薄桜鬼真改天雲ノ抄|ネタバレ感想

2022年9月に14周年を迎え、15周年目の年に突入した薄桜鬼の新作。
「薄桜鬼真改天雲ノ抄」のネタバレ感想記事です。

こんばんは。
いつもご訪問いただきありがとうございます。
また、やる気ボタンを押していただき感謝致します。

大好きな薄桜鬼の新作がまた発売されたのでプレイしてきました。
初期から斎藤一推しでして、彼に対しては可愛い基準が崩壊してますし、何をやっても萌え散らかしますし、一挙手一投足全てが狂おしいほど尊く、私が色々破綻しまくっているのですが大目に見てください。←

プラットフォームNintendo Switch各種
メーカーオトメイト(IF/DF)
発売日2022年10月6日
CEROB(12才以上対象)
シナリオ長野和泉
イラスト四季咲組
キャスト三木眞一郎/森久保祥太郎/鳥海浩輔/吉野裕行/遊佐浩二/津田健次郎/坪井智浩/飛田展男/鈴木貴征/宮野真守/梶裕貴/小野大輔/他
公式サイトhttps://www.otomate.jp/hakuoki/shinkai/tenun/
敬称略
プロモーションムービー
オープニングムービー

あらすじ

天雲ノ抄とは
【薄桜鬼 真改】シリーズは、新選組の史実をベースにしつつ作り上げた物語で、その内実では六年もの年月が流れています。その為、新選組が関わる大きな事件や物語の展開のエピソードが中心となって展開しており、新選組の事件としては拾いきれなかったエピソードがあります。 今作は新選組が組織として活躍していた京都時代に注目し、新選組やキャラクターたちが関わった事件を取り上げています。

物語のテーマは、季節と仲間です。
四季折々の京で起こった事件をベースに、彼らがそのイベントを通して仲間との繋がりや青春感、そして攻略対象とどのような物語があったのか、薄桜鬼本編を補完する内容を盛り込んでいます。
また、攻略対象だけではなくサブキャラクターにも着目し、どのようなキャラクターが居て事件に関わっていたかなどを紹介いたします。
今作は、このような内容を複数の中編シナリオにまとめ、オムニバス的なファンディスクとしてお届けいたします。

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各章について
【六つの物語】
新選組が活躍した京都時代に起こった六つの事件を取り上げています。
本編の大きな事件の狭間にあった事件で、本作をプレイすることにより、前後の物語の流れや当時の歴史的な流れなどが伝わればと思います。
物語は「春・夏・秋・冬」の四つの季節と「京の盆会」や「京の年始」の行事を取り上げ、その季節や行事に応じたイベントを盛り込んでいます。
またエンディングには、攻略対象との距離感が縮まるような物語の他に、主人公が知らない新選組だけの物語も用意しています。

【補完物語】
本編を補充する「六つの物語」の他に、新選組が関わったと噂される事件などを、キャラクターたちが振り返って取り上げる物語です。
事の真偽や回想などを楽しんでもらえればと思います。

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システム

機能名有無
既読/未読スキップ・オートモード
クイックセーブ/ロード
バックログ
チャプター(√又は章毎の途中プレイ機能)
フロートチャート×
選択肢又は未読箇所までのジャンプ
ヒロインの名前変更
デフォルト名呼びボイス
ヒロインフェイス表示×
ヒロインボイス×
キャラクター立ち絵の動作(目パチ・口パク等)
ステータス(パラメータ)画面
アイキャッチ
フォント変更×

いつものオトメイトさん仕様です。
特に不便はありませんが、選択肢までのジャンプは、飛ぶ先が遠いほどロード時間も少し長く感じます。

ゲームの冒頭で、全てのシナリオを開放できるシステムが入っていています。

世界観

世界観は【薄桜鬼 真改】の説明通り、幕末の新選組をベースにしたものです。
今回の舞台は京都が中心で、薄桜鬼シリーズ全体からみると真改本編の風ノ章の幕間です。

ですので、今作はFDですけど攻略キャラクターとはっきり恋愛関係や夫婦になる時間帯がありません。
仲が少し深まる感じです。
季節毎に各1章が用意され、それぞれ攻略キャラの2人ずつとその季節を過ごした記憶を振り返ります。
各章の冒頭にプロローグが入って、近辺の出来事は解説されます。

全ての四季が出てきますが、季節順にというわけではなく、何年の何月という設定なので年表順に進めることが公式で奨励されています。
ゲーム内にも、冒頭で説明が出てきます。
全開放を使えば好きな順番にプレイできますが、私は奨励順でプレイしました。

ヒロインは雪村千鶴ちゃん。
江戸の蘭方医の娘で、父を探して京都まで来たところ、あることをきっかけに新選組が身柄を預かることになります。
真面目で出しゃばらない性格ですが、窮地に決意を固めた時などは頑固で譲らないところを発揮する子です。

サブキャラクターで、四番組組長 松原忠司、七番組組長 谷三十郎という新キャラも登場します。

ルート別ネタバレ感想

夏→冬→盆→春→秋→正月の順で攻略しました。
それぞれの季節でルートがあるキャラクターは以下の通りです。

元治元年8月夏…土方、永倉、ノーマル
同年12月冬…原田、山崎、ノーマル
慶応元年盆…藤堂、山南、ノーマル
慶応二年4月春…沖田、伊庭、ノーマル
同年9月秋…斎藤、風間、ノーマル
慶応三年正月…相馬、坂本、ノーマル

Attention

以降はネタバレ回避のため【▽ネタバレ】ボタンを設置しています。
クリック・タップするとネタバレ感想が開きます。
閲覧後の苦情等はご容赦ください。
よろしくお願い申し上げます。

夏感想

池田屋事件後、禁門の変が起こり、新選組の名が日本各地に広まった頃、新選組には入隊希望の隊士が殺到する。
その過程で、局長の近藤に対する永倉たち幹部隊士の不満を察した土方。
それぞれの間に挟まれた主人公は、土方と永倉のルートで互いの行動を探る立場に置かれる。

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この夏の、土方さんと新八の喧嘩エピソードという感じですね。
ですが、ただの喧嘩ではなく新選組という組織にも係ってくるかもしれない…試衛館時代のようにはいかない苦悩が伝わってくるようでした。
といか、土方さんはすべてのルートで苦悩してます。

つまるところは、谷や武田が打算で近藤さんの周りをうろついてちやほやし、見ている新八に我慢の限界がきてしまった状態です。
谷たちは、行軍録を勝手に都合のいいように書き換えたり、谷の弟を近藤さんの養子にしようとしたり、権威のためにやりたい放題です。

試衛館時代の仲間は深い部分での信頼関係は全員あるものの、やっぱり個々というものががあってどうしても衝突してしまうんですよね。
新八も土方さんも信念が強いし、不器用だからうまいかわし方とかもできず、正面切って戦うことしかできないっていうのもあるのかなって感じました。
元々は仲がいいので、途中に喧嘩したことを忘れて普通に話してるシーンとかもあって可愛かったです。

新八ルートにいくと、彼が「近藤さんの家来になるつもりはねぇ」と言っているように、名を上げにきたのではなく単純に剣術が好きなだけ、強いやつと戦いたいだけ。
近藤さんも土方さんも「仲間」として対等に見ています。
なので、接待に出かけたり、隊士の稽古を座って見ているだけだったり、ちやほやされて偉い人と同じようなことをしている近藤さんは受け入れられないのだと思います。
そして、方や自分たちばかりが土方さんに厳しく言われるのが気に入らない…試衛館時代と感覚が変わらないのです。
新八は多分試衛館時代が理想なのでしょうね。

一方、土方さんルートにいくと、新八を蔑ろにしているわけではなく、土方さんが目的のために変わらなければならないんだと思いしらされます。
芹沢さんの話も少しでてきましたけど、黎明録で「鬼になれ」と言われて覚悟も決めましたから…。
日々、近藤勇を担ぎ上げる為に頑張っていますし。
新八の「土方さんも同じ気持ちだろ」に対して、土方さんは「正しい意見のぶつかり合いは折り合いがつかなくなる」と思っているのが切なかったです。
ただ、土方さんも情は捨てられない人ですから、仲間を怒鳴るのは本当は嫌だと思っていますが。

内心ちょっとすれ違っているし、今の事情をわかっていても新八の目には近藤さんの行動が「間違い」に映ってしまうのだから、仲間なのにちょっと悲しいですね。
上司を通り越して上役の会津藩に意見を申し入れに行くくらい新八の不満は過激でした。
山南さんは昔からよくある光景で、あんまり心配しないように千鶴には言いましたけど。
芹沢さん暗殺のときも新八は反対でしたし、こういう少しずつが溜まって、最後には脱退に至ってしまったんだろうな~と思ったりもしました。

千鶴はこの時はまだ新選組に来て1年未満でしたから、この件に関しては彼らをあまり知らないなりの心配をしていた印象でした。
誠意を持って話し合いで解決する道を推していましたね。
土方さんには結構効いた気がします。

新八ルートでは、新八の門限破りをちょっと助けたのは度胸あるなと思いました。
まぁ、土方ルートでは先に土方さんに見つかりますけど、彼も千鶴は特別にスルーする甘々加減でしたが(笑)
この辺はノーマルルートで山南さん目線の意見を聞いていると双方が平等に見えるので、意外とノーマルルートが好きかもしれません。
また、どのルートでも痛み分け喧嘩両成敗でお互いに「悪かったよ」で終わるので、偏らない見方も必要不可欠に思いました。

それから天雲ノ抄は、季節感が大切にされていて、夏っぽい日常も入っていました。
みんなが冒頭から「クソ暑い」と言いまくっていて、涼をとれるようにとフラグが立って、事件がひと段落したところで西瓜割りをして食べました。
はしゃぎ方とノリが大学生みたいでした(笑)
土方ルートでは、土方さんの西瓜まで食べられてしまって、千鶴と2人で葛餅を食べましたね。
土方さんが食べさしてくれるんですけど、八木邸に住んでいた頃ってこんなにもストレートに甘かったっけ?とびっくりでした。

冬感想

池田屋事件、禁門の変など大きな事件を乗り越えた新選組。
しかし伊東甲子太郎の入隊で局長の近藤を取り巻く権力争いが密かに火花を散らし、主人公は原田と山崎と共に、幹部の一人・谷の動向を探るため、大坂に派遣されることになる。

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この季節は、シナリオは薄味でしたけど、キャラが立っていて面白かったです。

新選組って何かしらいつも問題が起きてはいますけど、ここからは試衛館時代の人間同士ではなく、外部から来た人の対処に追われる日々になっています。
そして谷はやはりダメですね、めっちゃイライラしました(いきなり)
完全にトラブルメーカーで、迷惑キャラポジションです。
伊東が入隊したことで、谷は自分の地位を脅かされ躍起になってあれこれ身勝手な行動をします。
大坂の屯所で土佐浪士ともめて、第二の池田屋事件を起こすのかというくらい好き勝手して土方さんじゃなくても頭が痛くなりそうに思いました。

その発端となる弟・谷万太郎からの手紙を受け取った場に山崎と左之さんも居合わせたので、千鶴と共に谷を呼び戻し、土佐を探る任務に着きます。
なんで千鶴と思うかもしれませんが、この時期に土佐藩に関係する坂本の顔を知ってるのは千鶴と一君だけなんですね。
詳しくは真改本編をプレイするしかないかな。

それで3人は大坂に出張に行くのですが、土佐浪人に怪しまれて尾行されたときは2人とも面白かったです。
左之さんルートでは、超苦手な誤魔化しで乗り切ろうとするし、山崎ルートではいつものお嬢様を守る忍者でしたし、緊迫しているのにどちらも大爆笑でした。
畳返しはもはや定番ですね。
山崎は出立前に、千鶴に忍者衣装が見つからないように必死でしたし、真面目なんだか天然なんだか…忍者になった言い訳が「仕方ない状況だった」はさすがに苦しかったです(笑)

日常シーンは、結構萌えが詰められてる感じでした。
左之さんは非番の日にめちゃくちゃ千鶴を手伝ったり助けてくれたりします。
食事の片付けも、広間の掃除も一緒にやってくれるし、フォローも完璧でモテることしかしないですね本当に!
途中に挟まれる「距離が近くてドキッ」みたいなシチュエーションも左之さんが優しくて惚れちゃいそうでした。

それから、この家事全般や大坂に発つ前に千鶴が左之さんの荷物を準備する時、作業しながら「夫婦みてぇだな」っていうのはずるかったです。
それは何、相手が誰とは言いませんがフラグですか?
戦線離脱して世帯を持った時の妄想を1人脳内で繰り広げてるんですかね?
浪士を誤魔化す時も夫婦説使ってましたし、かなり願望強めに感じました。
そうだったらおいしいぞ原田左之助!←

山崎の方も距離が近いイベントが2回もあるのですが、こちらは照れる照れる…!
「しまった」みたいなのもあったのですが、山崎は日頃から観察方として動いてるから距離感とか敏感そうな気もしますけど、千鶴は信用してるってことなのかな?
真面目な山崎が緩んでるのは貴重なのでこれはこれで萌えでした。

最期はみんなでぜんざいを食べてお開き。
山崎のしることぜんざいの違いについての解説がツボでした。

盆感想

夏の盛りが過ぎ、盆を迎えようとしていた頃、四番組組長の松原忠司と一般女性のよからぬ噂が隊内に広まる。
松原の身の潔白を証明しようとする藤堂、噂を心配する山南。
そして土方が事の真偽を確かめようと松原を呼び出すが、松原は身の潔白を証明するため、腹を切ってしまう。

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メインの面子を見たときに察しました。
このお盆は重いルートです。
もう、この北辰の早期羅刹落ち組は本当にいつも色々しんどいんです…。

今回の事件は、松原がただかわいそうなお話です。
冬のからの続きで、以前松原が助けた女性と良い仲になります。
松原自身はとても真面目ですし、新選組のために隊務もちゃんとこなしているのですが、女性の元旦那が長州浪士と関係があったがために、無実なのに悪いうわさが先行してしまうんです。
女に騙されているとか新選組の情報が抜かれるとか…いじめみたいでななんだか気分が悪かったですね。
それで土方さんに呼び出されたのをきっかけに、自分が信頼されていないのではないか、組長として相応しくないのではいかと思い詰めてしまい切腹。
組長降格は自分から言い出しますが、打ち所が悪くて元通りの復帰は望めない状態になります。

平助は、どうしても仲間のよしみとして誰に反対されても松原を助けようと動きます。
武士として、困っている民を助けたい…その気持ちで今に至った松原を平助は正しいって思っていましたし、正しいことが悪く言われる理不尽を我慢できなかったんだと思います。
ちょっと甘いかもしれませんが、平助って間口が広くて新選組のために色々な意見を取り入れようとしたり、仲間と同じ目線で話ができたり、仲間思いの優しい人ですよね。
選択肢の問題ですけど、千鶴が味方してくれたときはすごく嬉しそうで、平助ルート選んでよかったなって思えました。
でも、探っている途中で、松原と女性は浪士に斬り殺されてしまい、本当にやるせなかったと思います…。
できれば、上手くいって欲しかったですけど、報われないのが平助ルートのサガなんですよね…。

一方で、山南さんはこの時すでに羅刹なので、みんなの輪にはいないのですが(泣)
食事を届けるついでに松原のことを相談すると親身になって聞いてくれます。
土方さんとは違う視点で新選組を思っているのがよくわかるのですが、松原を羅刹隊に引き込む案はちょっとね…。
変若水を持った不気味なスチルなども出てきて、若干血の狂気に憑りつかれている感じもあるのですが、本音は夜の世界に生きなければならない孤独と苦しみに苛まれていたんですよね。
理性を保てても、現在山南さんのような成功例はいませんし、共有できる仲間がいないことが辛すぎます。

それでも、山南さんっていつも自分は二の次で、難しい局面にいる土方さんを心配しているし、本質は変わってなさそうでした。
特に、山南さんが根底にある優しさを見せて「新選組の暗部にこれ以上関わってはいけません」と冷たく千鶴を突っぱねるシーンは大好きです。
山南さんの頭脳なら千鶴をいいように利用することだってできるのに、それをしないのがもう…。
そういう遠回しで超わかりにくい表現方法がツボです。

また、しんどさにかき消されてしまいますが、日常シーンも結構面白かったです。
松原の影響もあってか、結婚についての雑談が多かったですね。
平助ルートでは、新選組隊士の結婚の話題で盛り上がって、平助がめちゃくちゃ千鶴を意識しまくって、みんなも生暖かい目で見たいたのが可愛かったです。
もう平助は千鶴を女として将来まで意識していたのかな?
真改本編で、島原で芸子の格好をしたときもオーバーリアクションしてくれましたし、バレバレの行為が微笑ましくて癒しですね平助。

山南さんは配膳時しか接点がなかったですけど、いつも料理を褒めてくれて、キュンでした。
山菜とかぼちゃの煮付けを私も配膳させてください。

春感想

新選組が西本願寺に屯所を移した頃、伊庭の報告で、七番組組長の谷三十郎が自身の末弟を近藤局長の養子にしようと画策していたことが明るみになる。
しかし、谷が何者かによって命を奪われる事件が発生。
殺害の容疑者に沖田が浮上するなど波乱が続く。

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このルートは、運悪く羅刹を見てしまった谷を始末したって顛末だったのですが、ノーマルエンドの最終まで真相が隠されていて…。
千鶴が夜の羅刹隊の動きまでは知る由もないので、千鶴視点だとそうなるしかないか…とも思いますが。
新選組のカリカリした時間と、みんなの労力を思えば腑に落ちない気もしました。

谷の弟を養子にする話は夏からずっと引っ張られていて長いです。
伊庭の密告でまたやらかそうとしていることがわかるのですが、対処をする前に谷が死亡。
日ごろから近藤さんの「敵」に対して物騒な発言を繰り返していた沖田に嫌疑が掛かります。
ノーマルルートだと、土方さんの差し金って噂も交じって一君も巻き込まれました。

で、沖田ルートでは彼の当日の足取りを探るんですけど、真実は労咳の薬を買いに行っていて…。
この時は千鶴と松本先生以外には秘密でしたから、どうしても言えなかったんです。
「新選組の剣」である沖田の沽券や存在意義に関わると(本人は)思っていますし、近藤さんの役に立てなくなることを何より嫌がりますからね。
黎明録の頃から変わってなくてなんだか懐かしい…。
そのこともあって、煽ってくる伊東を斬り伏せる気満々。
土方さんに止められると、剣なのに斬るべき敵がわからないことにイライラが募ります。
それを千鶴が何度も心配して絡むから沖田の方が根負けして、ちょっと仲良くなれたみたいな感じでした。

そして、いざこざが起こっても自分が近藤さんの養子にはなりたくない理由が泣けました。
長生きできないからって…。
近藤さんより先に死ぬだろうって悟っているのがしんどすぎて胸が痛いです。
にっくき労咳を斬っちゃいたかったです。
昔からいつもそうですけど、沖田は近藤さんへの恩返しとか支えになりたいと自分にできることを活かそうとするのですが、その行動や気持ちがストレートに本人に届かないデフォルトが何年経っても切なくてしかたない…。

一方の伊庭ルートは、同じ事件禍にいるはずですが次元が違ってました。
千鶴とは元々幼馴染ですし、人当たりもいいキャラなのでかなり甘くて、沖田ルートとのギャップが凄いです。
今作はそう糖度も無いので余計に一人だけ恋愛要素強いなと思いました。
伊庭はもちろん新選組に協力はしてくれますけど、祇園に伊東を探りに行ったときは絶対千鶴の芸子姿を見れてラッキーみたいなのが1ミリ以上はあったと思います(笑)
あわよくばを感じましたし、千鶴が鈍感難聴で良かったです(伊庭なので諦めませんが)
正月編でも、恋敵として相馬と野村をけん制していたくらいで誰にも隠そうともしないのがもはや面白い…。

事件は羅刹絡みなので結局変死で片付けられて伊東の目も誤魔化して事なきを得ます。
私は薄情なのか谷には同情せず、昔馴染みで複雑な心境だった左之さんが1番心配でしたね…。

最期は屯所でお花見してたんですけど、新八が一君に飲み比べを挑んで負けてました。
一君は新選組随一の酒豪ですからね、一般人じゃ勝てないわ(笑)

秋感想

幕府が立てた制札が土佐藩士に引き抜かれる事件が起こり、事件解決後も新選組と土佐藩の関係が悪化した頃、五番組組長の武田が仲介役に名乗り出る。
そして、土佐藩と無断で繋がろうと画策する武田を新選組の斎藤や薩摩藩の風間がそれぞれ見張ることになる。

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ここは、一君と風間に接点をもたせるわけにもいかないので、それぞれのやり方で武田か薩摩藩を抑える感じでした。
一君は一匹狼ですし、内部で誰かともめ事を起こす人でもないので納得。
風間は千鶴が一人でいるところにいつもたまたま通りかかった体で出てきましたけど、そこから必ず天霧と不知火も芋づる式に出てくるもんだから正直見張ってるんじゃないかと思いました(笑)

この季節は事件というか、武田の功を焦った行為によって良くない展開が起こらないように目を光らせる感じでしたね。
伊東派が入ってきて、谷同様に武田も立場がなくなっていくのでとにかく必死。
自分が過去に土佐藩と揉め事を起こしているのに、なりふり構わず土佐との顔つなぎをしようとするもんだからまた別の面倒が起きるんじゃないかと周りは気が気じゃなかったと思います。

一君はそんな武田に同情もしていましたけど、意外にも武田なりに新選組に貢献しようとしている点についてだったので個人的にはびっくり。
昔、旗本のお偉いさんを斬り殺して脱藩せざるを得なくなり、居場所がなくなる不安感を知っているから悪に思わないのかも、と私は思っちゃいました。
でも、一君なら自分を引き合いには出さないか…私の精進がまだまだ足りませんでした!

で、この時期は制札事件の前から薫も出てきていますし、一君ルートでは武田が薫のことを女装した千鶴と見て土佐藩との伝手を持っていると考えます。
そして新選組は、武田が千鶴になにかするんじゃないかと、目的の探りと千鶴の護衛をします。

一君が完全に千鶴のセコムでしたね。
でも、自分の買い物ついでに千鶴を綱道探しに連れ出しているのは、なんだかもうお買い物デートの口実にしか見えませんでした(本人にそんな気は皆無ですが)
そして、掃除で集めた落ち葉で仲良く焼き芋も攻撃力強め。
恋愛は全く始まってないので信頼関係って感じですけど、微笑ましい光景にしか見えなくて悶えました。
しかも、刀以外はあまり頓着しない一君が千鶴といると新し発見がある、と嬉しそうにしてるのがもう…無意識天然で萌えを落としてくるからたまったもんじゃなかったです。
相変わらず一撃の破壊力が強すぎます斎藤一(好き)

一方、風間ルートは正直ネタだと思いました(笑)
武田が土佐藩との伝手を作るために薩摩藩邸にまで凸して、新選組と薩摩藩が事を構える危険がありましたけど、風間達のおかげで回避できました。
それは良いんですけど、鬼の最重要事項である「約束を守る」ために千鶴が風間の言うことを聞いたら、島原に連れていかれて家事能力を試されました!
何事ですか!
千鶴はまだ、鬼という存在も半信半疑の時期なのに風間が露骨で笑っちゃいました。
天霧や不知火もついていけてなかったです(笑)
真改本編でのかっこいい風間も知ってますけど、ここだけ切る取るとただの困った婚活鬼でした。

それから隙間隙間に風間と2人になるシチュエーションも入ってきたのですが。
風間って何故か人間の作るわびさびとか自然の美しさみたいなのは好きなんですよね。
作品の世界観は好きだけどキャラは合わない、と言う乙女ゲーマーに思えるんですけど、妄想しすぎですかね?

最後は結局、武田が国許から新選組脱退の手紙を送ってもらい、正規の手続きで抜けることになります。
松原や谷のようなことにならなかっただけ良かったのかな。
武田の送別も兼ねて秋の行事・お月見をするのですが、風間はこっそり会いに来るのは想定通りですが、一君もまさかの巡察で参加できず、仕事が終わってから千鶴と2人でお月見団子を食べました。
ここも和やかでしたけど「来年もお月見できるといいですね」を聞いてやるせなくなりました。
来年は御陵衛士の間者の真っ最中です…細かいところでも切なさを駆り立ててくるの、さすが薄桜鬼でした。

正月感想

孝明天皇が亡くなったことにより、新選組では隊士たちが出掛けることも酒を吞むことも禁止される。
そんな時、京に来た坂本が屯所に泊まることに。
そして新年を迎えても新選組では自粛が続き、不満が爆発した永倉は、伊東甲子太郎に誘われるがままに島原に出かけてしまう。

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また新八とお酒問題です(笑)
奨励順に攻略すると新八で始まって新八で終わる物語みたいですね。
しかも反発先まで同じです。
天皇が崩御したら国中喪中でしょうから、今回はさすがに新八の言い分がおかしいと思いましたけど。
でも伊東の動きを探る目的もあってついていく、と相馬ルートで言ってたので、ただ騒ぎたいだけではないので仕方ないのかな。
坂本とノーマルルートでは、新八が調子にのったせいで帰るタイミングを見失って、正月三が日とも島原に泊まってましたけどね(苦笑)

時期的には伊東派が分離する前なので、一君も伊東派に傾向したふりをしています。
新八とお酒の席にずっといたんですけど、屯所で新八の行いや土方さんの機嫌を心配している面々も一君には不思議と言及しないんですよね。
間者のお話は帰ってくるまで知らないはずなんですけど、新八のお守りくらいに思われてたのかな?

相馬ルートでは、最終的には新八が帰ってくるきっかけを作るために島原に潜入するんですが、それまでは相馬と千鶴が日々の雑用をこなしながらいちゃついてる日常を拝めました。
本人たちはそうでもないのですが、スチルでの距離が全部近いし、同じく雑用をやっている野村にそのスチルの場を見られるのを必死に回避していたのがもうね…。
ごちそうさまでした。
島原に行ったら行ったで千鶴の芸子姿に見惚れていましたし、相馬くんがチョロインでした。

坂本ルートは、数日屯所に泊まっただけで坂本が新選組の表面的な内情を把握してしまい…。
千鶴は寺田屋事件での命の恩人なので、手助けを申し出てくれました。
恩人は口実で明らかに千鶴を気に入ってるからなのは丸わかりなんですけど、大人の駆け引きに気づかないのはさすが乙女ゲーのヒロインでしたね。
新八を連れ戻しに行ったとき、伊東派の目くらましに島原のお座敷で恋人のふりをするところはちょっと会話がかみ合ってなかったですけど、甘くて良かったです。

そしてそのあと、状況を察して事情を聞きに来た一君に今作最大の萌えを感じて無事に私が死にました←
千鶴の芸子姿をじっと見てしまって「可愛い、らしい女子、だと思って」とぎこちない誤魔化しをしたことと、去り際に「相変わらずよく似合っている」と呟いていくのが本当にギルティ。
可愛いのは貴方です!
そして一度ならず二度までも「よく似合っている」が千鶴にはあまり届いてなくて不憫でした(笑)
斎藤一渾身の褒めをスルーできるメンタルは多分世界最強の鈍感です。

坂本も好きなのでルート中は土佐弁に萌えまくってましたけど、正直一君に全部持っていかれて誰ルートかわからなくなりました。

季節感はそもそも自粛で難しかったですけど、結局、島原に行った面々が謹慎をくらい、期間が明けてから近藤派で餅つきをして正月らしいことをしました。
餅つきはとても楽しそうでしたが、この後に続く鬼の襲撃とか油小路の変とか大きな動乱とかを思うと最後のわちゃちゃシーンのように思えて意外と心にずっしりきましたね。
まぁ主要キャラの中で山南さんはすでにこの輪にはいないのですが…(涙)

あとがき

十分に楽しめたのは大前提で、今作はボリュームが物足りなかったですね。
でも、10年以上たってもまだ動いてくれる薄桜鬼には感謝の気持ちでいっぱいです。

私のプレイスタイルの問題ですが、プレイして思い出を振り返るというよりは、過去や今後の展開の因果を考えるような楽しみ方になりました。
「後で○○展開がくるんだよな~」みたいな思考回路でしたので、間違いなく本編の幕間や補完のゲームだったなと思います。

個人的には盆のシナリオが好きです。
いつものことですけど、平助のやるせない気持ちと理不尽で押しつぶしてくる今後、山南さんの苦しみと孤独の狭間でそれでも新選組を思っている心根…この人たちの深い部分を知ってしまうと一生しんどい芸人です。
そしてもちろん推しも大好きです。
基本的に無口なので一言話すだけでもキュンですし、いっぱい喋っても可愛い。
今日も今日とて副長命令に「承知しました」と応えて忠義を尽くしまくっている姿は一君らしくて輝いてました。
推しが尊い…。

ということで、暴走気味ですが天雲ノ抄の感想でした。
ここまでお付き合いいただきありがとうございました。

いつもありがとうございます。
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