなクロムを仕者たちが支えながら平和に暮らしていたのですが。
異世界からきたカラリス(老婆の姿)とクロムが出会ってしまってからぜんぶ崩壊してしまいました。
クロムはカラリスを気に入ったけど、カラリスは他のルートでお察しの通りクロムを乗っ取りに来てますよね。
カラリスの「魔法」に対する考えに共感してクロムも「魔女」を名乗り、どんどんいいように誘導されている感じがイライラしちゃいました(笑)
仕者たちはクロムに意見する人はいないっぽいですし、そりゃ悲惨な末路にいくわよねとなんか納得しちゃいました。
ヒストリカができ上がると、異世界から連れてきた人間たちがルキウスとシキの派閥に割れて争いが起きます。
シキは仕える方が良いから王座を遠慮しますけど、あまりに担ぎあげられるから最後は雲隠れしました。
たぶんイシク族が森で静かに暮らしていた起源はこれだと思います。
ルキウスは、クロムと自分たちとの違いを目の当たりにして「醜悪な人間」へと成り果ててゆきます。
あくまでイシュ視点からですけど、ノイシュバーンのみんなが化け物に見えているスチルは悲しくてなりませんでした。
ルキウスがクロムに告白した時に、クロムは人間の気持ちがわからないから想像して彼女なりの愛情表現をするんですけど。
それが一緒にいるために自分の中にルキウスを取り込もう、は人間的には意味がわかりませんよね当然。
ブラックホールみたいなので突然融合を迫られたらそりゃ「化け物」にもみえます。
あとルキウスは異世界では侵略者だったから、自分たちにとって脅威と思ったら排除してしまう思考に繋がったのかな?
ルキウスの排他的なところも欠点だし、クロムも人間に歩み寄ったつもりで自分のよかれを押しちゃったし、「違い」って難しいなと思いました。
元々相手を知らないがためになんとか保っていた氷上の平和だったのかもしれませんね。
本編の通り、表にはルキウスがクロムたちを害した歴史が積まれますけど、ルキウスだけが一方的に悪いとは言えない気がしました。
それから、カラリスがクロムに成り代わったことで色々間違ったの歴史が語り継がれました。
ノイシュバーンが女神の血族という偽の情報は、カラリス(偽女神)との繋がりが真実なので、クロムは関係していませんでした。
イシュは大好きなクロムが原型を留めないほど傷ついたことと、友だちのルキウスが化け物になってしまったことで悲しみます。
人間なんか理解したくないのに…と言ってるあたり、ルキウスの気持ちがわかっちゃうし、その所業のダメージは計り知れないのだと思いました。
だからイシュは当然クロム側に付いているけど、カラリスに唆されて「願いを叶える力」を使って人間側を救ってしまったんですよね…。
そのおかげで今のヒストリカがあることをルーシェンが感謝して、1ミリでもノイシュバーンとイシュの溝が修復されたかなというシーンがあるので、この語りは大事な時間だったに違いないです。
イシュからの「(ルーシェンは)好きだった頃のルキウスに似ている」は少しだけノイシュバーンとの絆を思い出したのかな、なんて思いました。
人間に仲間意識を抱く「あの頃」のイシュが戻ってきた気がして良いお話でした。
それからイシュはお父さまの目的のためにエイビーからクロムを復活させるように誘導されて、色んな力を引き継いだ「破滅の魔女」になっていきます。
イシュが人間側を理解していたことで、クロムにも人間になりたいと言う希望を持たせてしまった。
そして、ルキウスとの件でダメだとわかって絶望させてしまった。
その責任を取れ、との事でしたけどお父さまはどうしてもクロムを管理者としておきたいんですね。
人間になるのは絶許。
本人に感情はないんですけど、あまりにしつこくみえてイシュもゼンやアナスタシアも可哀想に思いました。
ルーシェンと話したあと、イシュが現世から帰る前に最後はアナスタシアにちょっかいを出しに行ったのは可愛かったです。
アナスタシアが天寿をまっとうするまでは会ってない設定なので、内緒で寝込みに凸する感じでした(笑)
クロムのことを好きなのはそうなんですけど、アナスタシア自身にも少し気持ちがあるのでニッコリしちゃいました。
カーニバルとか色々やらかしているし、アナスタシアはクロムでは無いのでイシュとの恋愛が成立することはないのでしょうけど(涙)
FDなのでだいたい甘いのですが、少しダークな内容も入っていて、メリハリがあって面白かったです。
攻略キャラは全員アナスタシアの運命の人って感じでしたね。
それぞれに何かしらFDの結末に至る必然的な出会いや縁があって、なるべくしてなったCP感がどれも良かったです。
全体的にはシチュエーション重視の部分と、本編の補完も兼ねていたと思います。
本編で「あのキャラがあの時こう思っていたのか…」
考察、妄想しまくれる濃い内容で満足しましたが、まだ続きも欲しいです(欲張り)
と言うことで、偏りのすごいテン魔女FDの感想でした。
ここまでお付き合いいただきありがとうございました。
また次回の記事で👋
いつもありがとうございます。
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